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これが2025年のメルセデスAMG 「ビジョンAMG」高性能EVコンセプト公開

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これが2025年のメルセデスAMG 「ビジョンAMG」高性能EVコンセプト公開

ポルシェ・タイカンに強力なライバル出現?

メルセデスAMGが、コンセプトカーの「ビジョンAMG」を発表した。2025年に発売が計画されている、次世代の高性能EVセダンを予告するものだ。

【画像】メルセデスAMGが描く未来の高性能EVとは?【ビジョンAMGを、メルセデス・ベンツ・ビジョンEQXXと写真で比較】 全54枚

その市販モデルは、AMGのEV専用プラットフォームである「AMG.EA」を初めて採用することになる。メルセデス・ベンツがEQSやEQEで使用しているEVAプラットフォームよりも低く、よりスポーティな形状を実現するために、コンパクトなバッテリーを中心に設計された構造になっている。

メルセデス・ベンツのエクステリアデザインを統括するロバート・レシュニックは、次のように述べている。

「デザインとプロポーションの両面で、新しいプラットフォームの利点を最大限に生かしました。ビジョンAMGは、当社が計画している、卓越したエアロダイナミクスと大人4人が快適に過ごせる空間を備えた、低く流麗なサルーンを示しています」

このクルマは、空力性能に特化したビジョンEQXXで確立した特徴的なラインを多用し、低く構えたフロント、大きくカーブしたルーフライン、ダックテールのリアスポイラーを備えている。

メルセデスAMGの2022年型F1マシンに似たカラースキームを採用し、ブランドの特徴であるパナメリカーナグリルは、照明付きのフレームと10本の縦ラインを持つパネルとした。

「内燃機関の搭載を想定していないAMG.EAプラットフォームを採用したことで、ボンネットを非常に低くし、フェンダーに大きなボリュームを持たせることができました。AMG.EAプラットフォームは、デザイン面で大きな自由度を与えてくれるのです」

比較的低いカウル、大きく湾曲したフロントガラス、薄いキャビン、くびれたルーフラインなどがスポーツ性を強調している。

コンセプトカーには見られないが、メルセデス・ベンツによれば、市販モデルには4枚のフレームレスドアと、次期GTクーペと同様の大型リフトバック式テールゲートが採用されるという。

プラットフォームやバッテリーはAMG専用品

このコンセプトからどのように市販モデルにつながっていくのか、まだ詳細は明らかにされていないが、丸く赤いテールパイプのグラフィックが、テールライトデザインに反映されると考えられる。

ビジョンEQXXと同様に、高速走行時にダウンフォースを増加させるリアスポイラーなど、可動式エアロパーツも重要な役割を果たすとされている。

全長5100mmと、メルセデスAMG GT 4ドア・クーペよりわずかに長く、競合のポルシェ・タイカンより147mm長い。ホイールベースだけでも3000mm以上に及ぶ。

キャビンは、突出したフェンダーの間にうまく収まり、後方に向かってテーパーがかかっている。完全なフラットフロアを誇るEVAプラットフォームとは異なり、AMG.EAではリアにフットウェルが設けられ、バッテリーはリアシートの下に格納される。

「これにより、リアのスペースと快適性を向上させることができます。非常に低いクルマですが、ロングホイールベースなので、4人がしっかり乗れます」とレシュニックは述べている。

AMG.EAプラットフォームの詳細は不明だが、バッテリーが構造の一部となるセル・トゥ・シャシーデザインを採用し、低重心を実現していると予想される。

また、パワートレインに関する具体的な情報もまだ発表されていないが、メルセデス・ベンツは最近英国のエンジニアリング会社YASAを買収し、その電気モーターをAMG.EAプラットフォームに独占的に使用する予定だ。

現在、メルセデス・ベンツの完全子会社として運営されているYASAは、コンパクトな「軸流」モーターを専門としている。メルセデスの現行EVで使用されているラジアルユニットよりも軽量かつコンパクトなサイズで、高い効率とパワーを発揮するという。

メルセデスAMGのフィリップ・シーマーCEOは、「より高い出力密度と連続的なトルク伝達により、ドライビングパフォーマンスの未来を再定義します。わたし達はすべてをゼロから開発しているのです」と語る。

ビジョンAMGの市販モデルには、AMG専用のセルを使用した特注バッテリーも用意されており、これはすでにPHEVのGT 63 Eパフォーマンスに採用されている。また、メルセデス・ベンツは2025年以降の市販モデルに、米国のバッテリー素材企業シラのシリコンアノードを採用することを決定している。従来のグラファイトアノードに比べてエネルギー密度を40%向上させ、航続距離を大幅に延ばすことができるとされている。

何を見せたいクルマなのか?

英AUTOCAR編集部は、メルセデス・ベンツのエクステリアデザイン責任者、ロバート・レシュニックにインタビューを行った。

――デザインで優先したことは何でしょうか?

「車高が低く、スタンスが良く、4ドアで実用性の高いクルマを求めていました。AMG.EAプラットフォームではこれを実現できます。そのために、何度もプロポーショナルモデルを作り、形状を整えていきました。サーフェイスは非常に滑らかで、余計なラインはまったくありません。ヴィジョンEQXXの要素を取り入れているのがわかると思います」

「このようなクルマのエアロダイナミクスは、抵抗とダウンフォースの両方を低減させるうえで非常に重要です。可動式エアロパーツは、市販モデルにも搭載される予定です。いろいろなアイデアを用意していますよ」

――AMGの伝統的なデザイン要素をどのように再解釈したのですか?

「グリルにイルミネーションを施し、より目立つようにしました。EVでは、空気を取り込むためのグリルは必要ないのですが、このコンセプトには親しみやすい顔を持たせたかったのです。グリルは、他のどのAMGモデルよりも低い位置にあります」

「また、ヘッドライトも新しい星のデザインで作り直しました。新しいシグネチャー要素にしたいのです。プロジェクト・ワンと同様、ボンネットにはメルセデス・ベンツのロゴがステンシル(転写)されています」

――次はどんなEVが登場するのでしょうか?

「AMG.EAプラットフォームは、デザイン面で大きな幅を与えてくれます。EVAプラットフォームよりもはるかに低い位置まで持っていくことができるのです。あまり多くは語れませんが、1つのモデルのためだけに新しいプラットフォームを開発するわけではありません。ビジョンAMGはそのスタートです。今後、AMG専用の電動モデルが他にも出てくることは間違いないでしょう」

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