この記事をまとめると
■2025年に入って都営バスで置き去り事案が3件発生している
園児の命を守る最新装備ってどんなもの? 送迎バスの「車内置き去り防止装置」をいち早く導入する幼稚園に聞いた
■幼稚園バスでも置き去りによる事件が発生しており全国で対策が模索されている
■AI活用が進んでも最終的には人の目による確認が不可欠だろう
なくならない「置き去り」インシデント
東京都交通局は2025年5月30日(金)に、都営バスにて乗客の置き去り事案が発生したことを発表した。発生したのは2025年5月30日(金)16時54分ごろ、秋葉原駅前バス停であった。「秋26系統/葛西駅前~秋葉原駅前」で、車内の点検漏れがあったことから、運転士がバスから離れた8分間、降車し遅れた乗客が車内に残された。
また報道では、2025年6月1日(日)にも「白61系統/新宿駅西口~練馬車庫前(練馬駅)」にて、車庫に戻ったバス車内に乗客を1時間15分の間車内に置き去りにしたとのこと。都営バスでは2025年度に入ってから(2025年4月より)、乗客の車内置き去り事案が3件も発生しており、その点でもメディアを大きくにぎわせた。
バスマニアを自称する筆者は「乗りバス派」といって、お気に入りの路線に乗客として乗ることを楽しみにしている。新宿駅西口バス乗り場もよく利用するのだが、終点バス停にやってきて乗客が全員降車したら、ドアをいったん閉めて最後部席まで運転士が向かって目視で乗客が残っていないか(忘れ物がないか)を入念に確認してから、ドアを開けて新たな乗客を乗せている。
2022年9月には、静岡県で幼稚園バス車内に園児が置き去りとなり死亡するといった痛ましい事件も発生しており、都営バスに限らずどのバス事業者も車内点検は入念に行っているように見えるのだが、交通事故と同様に、ちょっとした気の緩みが乗客の置き去りを発生させてしまうのかもしれない。とにかく再発防止に心がけてほしい。
前述した幼稚園児の置き去り死亡事件を受け、2023年4月より幼稚園、認定こども園、保育園、特別支援学校などの送迎バスには「置き去り防止装置」の装着が義務化された。装着に関しては国から補助金も交付されたのだが、話を聞くと、このとき多くの路線バス事業者からの製品についての問い合わせがあったとのこと。路線バス車内の乗客置き去りは都営バスだけではなく、全国の路線バス事業者でも意外なほど多く発生しているようで、各所でその対策に頭を痛めていたようなのである。
最新技術を導入しても完全解決は難しい?
「確認漏れ」という根本原因は否めないのだが、酔客だけではなく部活動などで疲れた高校生などが床で爆睡していることもあるようで、とくに夜間となると暗いので見落とすこともあるようである。置き去り防止としては、とにかく終点停留所や車庫に帰ってきたときには運転士が車内を入念にチェックするしかないなか、幼稚園バスなどが対象となる置き去り防止装置に路線バス事業者も注目したのである。
置き去り防止装置はAI機能などで自動検知するようなタイプもあるようだが、メインとなるのは、エンジン停止後にブザーが鳴り、そのブザーの停止ボタンを最後部に設置することで運転士に入念な車内確認を促すというタイプのものが目立っている。意外にアナログチックに見えるのだが、いわゆる「ヒューマンエラー」が原因となる車内置き去り事案なだけに、運転士に目視で車内確認徹底を促すしかないようである。
先日、バス業界向けの展示会に行った際には、AI機能にてバス車内で着席せずに立ったままで危険な姿勢の乗客がいることを検知して、運転士に映像と警報音で知らせるというシステムが展示してあった。
車内転倒事故を防止するために、空席がある時には着席を徹底させてから発進できるようにするシステムなのだが、近年のAI技術の進歩からいけば、帰庫時などに車内に乗客が残っていないかなどをAIで自動検知させることも可能なのだろう。そのようなAIを活用しながらも、最後は幼稚園バスなどの置き去り防止装置のように、運転士の目視確認を徹底させるダブルチェックがもっとも効果的ではないかと考える。
そこで思うのが、完全自動運転バスとなった場合に車内置き去り事案というものはどうなっていくのかということだ。完全自動運転バスを導入しても、帰庫時はまだ人力で車内確認はできる。だが、終点バス停などでは車内の残っている乗客を検知するだけならできるかもしれないが、酔客や爆睡客に降車を促し、そして実際降車してもらうことも自動でできるのか? と大いなる疑問を感じたのである。そのように考えると、少々SFチックなのだが、自律歩行型のロボット運転士が路線バスを運転したほうがいいのでは、とも考えてしまった。
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みんなのコメント
路線バスだぞ!
ある程度自己責任もあるんじゃないの?