高級ミニバンに欠かせないのが、会話や音楽を邪魔しない静かな車内だ。新型日産エルグランドは遮音材を増やすだけでなく、騒音を“音で打ち消す”世界初の技術を採用。発電用エンジンとタイヤが生む騒音を同時に狙い撃ちするというから驚きだ!
文/写真:ベストカーWeb編集部
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逆位相の音で騒音を打ち消す!
新型エルグランドが全車に標準装備するのが、進化版の「アクティブ・ノイズ・コントロール」だ。騒音と逆位相の音をスピーカーから出し、互いを打ち消す仕組み。いわばクルマ版のノイズキャンセリングヘッドホンである。
とはいえ、車内のノイズキャンセルはヘッドホンよりはるかに難しい。乗員とスピーカー、マイクの位置が離れており、聞こえる騒音も座席ごとに異なる。しかも会話や音楽、緊急車両のサイレンといった必要な音は残さなくてはならない。
従来のアクティブ・ノイズ・コントロールは、エンジン回転数をもとに主なエンジン音を低減する方式だった。これに対して新型エルグランドは、エンジンやタイヤの近くに複数の加速度センサーを配置。車体へ伝わる振動を直接測ることで、発電用エンジンの音だけでなく、路面から入るロードノイズまで制御対象に広げた。
さらに車内の複数のマイクが音を拾い、高性能コントローラーが振動と音響の情報を瞬時に解析。走行状況の変化に合わせ、スピーカーから打ち消す音を出し続ける。エンジン音とロードノイズを同時に狙って低減する技術は、自動車メーカーとして世界初という。
後席だけを重点的に静かにできる!
新型エルグランドは第3世代e-POWERを搭載し、エンジンは走行用ではなく発電に徹する。そのため静かなモーター走行中にエンジンが始動すると、音の変化が気になりやすい。加えて重く大きなミニバンでは、荒れた路面でタイヤから伝わる低い音も目立つ。この2種類を同時に抑えられる効果は大きい。
NissanConnectインフォテインメントシステム装着車には、静かにしたい範囲を選べるゾーンコントロール機能も加わる。オートモードでは乗員が座っている位置を検知し、その席を重点的に消音。手動で後席を優先すれば、2列目で眠る子どもやくつろぐ同乗者に、より静かな空間を提供できる。
もちろん騒音が完全に消えて無音になるわけではない。それでも発電時のエンジン音と街中のザラついた路面で生じるロードノイズをまとめて低減できれば、会話も音楽もぐっと楽しみやすくなる。見た目ではわからないが、高級ミニバンらしさを強く実感できそうな“耳に効く装備”なのだ。
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