今季からフォーミュラカーによって争われることになった、女性限定のレースカテゴリー『KYOJP CUP』。そこでディフェンディングチャンピオンとしてカーナンバー1を背負うのが斎藤愛未(BigBoss W TEAM TOM’S)だ。夫はスーパーフォーミュラとスーパーGTのチャンピオン坪井翔であり、昨年は夫婦でシリーズタイトルを複数かっさらい、『日本一(世界一)速い夫婦』としても話題となった。
元々カートで全日本選手権までステップアップした実績を持ち、現在の夫である坪井ともカート時代に競い合った仲。現在は女性のみで競うKYOJO CUPに参戦して今年で6年目となる斎藤だが、参戦を続ける理由とは——。
■自動車レースはゴルフのように男女別にすべきか。“変革期”の今だからこそ聞く、女性モータースポーツ界の目的地
斎藤が目指すのは、女性ドライバーもプロのアスリートとして成立する未来だ。モータースポーツは現状、基本的には男女混合の競技となっているが、女性がトップレベルのカテゴリーで実績を残した例は少ないと言わざるを得ない。
斎藤は様々な面で“性別の壁”を感じているからこそ、女性専用のカテゴリーであるKYOJOを発展させ、プロのレーシングドライバーを目指せる環境を整えたいというのだ。これはシリーズの発起人であり、「モータースポーツ界に女子プロゴルフのような世界を作りたい」と語る関谷正徳氏の考えともまさに一致しているように思える。
「女性ドライバーもプロとして稼げる世界を確立したいという思いが一番にあります」と斎藤は言う。
「やっぱり、モータースポーツは好きなだけではやっていけない競技だと思います。かかる費用という点ではすごくシビアで難しいですから。その中で、私たち女性が男性と同じように好きなことを仕事にしたいとなった時、少し性別で壁があるのかなと感じています」
「今レーシングカートをやっている女の子たちも、同じ壁を見ていると思います。ですから私たちがKYOJO CUPを大きくして、しっかりここで稼げるようにしていけば、(女性も)レーシングドライバーを職業として目指せるようになると思います」
斎藤が言うような“プロとして稼げる世界”を実現するには、レーサーが自身の腕を磨くことに限らず、プロモーターや選手も含めた関係者が、シリーズの興行としての魅力を発信していく必要があるだろう。斎藤は、女性ならではの華やかさなど独自の魅力も活かしながらシリーズを盛り上げていきたいと話した。
「女性ならではの華やかさなど、良い部分もたくさんあります。男性のレースとはまた違った新しいレースの形として、モータースポーツを盛り上げていきたいです」
そんな斎藤は、先日のKYOJO CUP開幕戦で7位。今季は車両が慣れ親しんだVITAからフォーミュラカーにスイッチしたものの、「思ったよりも難しいクルマではなく、懐が深い」とのことでアジャスト自体はそれほど苦ではなかったようだが、開幕戦は予選と(決勝のグリッドを決する)スプリントで振るわず、追い上げのレースを強いられた。
決勝レースでは、VITAよりもスリップストリームが効きにくいマシンで効率良く追い上げるため、1台1台交わしていくのではなく、前を走る数台がバトルをしている隙をついてまとめて料理する戦略だったと明かした斎藤。王者らしい、頭を使ったクレバーなレース運びで見せ場を作った形だが、予選、スプリントでつまずいたことが尾を引いてしまった。
「予選とスプリントがちょっともったいなかったかなと思います。でも過去には戻れないので、それもひとつの経験として次に活かすしかありません。同じ失敗は2度としないように努めていきたいです」
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みんなのコメント
他のシリーズでも使用可能な標準規格の量産レーシングカー使えば安くならない?
同じレギュレーションでタイムが違うと困るの?
同じようなタイム出せればそれだけ認められるのが早くなるのに。
速さでは男性に敵わないので「女性ドライバーもプロのアスリートとして成立する未来」のために、女性のみで競うレースをやっているってことかな。
“性別の壁”って男女差別を思わせるような言葉を使っているが、同じ速さの男性よりもスポンサー獲得とかでは遥かに有利なはずだし。