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【ドイツの競合に並べるか】DS 9 Eテンス225 PHEVへ試乗 個性+洗練の旗振り役 前編

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【ドイツの競合に並べるか】DS 9 Eテンス225 PHEVへ試乗 個性+洗練の旗振り役 前編

5シリーズやA6などが競合モデル

text:Steve Cropley(スティーブ・クロップリー)

【画像】DS 9 Eテンス225 競合のミドルクラス・サルーンと比較 全121枚

translation:Kenji Nakajima(中嶋健治)

 
ビジネスや日々の暮らしで、何か思い切った目標を実現するには、優れたリーダーが必要になる。スランティス傘下の上級ブランド、DSがフラッグシップ・サルーンの9を積極的に販売したいと考える理由とも重なる。

英国では、2021年9月から9のプラグイン・ハイブリッド(PHEV)版がショールームに並ぶ予定。Eセグメントに属する4シーターのサルーンで、BMW 5シリーズやアウディA6などが競合モデルになる。

英国でDSブランドを率いるジュール・ティルストーンの話しによれば、9は英国で数百台単位が売れれば成功に値するとのこと。むしろ、その存在感でDSのモデルレンジ全体に良い影響を与えることを狙っている。

DSは現在、3クロスバックと4、7クロスバック、そしてこの9の4モデルを販売している。豪華さや素材の上質さ、丁寧な顧客サービス、フランス流の気配りといった、ブランドの魅力をモデルを通して広めたい考えだ。

英国には28か所のDSディーラーが軒を構えるが、今後数を増やしていきたいとも話していた。実際4種類のモデルたちは、今の自動車を取り巻く状況をうまく取り込んでいる。

すべてのDSのモデルは電動化技術を搭載しており、2020年に英国で売れた30%は純EVだったという。2020年のモデル平均でのCO2排出量は、わずか83.1g/km。多くのメーカーが、羨ましく思う数字に違いない。

180psの1.6Lガソリンに111psの電気モーター

顧客サービスの内容も面白い。インターネットを通じてクルマのコンフィギュレーションができるのはもちろん、クルマをレンタルしたり、自宅やオフィスからクルマをピックアップしてもらい、修理の依頼も可能になっている。

英国の名門百貨店、ハーヴェイ・ニコルズや王立植物園のキュー・ガーデンズでイベントを開いたり、ロンドンで夏に開催されるフォーミュラEレースへの招待など、ユーザーとのコミュニケーションにも熱心だ。

ちなみにDSは、過去2年間のフォーミュラEで、競合ブランドを抑えてチャンピオンに輝いている。

フラッグシップのDS9はかなり大きい。全長4934mm、全幅1932mmもあり、5シリーズやA6に匹敵するサイズを得ている。ベースとするのは、スランティス傘下でシェアするEMP2と呼ばれるアーキテクチャ。

ホイールベースは2900mmに設定され、その長さを活かし滑らかな乗り心地と、クラス最大というリアシートの足元空間を実現している。伸びやかなスタイリングでありつつ、リアドアの形状もライバルより乗り降りしやすいようにデザインされている。

モノコック構造はほぼスチール製で、エンジン横置きの前輪駆動が基本になる。今回のPHEVの場合、直噴の1.6L 4気筒ガソリンターボ・エンジンは180psを発生。そこに、111psの駆動用電気モーターが組み合わされる。

バッテリーはリアシートの下に積まれ、容量は11.9kWh。最長54kmを電気モーターだけで走行可能だ。

価格に納得できる装備や高級な質感

英国で展開されるトリムグレードは2段階。安価な方がリヴォリ+で、オールレザーの内装が高級感を漂わせる。高価な方が、パフォーマンス・ライン+。内装はアルカンターラが贅沢に用いられる。

パワートレインには3種類がある。ガソリンエンジンで前輪駆動の225のほかに、今回の試乗車、Eテンス225 PHEVと、追って登場する四輪駆動の360 Eテンス 4X4だ。整理すると、今日の試乗車はDS 9 Eテンス225 PHEV リヴォリ+になる。

英国での価格は4万ポンド(616万円)から5万ポンド(770万円)の間くらいで、試乗車は4万9200ポンド(757万円)に仕上がっていた。シートや内装パネルにナッパレザーを張れば、もっと高くもできる。

360 Eテンス 4X4では、5万ポンド(770万円)を超える予定。DS 9は中国の工場で組み立てられるが、サイズや内装のラグジュアリーさだけでなく、装備の充実度や組み立て品質もドイツや日本ブランドのモデルと遜色ない。価格にも納得できるだろう。

すべてのDS 9には、マトロックス・ヘッドライトやレーダークルーズ・コントロールなどが備わり、リヴォリ+でもエントリグレードといった印象は受けない。さらにPHEVの場合、DSアクティブ・スキャンと呼ばれるサスペンションも付いてくる。

これは、路面の凹凸状態を赤外線カメラの映像で捉え、ショックアブソーバーの減衰力をリアルタイムで調整する機能。クルマの揺れを最小限に抑えてくれる。

予習はこのくらいにして、後編では実際に運転してみよう。

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みんなのコメント

2件
  • 走りの質は横置きFFである時点でEセグFRセダンとは比較にならない
    せいぜいがトヨタDセグ派生のレクサスESと比べてどうかだろうね
  • 記事原本で触れられてるように、
    これ買うならレクサスESのハイブリッドの方が全てにおいて幸せでしょうな
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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