コペンをベースにポルシェ 997 GT3を再現
「このクルマはなに? ポルシェのように見えるけど、ポルシェではなさそう……」。東京オートサロン2025の会場でそんな声が数多く声が聞こえてきたのが、スタンス系・ドリ車系ホイールで大人気のスタンスマジックブースに展示されていた「コペン」+「ポルシェ」で「コペルシェ」と呼ばれている「COPERCHE 887GT-K」です。このクルマの前を通る人たちは、みんな足を止めてスマホで撮影するほどの反響ぶりでした。
ダイハツ「コペン」をDIYでオールペンしたら「エヴァンゲリオン初号機」みたいなカラーリングに!「セルシオ」から乗り換えオープン2シーターに開眼!
完成したのはオートサロンの搬入日
ポルシェチックに大きな変貌を遂げたダイハツ「コペン」の再現性は見事としか言いようがない。この遊び心たっぷりのクルマを仕上げたのは、スタンスマジック代表の高松憲次さんだ。きっかけは会社で所有していたコペンを眺めながら、ふと、ひらめきが舞い降りたと話す。そこからイメージスケッチを描いてみると、ひょっとして実現できるかも! そう思って挑んだ大胆なリメイクチャレンジだった。
ベースは初代L880K型コペンで、高松さんのイメージはこれをポルシェ 997 GT3風に仕上げてみようという試みだった。また、ただのお飾りのクルマでは面白くないので、公道を走れるようにナンバー取得を条件に製作。その作業に費やした時間は約9カ月。じつは完成したのが東京オートサロン搬入日だったと話す。
外装パーツのすべてをFRP製で作り直した
完成まで時間がかかった理由は、デザイン、寸法出し、造形作りからラッピングまで、ひとりで作業したからだ。そもそも自分で楽しむクルマとして製作をスタートしたので、ある意味で趣味のクルマ、そして、仕様についても自己満足でしかないため、仕事の合間を利用して、コペンをバラバラにし、試行錯誤を繰り返しながら、小さなポルシェ 997 GT3になるように仕上げていったという。
このフォルムを作り出すために交換した外装パーツは、基本的に左右のドアとAピラーを含めたフロントウインドウ以外はすべて作り直したとのこと。フロントフェンダー、バンパー、ボンネット、リアクオーターパネル、トランク、ルーフ等、外装パーツのほぼすべてをFRP製で作り直していた。
2025年中にサーキットを走らせる予定
完全なクローズドボディクーペ化と、ワイドフェンダーによるグラマラスなフォルムにこだわってのデザインと寸法出しにはかなり時間もかかり大変だったとか。すべてが手探りで苦労の連続だったと話す。
ボディは作れてもテールランプ、ヘッドライトなどの灯火装置の問題も考えなければいけない。まんまポルシェ用では寸法的にも無理が出そうと思っていたが、唯一、たまたまあったリアテールを合わせてみると、そんなに違和感がないことが判明。このサイズ感なら問題なしとそのまま採用。しかしヘッドライト探しはかなり苦戦して、ポルシェっぽい丸いライトをいろいろと見比べ、これが一番近いかなと結論から導き出したのがダイハツ「キャスト」用ヘッドライトだった。これをポルシェ風にマウントしてそれっぽく見えるように工夫している。
また、このクルマは中古で購入した時にエンジンがダイハツ「テリオス」用K3-VE型エンジンに載せ換えられていた。そのため排気量が1300ccなので、白ナンバー登録になっていることも、寸法面を含めて好都合となった。
高松さんは、昔から走ることが大好きで、サーキット走行を趣味として楽しむ人物。このコペルシェも2025年中にサーキットを走らせる予定でいる。
「きっと速く走れないと思うけど、なんだか面白いでしょ! その時は本物のポルシェGT3の横に並べたいな」
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