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ウラッコはランボルギーニが拡販を狙った野心作だった【スーパーカークロニクル・完全版/005】

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ウラッコはランボルギーニが拡販を狙った野心作だった【スーパーカークロニクル・完全版/005】

伝説として始まり、革新へと至ったスーパーカーたち。1970年代の懐かしいモデルから現代のハイパースポーツまで紹介していこう。今回は、ランボルギーニ ウラッコだ。

ランボルギーニ ウラッコ(LAMBORGHINI URRACO:1973~1979)
ミウラやカウンタックなどスーパースポーツカーばかりを作り続けてきたランボルギーニ社だったが、1970年代前半に入ると、実用性があり価格的にもより多くの人に手の届きやすい、ひとつ下ともいうべきクラスのモデルの開発を進めるようになる。それが、いわゆる「ベビー ランボ」と呼ばれるモデルだ。ターゲットとしたのは、当時北米で人気を集めていたポルシェ 911だ。

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こうして開発されたのが、1970年のトリノ オートショーで発表された「ウラッコ」だ。車名は、ランボルギーニ車の多くに使われているものと同様、闘牛の名前に由来している。車体設計はジャンパオロ・スタンツァーニ、エクステリアデザインは当時ベルトーネに在籍していたマルチェロ・ガンディーニと、これも当時の他のランボルギーニ車と同様、手練のスタッフが手がけた。

だが資金難などの影響もあり、ウラッコが実際に販売を開始されたのは1973年に入ってからだった。1974年当時の日本では、ポルシェ 911Sの805万円という価格に対し、ウラッコは808万円という戦略的な価格に設定されていた。それだけ販売面にこだわったということだ。

ウラッコはエンジンをミッドシップマウントしながら2+2のシートレイアウトを成立させるために、2.5LのV8 SOHCを横置きに搭載した。ボディワークはモノコックのシャシに、前述したようにガンディーニがデザインしたボディをまとっていた。ヘッドランプはリトラクタブル式を採用し、リアピラー根元のエラのようなエアインテークが特徴的だった。

P250は2.5Lから220psを発生し、最高速度は240km/hとアナウンスされていた。装備を豪華にしたP250S(タイトル写真)、3Lの250psエンジンを搭載したP300、イタリア国内向けのP200、北米市場向けのP111などの派生モデルが存在する。

1976年には、販売のテコ入れのためにウラッコをベースとしたシルエットを開発。前後のオーバーフェンダーやエアロパーツを装着して迫力を増した。メカニズムはウラッコP300に順じ、260psを発生する3.0LのV8DOHCを搭載。だが、こちらも販売面で苦戦する結果となった。

ランボルギーニ ウラッコP250 主要諸元


●全長×全幅×全高:4250×1760×1115mm
●ホイールベース:2450mm
●車両重量:1245kg
●エンジン種類:90度V8 DOHC
●総排気量:2463cc
●最高出力:220ps/7800rpm
●最大トルク:23.5kgm/5750rpm
●燃料・タンク容量:有鉛ハイオク・80L
●トランスミッション:5速MT
●駆動方式:横置きミッドシップRWD
●タイヤサイズ:205R14

[ アルバム : ランボルギーニ ウラッコ はオリジナルサイトでご覧ください ]

文:Webモーターマガジン Webモーターマガジン編集部
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みんなのコメント

10件
  • im*********
    サーキットの狼にちょくちょく出てたイメージ
  • the-booco
    シルエットってテコ入れだったのか?
    ほぼモデルチェンジだと思っていた。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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