未だ状況は厳しい 着実な回復に期待
text:Kenji Momota(桃田健史)
【画像】マツダ2021年3月期 第2四半期決算【資料をすべてみる】 全83枚
マツダがスモール商品群と呼ぶなかで、2020年は新たなクロスオーバーSUV「MX-30」が欧州ではEVとして、また日本ではマイルドハイブリッドとして市場導入された。
年明けの2021年1月にはスカイアクティブXの制御システムを大幅に改良した「マツダ3」も登場。スカイアクティブXの既存ユーザーに対しても無償で最新ソフトウエアへの書き換えの検討をおこなっている。
こうして、着実に技術革新を進めているマツダだが、他の自動車メーカーと同じく、新型コロナウイルス感染拡大の影響がグローバルで広がる中、厳しい経営状態が続いている。
マツダは2020年11月9日、2021年3月期第2四半期決算説明会で明らかにした。
それによると、グローバル販売台数は、前年同期比で21%減となる57万8000台、売上高は同35%減の1兆1158億円、営業損失は529億円となった。
厳しい内容を踏まえて、中間配当を見送った。
下期についても、グローバルにおける新型コロナウイルス感染拡大の影響が及ぼす社会変化が見通せない状況が続くとみる。
ウィズコロナ、そしてアフターコロナの時代をマツダはどのような戦略で乗り切り、そして未来への成長へとどのようしてつなげていくのか?
中期経営計画の見直し 1年遅らせる
コロナ禍では、次の4点について大きな社会変化があったという認識を、マツダが示した。
1つは、グローバルでの環境規制強化と加速。
2つ目に、CASE(コネクテッド、自動運転、シェアリングなどの新サービス、電動化)時代の新しい価値創造競争。
3つ目に、働き方の変化と効率化の両立。
4つ目に、販売やサービスへの顧客要望・行動の変化、である。
確かに、日本を含めて、カーボンニュートラルを強く掲げる国や地域が増え、三密を避けるためにフード・デリバリーが増え、リモートワークが広がるなど、社会における一連の変化があった。
それらは「Zoom-Zoom(ズームズーム)」や「Be a driver」といったライフスタイルを強調するブランドとしての成長してきたマツダのビジネスに直接関係を及ぼす印象がある。
こうした中で、中期経営計画の修了年を、これまでの設定から1年遅らせて2026年3月期に変更し、ブランド価値向上への投資を増やすと同時にブランド価値を低下させる支出を抑制する。
また、IT関連などマツダとして現状で他メーカーに比べて遅れていると思われる領域に積極的な投資をおこなう。
さらには、CASE対応を見据えた「新たな仲間づくり」という言葉で他メーカーとの連携強化を加速させる。
次の2年 中核モデルは「マツダ3」
発表資料の中で、マツダの丸本明社長は、これまでのマツダ車の商品開発について「低投資で高効率開発」という言葉を使った。
マツダ3を中心とするスモール商品群の開発における初期投資がひと段落し、これからは(販売して利益を生む)「刈取り時期」に入る。
その中で、eスカイアクティブXなど、マツダ独自の技術革新を着実に進めて、商品の質を高め続けながら、マツダのブランド価値を全体的に上げていく。
その上で、次の2年はより大きなボディサイズのモデルである、ラージ商品群の新規市場導入を進める。その中核がマツダ6となる。
さらにその先、2022年以降は「CASE時代の新しい価値競争」と表現するが、現時点での具体例は挙げされていない。
なぜならば、CASEは、国や地域によって社会状況や国民性などに大きな違いがあるため、状況変化に応じて様々な戦略を柔軟に繰り出す必要があるからだ。
実際、2021年度上期の販売台数を仕向け地別で見ると、日本は7万4000台(前年同期比2万5000台減)、北米が18万5000台(1万8000台減)、欧州が8万2000台(5万4000台)、そして中国のみがプラス成長11万7000台(8000台増)となるなど、数の変化において現時点でも市場動向に違いがある。
日本のユーザー体験、どう変わるのか
マツダにとって市場規模が大きい順での市場動向を見てみる。
まず、アメリカだが、目指すのは年販45万台。販売店の店舗デザインや顧客管理システムなどを刷新する次世代店舗への転換は、目標である300店舗に対して、その半分程度は完了しているという。その上で、CX-30がCX-5とカニバる(共食い)することなく両モデルとも着実に販売を伸ばす体制ができている。トヨタとの協業による販売金融の強化の実効性も高い。
次いで中国は、40万台を目指す。これまでも中国市場を最優先した「CX-4」を導入するなどしてきたが、今後はラージ商品群の販売強化も進める。
欧州では、商品のみならず販売での質の強化をさらに進め、20万台レベルの維持を優先する。また、厳しいCO2規制対応でラージ商品群でのプラグインハイブリッド車に期待をかける。
そして日本だが、「量を維持し、質を改善しながら、安定的なビジネス成長を目指す」とした。
初代CX-5登場でのマツダ第6世代を起点に、現在の第7世代の全モデルで高い残価の実現を維持。「お客さまのクルマの資産価値を大切にするブランド」の精度を上げる。
その上で、新しい販売システムとして、販売金融の拡充、質の高い中古車販売事業の確立、そして新車・中古車のオンライン販売を重視する姿勢を示した。
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完全にZoomZoomを忘れてやがる
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