デンゼル・ワシントン、エイサップ・ロッキー出演! 黒澤明監督の名作『天国と地獄』をもとにしたスパイク・リーの最新作は、カンヌ国際映画祭2025でワールドプレミア公開される。
スパイク・リー監督の最新作『Highest 2 Lowest(原題)』が、5月19日にカンヌ国際映画祭でプレミア上映される。黒澤明監督による1963年の社会派犯罪ドラマ『天国と地獄』を再解釈した本作は、リーの長年の盟友で、これまでにも名コンビを組んできたデンゼル・ワシントンとの久々のコラボレーションとなる。映画祭総代表のティエリー・フレモーによれば、ワシントンがカンヌのレッドカーペットを歩くのは「今回が初めて」だという。
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リーはカンヌとは以前から深い縁があり、この5月19日という日付にも特別な意味がある。今からちょうど36年前の同じ日、彼の代表作『ドゥ・ザ・ライト・シング』がカンヌで初上映されたのだ。これまでに5本の作品がカンヌで上映されており、2021年には審査員長も務めている。2018年の『ブラック・クランズマン』は同映画祭でグランプリを受賞し、その後アカデミー賞6部門にもノミネートされた。ただし、今回の『Highest 2 Lowest』はコンペティション外での上映となる。
盟友デンゼル・ワシントンと約20年ぶりのタッグ
AppleとA24が共同配給するこの作品は2024年初頭の発表以来、大きな注目を集めてきた。スパイク・リーが国際的な名作を再解釈するのは、パク・チャヌクの『オールド・ボーイ』を2013年にリメイクして以来2度目となる。今回のキャストは、まさに夢のような布陣だ。デンゼル・ワシントン(リー作品への出演は約20年ぶりで、通算5作目となる)、ジェフリー・ライト、ディーン・ウィンタース、アイス・スパイス、そしてエイサップ・ロッキーが名を連ねる。
黒澤版のオリジナルは、エヴァン・ハンター(エド・マクベイン名義で執筆)による1959年の小説『キングの身代金』を原作とし、密室での苦悩と決断に重点を置いた重厚なサスペンス。1960年代初頭の日本社会を背景に、階級構造や資本主義が個人をむしばむさまを描いている。
主演の三船敏郎(スパイク・リーにとってのデンゼル的存在)が演じるのは、製靴会社の重役権藤金吾。彼は企業の理念を守るため、全財産を賭けて経営の主導権を握ろうとするが、その矢先に誘拐事件に巻き込まれてしまう。しかし、誘拐されたのは自分の子ではなく運転手の子どもだった。そんなことは意に介さない犯人は、それでも彼に身代金3000万円を要求してくる──。彼はキャリアと財産、他人の子どもの命との間で究極の選択を迫られることになる。
リメイク版についてわかっていること(と予想)
リーは本作の詳細について口を固く結んできたが、いくつかのヒントは撮影現場の写真などで明かされている。たとえば、エイサップ・ロッキーが囚人服でこちらを見つめている画像。彼の役名は「ヤング・フェロン(若き罪人)」といい、「映画の中心人物」だという。三船のポジションにあたるワシントンのキャラクターは、今回は「音楽業界の大物」と設定され、舞台も戦後の東京から、ジェントリフィケーションと不動産高騰が進んだ現代のニューヨークへと置き換えられている。
あくまでファンセオリーではあるが、「ヤング・フェロン」はラッパー名である可能性が高い。もし間違っていた場合、読者には公開日までには忘れていてほしいところだが、以下が私の予想だ。
黒澤版に登場した貧困と嫉妬に満ちた誘拐犯、竹内銀次郎のように、ロッキー演じるキャラクターはキャリアを失い、ワシントン演じる音楽プロデューサーを恨んでいる設定かもしれない。ジェフリー・ライトは誤って子を誘拐される運転手役、ディーン・ウィンタースはデンゼルのレコード会社を潰そうとする悪徳重役という構図かもしれない。後者は、リーの『Bamboozled(2000年/日本未公開)』でマイケル・ラパポートが演じたような役回りだ。
公開されたばかりの新たな画像には、ワシントンが地下鉄で黒いバッグを持って座っている様子が写っている。これは『天国と地獄』の名シーンである(以下ネタバレ注意!)、ついに身代金を支払うことを決意した権藤が、電車の窓から金の入ったカバンを投げる場面の再現かもしれない。
アメリカにおける人種と資本主義の文化的影響、搾取の構造に抗う誠実さ、そして利己主義の社会の中で互いにどう責任を持つか。本作は、スパイク・リーが長年追い求めてきたテーマを自然と引き継ぐ作品となるだろう。とはいえ、我々がこの仮説の正否を知るのは、来月カンヌの批評家たちが大袈裟なレビューを飛ばし始めるときまで待たなくてはならない。
編集追記:その後、ポッドキャスト『7PM in Brooklyn with Carmelo Anthony』に出演したリーは、エイサップ・ロッキーがデンゼル・ワシントンの息子に見えるというInstagramのミームを4,5年前に見て、今回のキャスティングに活かしたと語っている。
From GQ.COM
By Ade Beame
Translated and Adapted by Yiqing Yan
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