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【どう違う?】話題の新型カローラ・クロス 日本仕様と海外仕様を比較

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【どう違う?】話題の新型カローラ・クロス 日本仕様と海外仕様を比較

待望の日本デビュー カローラSUV

執筆:Takahiro Kudo(工藤貴宏)

【画像】特別感あり【日本仕様/海外仕様のカローラ・クロスを比較】 全89枚

編集:Taro Ueno(上野太朗)

ついに正式発表された「カローラ・クロス」。

トヨタの最新SUVであると同時に、トヨタとして初となるCセグメント実用パッケージングのSUVである。

同社にはこれまでもCセグメントに「C-HR」というSUVが存在したが、カローラ・クロスと大きく異なるのはパッケージングの考え方。

C-HRはあくまでスポーティなデザインありきのクーペスタイルで、後席居住性やラゲッジスペースを重視したものではなかった。

一方、カローラ・クロスは、全長の割に広い室内空間やクラストップの487Lを誇るラゲッジスペースなど実用本位の設計になっている。

ところで、そんなカローラ・クロスのデビューは日本が最初ではない。

2020年7月のタイを皮切りに、台湾、そして北米(2021年6月に発表し10月頃から発売)と徐々にマーケットを拡大し、待望のデビューなのである。

日本のユーザーとしては「日本発売のタイミングは遅い」と考えてしまうが、トヨタによると「最初に『スポーツ』、そして『セダン』と『ツーリング』そして今回のクロスとカローラ・シリーズの動きのなかでタイミングをはかってリズムよくモデルを追加していく流れを作っている。カローラ・クロスは当初の予定よりは日本投入を早めた」という。

日本投入がこのタイミングになった理由としては「マーケットの要望とその地域でトヨタがラインナップしている車種との兼ね合いで各地への投入タイミング決めたこと」などがあるという。

日本仕様と海外仕様 顔が違う

たとえば世界ではじめてカローラ・クロスを発売したタイは、C-HRこそ用意するが、「ヤリス・クロス」(現地仕様ヤリス・ハッチバックのリフトアップ仕様を除く)も「RAV4」も展開していないので、カローラ・クロスの登場までは車体が大きすぎずに実用的なSUVが存在しなかった。

そこでカローラ・クロスの投入が急がれたというわけだ。

ローカライズした現地専用車ならともかく、グローバルモデルを世界で最初にタイへ投入するというのは日本メーカーとして珍しいパターンである。

興味深いのは、日本仕様のカローラ・クロスには、日本国外向けモデルとは違う部分がいくつかあること。

まずわかりやすいのは顔つきである。

タイ、台湾、そして北米と日本以外のモデルはすべて大きなグリルを構えた力強いフロントマスクとしている。

しかし日本では、上部を小さなグリルとし、大きなグリルは上部ではなくバンパーより下の高さまで抑えた「キーンルック」としている。

はやい話が、ほかのカローラ・シリーズに近い顔つきなのだ。ヘッドライトも日本独自デザインとなっている。

その違いが持つ意味を開発者にたずねてみたところ帰ってきた答えは「市場の嗜好の違い」というシンプルなもの。

「タイや台湾、そして北米ではSUVにタフな見た目を求める。

一方で日本は洗練された上質な雰囲気が重視される」のだという。

インテリアや機能も日本仕様に

またフロントグリルに組み合わせるエンブレムがトヨタマークではなくカローラを意味する「C」なのも日本だけ。

トヨタは、「日本向けのトヨタ車は、伝統あるブランドは独自のエンブレムとしている。具体的にはセンチュリー、クラウンそしてカローラ」と説明。

ただ、いずれもイニシャルが「C」なのは単なる偶然だろう。

ちなみに、日本仕様はテールランプが2タイプあり、最上級の「Z」グレードに組み合わせる「LED発光テール&ストップランプ+ターンランプ」と呼ばれるタイプとなる。

それも現時点では日本専用のアイテムだ。

インテリアや装備でもいくつかの違いがある。

まずインテリアカラー。

日本仕様は「ブラック」のみで、タイで展開されている「赤」や北米で用意している「白」はラインナップにない。

これも「マーケットの好みに対応したもの」(開発者)だが、白内装のSUVを実際に所有していて、カローラ・クロスを次期愛車候補の1台と考えている筆者としてはなんとも残念といわざるを得ないところ。

機能装備としては、タイ向けでは足踏み式としていたパーキングブレーキが、日本仕様は(北米向けと同様に)電動となっているのがポイントだ。

信号待ちなどでブレーキペダルから足を離しても停止状態を保持するホールド機能も備え、ACC作動時は渋滞時の停止保持までおこなえることを意味する。

日本だけ「パノラマサンルーフ」

天井にも日本独自がある。

日本向けはガラス面積が大きな「パノラマサンルーフ」を設定しているが、これも現時点では日本仕様だけのアイテムだ。

「Z」と「S」グレードにメーカーオプションで装着でき、価格は11万円となっている。

日本仕様のパワートレインは2ZR型の4気筒1.8Lガソリンエンジンと、それをベースとしてハイブリッド用に改良したエンジンにモーターを組み合わせたハイブリッドの2タイプ。

前者はFFのみだが、後者はFFと4WD(後輪をモーターで駆動する「E-Four」)も展開。

このパワーユニット自体は海外向けも存在するが、実はハイブリッド4WDをラインナップするのも日本向けのみだけ。

トヨタは「日本ではハイブリッドが販売の8割ほどになる」としたうえで「4WDのニーズも多い」とトヨタは説明する。

一方で、もうすぐ発売する北米仕様はタイ、台湾、そして日本などアジア向けとは異なるパワートレインを展開。

「ダイナミックフォース」として設計が新しい、169psの2.0Lガソリンエンジン(日本ではRAV4のガソリン車やカローラツーリングの限定車に組み合わせたユニット)を積むのだ。

さらに、駆動方式はFFに加えてメカ式の4WDも用意。このユニットは日本向けの1.8Lよりも29psもパワフルだから、ちょっとうらやましい気がする。

それに関しては、今後の展開に期待したいところだ。

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みんなのコメント

9件
  • なんとなく初代カルディナを思い出した。
    好き嫌いは別にしてまぁ…トヨタっぽいね。
  • 楽して差別化できるとこを積み上げて、どんどん上級グレードを作った感じですね。黒内装しかないとなれば、やはり199.9万のベースグレードで十分ですw
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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