エルマノス・ロドリゲス・サーキットで開催されたF1第20戦メキシコシティGP。アルファタウリの角田裕毅は一時ポイント圏内を走りながらも、接触によりそのチャンスを逃し、悔しさを滲ませた。
角田はメキシコシティGPに向けて規定数以上となるパワーユニットとギヤボックスを投入。これによりグリッド最後尾からの出走が決まっていた。
■フェルスタッペンが圧巻の今季16勝目! リカルドが大金星の7位。角田裕毅は入賞圏内走行も無念の接触で無得点|F1メキシコシティGP決勝
角田はスタートで18番手から15番手までジャンプアップすると、2周目にはフェルナンド・アロンソ(アストンマーチン)を交わして14番手に。前を行くケビン・マグヌッセン(ハース)の攻略も狙った。
ただ角田はターン1で追い抜きを仕掛けた際にオーバーシュート。タイヤをロックアップさせたこともあってか、9周目にピットへ入りタイヤとフロントウイングを変更した。
必然的に2ストップ戦略となった角田のペースは、ハードタイヤを履いた第2スティントでも良く、スタートで唯一ソフトタイヤを履き、角田と同じように早々にハードタイヤに履き替えたランド・ノリス(マクラーレン)と共に、クリーンエアーの中を走ることでタイムを稼いだ。そしてまだピットストップを行なっていない隊列の後方に追いついてからも、ノリスに離されることなく追い抜いていくことができた。
その結果、マグヌッセンのクラッシュによってセーフティカー(SC)が出動した時に角田は10番手。後にSCは赤旗へと切り替わったが、SC中にノリスを含む前2台がピットインしたことで、角田は赤旗でロスなく新品ハードタイヤに履き替えることができ、8番手で再スタートを迎えた。
レース後半は、タイヤの面で有利な角田が執拗に7番手オスカー・ピアストリ(マクラーレン)を攻め立てる展開に。しかし角田は何度かオーバーテイクを試みるも抜ききれず……後方からはノリスが猛烈に追い上げ、後方乱気流によって追いかける角田のハードタイヤにデグラデーション(性能劣化)の症状が出始めた。
49周目、角田はターン1のアウト側からピアストリにオーバーテイクを仕掛けるも両者は接触し、角田がスピン。ポイント圏外へ転落し、結果12位でレースを終えた。
「インシデントについてはコメントしたくありません。ドライブ中に言ったことで十分だと思います」
角田はレース後、そう語った。
「他のクルマの後ろを走っていたので、デグラデーションが発生していました」
「タイヤが音を上げ始めたのを感じたので、すぐにでもオーバーテイクしたいと考えていました。ただ、ブレーキの面にも僕らには限界がありました」
一方で角田は、シーズン後半も積極的なアップデートを行なってきたアルファタウリAT04の良いパフォーマンスを示すことができたとして、今回のレースをポジティブに捉えてもいる。
「マシンは予想通り良かったですし、昨日(の予選)も僕らは良いパフォーマンスを発揮できました。こういう形で終わってしまい、本当に残念です」
「ハードタイヤでのスティントはかなり良かったですし、そうじゃなかったら8番手にはいませんでした。マシンは良かったですし、それを見せられたと思います」
角田とピアストリの接触は審議対象となったものの、結果的にお咎めなし。角田はこれまでも自身に不利な裁定が下ることが多いと嘆いており、今回ピアストリに対して何かしらのペナルティが出なかったことについて「予想通りです。トップチームですからね」と語るに留めた。
アルファタウリは角田のチームメイトであるダニエル・リカルドが4番手スタートから7位入賞を掴んだことで、6ポイントをゲット。コンストラクターズランキングで最下位を脱し8番手に浮上した。ランキング7番手のウイリアムズとは12ポイント差と大きいが、角田が前戦アメリカGPに続いて今回もポイントを持ち帰ることができていれば、その差をさらに縮められたかもしれない。
2023年シーズンのF1は残すところ3戦。次戦は南北アメリカ大陸での3連戦の締めくくりとなるブラジルはインテルラゴス・サーキットでのサンパウロGPだ。
角田はメキシコシティGPほどの好結果は望めないかもしれないものの、入賞を狙っていくと明言した。
「ここでは僕ら(のマシン)のキャラクターが顕著に出たと思いますし、マシンもここに合っていたと思います」
「ブラジルには低速コーナーがあるので、チャンスかもしれません。ここほど良いとは考えていませんが、最低限10位が狙えるだけのペースがあると良いですね」
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