EV乗車時によりリラックス
次のクルマを電気自動車(EV)にすべきかどうか、多くのドライバーが一度は考える時代になった。なかでも積極的にEVを検討すべき人々がいる。それが「愛犬家」である。理由は明快だ。犬は内燃機関(ICE)車よりも、EVのほうを好む傾向があるという。
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チェコの自動車メーカー「シュコダ(Skoda)」の協力のもと、獣医師スコット・ミラー博士が行った最新の研究によって、その傾向が明らかになった。EVに乗った犬は、ガソリン車やディーゼル車に乗ったときよりも「リラックスしている」ことが実証された。研究では、
・EV
・ディーゼル車
・ガソリン車
の3台を使い、同じ犬を乗せて走行させた。被験犬は、1歳のコッカースパニエル「マンゴー」。いずれの車両もシュコダ製で、専用の試験コースを時速約110kmで走行した。ドライブ中の行動を観察し、走行後に心拍数を測定する手法が取られた。
結果は興味深い。マンゴーの安静時心拍数は80BPM(1分あたり80拍)。EV乗車時には100BPMに上昇したが、ガソリン車では120BPM、ディーゼル車では125BPMに達した。内燃機関車の方が、より高いストレス反応を引き起こしていた。実際、EVではドライブ中にマンゴーが横になり、そのまま眠ってしまうこともあった。一方で、ICE車に乗ったときは終始そわそわして落ち着かない様子が観察されたという。
ミラー博士はこの結果について、次のように語っている。
「この実験は、犬にとってEVで旅行することが健康的、心理的に有益であることを明確に示しています。同じコースを同じ速度で走行しながら、異なる乗り物に乗っているマンゴーの反応を観察したところ、EVの方がよりスムーズで落ち着くことが明らかになりました」
さらにこう続ける。
「EVのメカニズムの静粛性、ギアチェンジのなさ、広々とした室内は、犬にとって癒しの環境を作り出し、毛皮で覆われた同伴者によりリラックスした幸せな旅行体験を保証するものとなるでしょう」
ドライブは鋭い聴覚持つ犬にはストレスフル
愛犬家にとって、長距離移動に犬を同伴するかどうかは常に悩ましい問題である。列車や飛行機では連れて行くことが難しく、やむを得ずペットホテルに預けるケースも少なくない。
シュコダによる調査では、愛犬家の53%が週に一度は犬と一緒にドライブに出かけている。一方で、54%が「犬を連れて行くべきか悩んだ末に断念した経験がある」と答え、51%は「犬を連れて行かなければならない旅自体を避けたい」と考えていることがわかった。犬とのドライブが心理的なハードルになるのは、主に
・高速道路や幹線道路での長距離移動(50%)
・片道50kmを超える旅程(46%)
・交通量の多い都市部での運転(40%)
である。次のクルマ選びの際に「愛犬の快適性を考慮する」と答えた飼い主も41%に上った。また、
「EVは静かで快適な乗り心地を提供する」
と考える人は31%。これらの数字は、愛犬家にとってEVが十分に検討対象となり得ることを示している。犬の行動学専門家アンナ・ウェッブ氏は、犬にとってドライブがストレスになりやすい理由をこう語る。
「犬の聴覚は人間の4倍も鋭いため、人間には聞こえない従来のエンジン音の周波数も拾ってしまいます。同様にガソリン車とディーゼル車の振動は、人間と同じように“乗り物酔い”を引き起こし、吐き気を感じることでマンゴーの心拍数を上昇させたのだと考えられます」
犬は高音域と低音域の両方を聞き分けることができる。そのため、エンジン音や周囲の車両の騒音、雨音などが複合的にストレス要因となる。ラジオや音楽の音量も抑えめにすべきだ。
加えて、犬用シートベルトやキャリーに日頃から慣れさせておくことが推奨される。犬にとってクルマは逃げ場のない閉鎖空間であり、それ自体が不安の原因となる。まずは短いドライブから慣らし、徐々に時間と距離を延ばしていくことが望ましい。移動が犬にとっても楽しい体験になれば、旅はよりスムーズになる。
科学的にも、犬は飼い主の体内で増加したストレスホルモン「コルチゾール」の匂いを嗅ぎ分けていることがわかっている。渋滞やトラブルで飼い主がイライラすれば、その感情は犬にも伝わる。移動中はできるだけ落ち着いた気分を保ち、楽観的なムードを意識することが重要だ。
車内での犬の熱中症リスク
車内の温度管理は、犬とのドライブにおいて重要な要素となる。犬の平熱は人間より約2度高く、暑さに弱い。車内の温度は20度以下を目安に保つべきで、水も十分に用意しておきたい。
英ノッティンガム・トレント大学の研究チームが2020年に「Open Veterinary Journal」で発表した論文では、車内における犬の熱中症リスクが極めて高いことが指摘されている。特に駐車中の車内に犬を残す行為について、従来の想定以上に深刻なリスクがあることが明らかになった。
また、全米動物虐待防止協会(AA)が2015年に実施した調査では、犬の飼い主のうち21%が「20分以上車内に犬を残した経験がある」と回答している。英国動物虐待防止協会(RSPCA)への通報件数も増加傾向にある。2016年の7187件から、2018年には8300件に達した。
ドライブ中は、換気をこまめに行い、定期的に休憩を挟むことが望ましい。外の空気を吸わせ、軽く歩かせることで、犬のストレスを軽減できる。水分補給も忘れずに行いたい。
こうした事情を踏まえると、次に選ぶクルマとしてEVを検討する価値はある。静粛性と温度管理の柔軟性という観点から、愛犬との移動においてEVは有効な選択肢になりつつある。
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