今シーズン「趣味に生きる」をテーマに、ボブ・リーが愛した“クルマ”にフィットするアイテムが誕生。バチューコレクションのアーカイブからセレクトした4タイプで、いずれも安定感のある底面が広いのが特徴だ。
※この記事はル・ボラン2016年11月号からの転載です。掲載商品は現在販売していないものもあります。
ファッションから見たブガッティ・シロン【Style in motion 057】
ハンティング・ワールド/バチュー サーパス
ブランド名が示す通り、ハンティング・ワールドは男の世界観であり、その精神はヘミングウェイにも通じる。創設者ロバート・M・リー(通称ボブ・リー)もそんなタフガイだったのだろう。1928年にニューヨークのロングアイランドで生まれ、アウトドアへの興味から27歳でアフリカに渡る。これにはアイザック・ディネーセンの「アフリカの日々」の影響があったのかもしれない。
アフリカではサファリツアーの事業を営み、数々の探検ツールも開発。そして帰国後、1965年にニューヨークに設立したのがハンティング・ワールドだった。
男の趣味の例に違わず、ボブ・リーもクルマをこよなく愛した。
本物を追求する審美眼から数多くのヴィンテージカーをコレクションし、ずらりと並んだ自宅のガレージはさながら自動車博物館のようだ。台数ばかりでなく、女優グレタ・ガルボが所有していた1935年製デューセンバーグや、いまや世界に2台しか現存しないといわれるオリジナルに近い1907年製ロールス・ロイス・シルバーゴースト、エンツォから購入した1956年製フェラーリ250GTなど稀少な名車ばかり。ペブルビーチで開催されるコンクール・デレガンスでは何度も優勝に輝いている。
残念ながらボブ・リーは今年1月に亡くなった。ハンティング・ワールドではその追悼から今シーズン「趣味に生きる」というテーマを掲げ、ボブ・リーのクルマへの情熱に敬意を表したコレクションを発表した。アーカイブを再現したひとつが横型の大型ダッフルバッグだ。
バチュー・クロスと呼ばれる、撥水性と防塵性に優れた三層構造の表地をタンレザーで縁取ったお馴染のスタイルに、横幅は79cmにもなる。そのサイズは手持ちは難しく、ショルダーベルトで肩掛けするにも大き過ぎる。だがクルマのラゲッジスペースにはすっきりと収まり、マチ幅を広く取り、安定感とともに転がってしまう心配もない。
察するところ、ボブ・リーはこれにハンティング用のライフルを収納したのではないか。それこそディフェンダーの荷室に無造作に置かれている光景が目に浮かぶようだ。なんとも憧れてしまう。
自分なら何を収納しようか。あれこれと考えるのが楽しい。そしてそれがクルマとの冒険へと誘うのだ。
HUNTING WORLD/BATTUE SURPASS
ハンティング・ワールドは、偉大なる冒険家であり、環境保護に対しても造詣の深いロバート・M・リー氏(通称ボブ・リー)によって1965年に創設。残念ながら今年1月に亡くなったが、そんなボブ・リーに捧げるオマージュとして誕生したのが、このアイテム。ロングダッフルはクルマのトランクに収まりのよい横幅79cmの大型ラゲッジで、長期旅行用としてはもちろんスポーツ用具を収納するなど多岐な用途に対応。もうひとつのダッフルは、両サイドのファスナーを開けることでそれぞれ3cmずつ拡張できるエクスパンダブル仕様。このほかに、A4サイズのファイルが収納できるショルダーバッグ、上部のハンドルが特徴のクラッチバッグの4タイプを展開。
●問い合わせ先:ハンティング ワールド ジャパン https://huntingworld.com/jp/
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