312psの後輪駆動か529psの四輪駆動
2024年に472万台ものバッテリーEVを販売した、中国のBYD。今回試乗したシーライオン7は、4ドアサルーン、シールのクロスオーバー版といえる。スタイリングの主張は若干弱いが、英国では同社4台目の量産モデル。日本でも販売が始まった。
【画像】529psの四駆でシャープな加速 BYDシーライオン7 サイズの近い電動SUVはコレ 全136枚
英国仕様のパワートレインは3種類。スタンダードレンジの駆動用バッテリーは82.5kWhで、312psを発揮するシングルモーターの後輪駆動がベーシックな仕様。218psのモーターを前側に追加した、529psの四輪駆動も選べる。
航続距離は482kmと453kmが主張され、急速充電は150kWまで対応。また、駆動用バッテリーが91.3kWhの四輪駆動も用意され、航続距離は502kmへ長くなる。こちらの急速充電は、最大230kWへ速くなる。
補機用の電圧12V電源は、未だに鉛バッテリーを用いるメーカーも多いが、BYDはLFPバッテリーを採用。8年保証で、バッテリーあがりの心配は長期間ないという。
落ち着いた内装のデザイン 平均的な実用性
BYDのインテリアは、奇抜なデザインで驚くこともあったが、シーライオン7では熟成された印象。落ち着いた造形や配色になっている。そのかわり、ボディと同様に印象へ残らないデザインともいえる。運転席の視点は、やや高めだ。
シートは、環境に優しく風合いの良い合皮が標準。トップグレードのエクセレンスでは、本皮へアップグレードされる。ドアやダッシュボードなどはソフトタッチ加工され、樹脂製なことは隠さないが、テスラ・モデルYより高級感があるように思う。
車内で存在感を示すのは、縦横に向きが変わるタッチモニター。表示は美しく、エアコン用のショートカットなどが常時表示されるが、無駄なブランクもある。アップル・カープレイの統合は自然だが、翻訳が不自然など、気になる部分もゼロではない。
後席側の空間は、前後方向に広いもののフロアが高い。荷室容量は、ヒョンデ・アイオニック5と同等。フロント側にも、58Lの収納もある。実用性はクラスの平均といえる。
滑らかで鋭い加速 要改良な運転支援
ドライブモードは複数から選べ、回生ブレーキは2段階に切り替えられるが、どれも明らかな変化はない。シフトセレクターでDを選び、右足を傾ければ、活発に発進してくれる。ベーシックな312ps仕様でも、0-100km/h加速は6.7秒で処理する。
試乗車は529psの四輪駆動で、0-100km/h加速は4.5秒。車重は2.5t近くあるが、非常に速い。アクセルペダルの反応には僅かなラグがあり、ブレーキペダルの踏みごたえはソフトすぎるが、パワーデリバリーは滑らかで運転しやすい。制動力も調整しやすい。
運転支援システムは、改良を求めたい部分。制限速度警告は、音楽のボリュームを下げてまで警報を鳴らしてくる。車線維持支援の介入は、少し厄介なほど過剰。ドアミラーを見ると、ドライバー監視機能が警告してくる。他にも、気になる点が複数ある。
電費は、試乗車のカタログ値で4.5km/kWhが主張される。後輪駆動の312ps版でも、4.9km/kWhと振るわない。
緩い姿勢制御と操縦性 静寂性は悪くない
サスペンションは柔らかく、姿勢制御は緩め。ステアリングホイールは軽く回せるが、リモート感が強い。カーブでは自信を抱きにくく、直進安定性も高くはない。
カーブの出口でアクセルペダルを踏み込むと、リアアクスル側のパワーが高まり、フロントノーズの向きが僅かに変化する。これは、操縦性に優れるシャシーなら好ましいマナーだが、シーライオン7ではスピンするような不安が伴う。
ダンパーの減衰力が弱めで、20インチ・ホイールを履いた試乗車は、路面の不正に対して上下動がやや目立っていた。英国の傷んだ郊外の道では、クルマ酔いを誘いそうだ。高速道路の速度域では、衝撃の吸収性が良くなるが。
穏やかに走る限り、快適ではある。風切り音が控えめで、静寂性は悪くない。
コスパは良い 競合以上の訴求力には疑問
英国価格は、4万6990ポンド(約959万円)から。装備は充実し、前後のシートヒーターや2ゾーンエアコン、無線充電パッド、パーキングセンサーなどが標準で備わる。
4ドアサルーンのシールは、従来のBYDからの進化を感じ取ることができた。シーライオン7は、そこまでではないものの、コスパの良い電動クロスオーバーだといえる。
ただし、運転支援システムとインフォテインメントの仕上りは、充分とはいえない。電費や航続距離は競合を上回らず、乗り心地や操縦性の磨き込みも、もう少し。モデルYやアイオニック5を検討する人を振り向かせる、訴求力まではないかもしれない。
◯:高速域でも静かな車内 座り心地の良いシート 鋭い発進加速
△:ソフト過ぎるサス リモート感の強いステアリング インフォテインメント・システムのデザイン 優れない電費 詰めの甘い運転支援システム
BYDシーライオン7 エクセレンス(英国仕様)のスペック
英国価格:4万6990ポンド(約959万円)
全長:4830mm
全幅:1925mm
全高:1620mm
最高速度:215km/h
0-100km/h加速:4.5秒
航続距離:502km
電費:4.5km/kWh
CO2排出量:−g/km
車両重量:2435kg
パワートレイン:誘導モーター(前)+永久磁石同期モーター(後)
駆動用バッテリー:91.3kWh
急速充電能力:230kW(DC)
最高出力:529ps(システム総合)
最大トルク:70.2kg-m(システム総合)
ギアボックス:1速リダクション/四輪駆動
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車にバックドアが仕込まれており、有事の際には遠隔操作で兵器と化すかもしれない。