何を隠そう、私クロスビーの大ファンなんです! 2017年末に登場したときからこれはスゴイ! ということで、超お気に入りでした。ところが、最初はアウトドアでタフなイメージだったのですが、途中からなんとなくアーバンなイメージがフィーチャーされてきて、ハスラーのお兄ちゃん的な印象が強くなってきちゃって……という流れだったように感じていたんですよね。
それが今回、ようやく8年ぶりのビッグマイナーチェンジを実施したということで、ハスラーのお兄ちゃんという立ち位置からの完全決別が図られました。デザインコンセプトは「マインド・サファリ」。どこまでも行けそうなタフさと上質さ、加えて落ち着いたスローライフなゆとり感。名前のとおり「クロスオーバー to be エキサイティング」な日々が過ごせそうですよね。
竹岡圭 K&コンパクトカー【ヒットの真相】ダイハツ・ムーヴ「スライドドアを新採用、使いやすさがアップ」(2025年12月号)
元々クロスビーがお気に入りの理由は、トータルパッケージング力の高さなのですが、そこもググッと向上しました。コンパクトSUVって、荷物をたくさん積んでアウトドアを楽しみたいクルマなのにもかかわらず、荷室や居住スペースがあまり確保できていない場合が多いのですが、クロスビーはスクエアなスタイルとワゴンと融合することで、ボディサイズのわりに広々荷室と居住スペースを確保しているんですよね。しかも、その広さを生かす工夫が、これまたスゴイ。
まず、後席にフル乗車した状態でも、このクラスにしては広めの荷室を確保。しかも、外してガシガシ洗えるアンダーボックスまで装備されているので、アウトドアで汚れそうなもの、履き替える靴なんかを入れておくのに、とても便利です。個人的には、トレッキングシューズや長靴、カッパなどの収納にピッタリなんじゃないかと思っています。帰ってきてからお掃除も簡単になりますからね。
そして、後席は最大165mmも、5対5分割でスライドさせることができます。荷室MAX状態にすると、これだけでビックリするほど広くなるわけですが、この状態でも後席に大人の男性がきちんと座ることができるくらいの足元空間が確保されているのが、またスゴイんです。背もたれは2段階でリクライニングしますので、乗員は快適にすごせてガマンスペースにはなりません。
さらに、この後席は分割可倒式ですので、荷室から続いてほぼフラットにたたむことができます。背もたれ裏側はワイパブル仕様なので、これまたガシガシ使ってもお掃除ラクラク。加えて、助手席も座面を跳ね上げて、背もたれを前倒しすることができるので、長尺物もOKの空間が出現しちゃうんです。
個人的にはココにマットを敷いて、車中泊仕様にするのも楽しそうだなぁ~なんて思っています。ちなみに、助手席下のシートアンダーボックス(通称バケツ)は健在なので、車検証とか説明書とか、あとは普段さほど使わないものをこのバケツに入れて、グローブボックスをポケットエリアとして活用するのがいいかな……なんて具合に、実際このクルマを愛車にしたら、どんなライフスタイルが待っているか……ということが、想像できちゃうんですよ。夢を描けるのも、クロスビーのひとつのパワーだと思います
実際、アウトドアでもガシガシ使える性能を持っているのも心強いところです。最低地上高は180mm。イッパシのSUVとして名乗っていい数値が確保されています。それでいて、ボディサイズが全長×全幅×全高3670×1670×3670×1705mmと、コンパクトにまとめられていますから、道が凸凹して木々が生い茂っている狭いキャンプ場とか、狭い釣り場とかでも、苦することなく取り回しができちゃうんです。最小回転半径は4.7mと、小回り性も高いですからね。このディメンションだけでかなりの実力派といっていいでしょう。
そのうえ、ドライブをサポートしてくれる電子デバイスもスゴイんです。ヒルディセントコントロールにグリップコントロール、スノーモードにスポーツモードにパドルシフトときたら、もう怖い物ナシじゃないですか。こちら上級グレードのMZは2WDモデルにも装備されているところも好ポイントです。
パワートレーンはスイフトやソリオにも搭載され定評のある、1.2ℓマイルドハイブリッド×CVTとなり、パワフルなうえに燃費もよくなりました。スポーツモードでも“飛び出し感”がなく、その後モリモリとトルクが立ち上がってくる感じなので、力強さが必要なラフロードでも使いやすいですし、またスノーモードではきちんとトルクが抑えられて扱いやすいといった感じで、パワーの出し方のアクセントが絶妙なんですよね。
加えて、モーターアシストもいい仕事をしてくれるので、その気になればパドルシフトを駆使してワインディングロードを楽しく駆け回れるレベルに仕上げられているんです。重心も低めに感じられて、安心感もあるんですよね。
このバランス感覚でこの価格(試乗車のハイブリッドMZで車両価格は233万5300円)ですからもはやいうことナシなワケです。クロスビーのヒットの真相は、やはり総合力の高さで決まりでしょう。
スズキ・クロスビー「ヒットの真相」
1)洗えるアンダーボックスや長尺物が積める助手席アレンジ、ワイパブル背面など、実際の利用シーンを想定した工夫が満載
2)最低地上高180mmと小回り性能に加え、各種走行モードや電子制御が安心感を付加。街中から悪路まで対応する懐の深い走破性
3)コンパクトなボディに広い室内と多彩な積載ギミックを凝縮し、日常からアウトドアまで対応。使うたびに便利さが実感できる
たけおかけい/各種メディアやリアルイベントで、多方面からクルマとカーライフにアプローチ。その一方で官公庁や道路会社等の委員なども務める。レースやラリーにもドライバーとして長年参戦。日本自動車ジャーナリスト協会・副会長。日本カー・オブ・ザ・イヤー選考委員。
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みんなのコメント
以前よりマイチェン前のはよく見る様になった気がする。
マイチェン前の駆け込み需要があったのかと思う。