この記事をまとめると
■1958年に登場した軽自動車のスバル360はブランド初のクルマであった
全てダイハツのOEMとなったモデルの魅力とは? スバルの現行軽自動車を紹介
■2012年にスバル製の軽自動車は消滅してしまった
■スバル製の軽自動車は中古で安価に狙うことができる
スバルは軽自動車も独創的
スバルの軽自動車といえば、1958年にスバル(旧 富士重工業)初の4輪車として登場した、スバル360という機械遺産にも登録されている名車が存在する。もともとが航空機メーカーであったスバルの技術をクルマへ活かすことで、軽量、高剛性など革新的なアイディアで爆発的にヒットした。
大ヒットした主な理由としては、デビューした1960年代はまだまだマイカーをもつユーザーが少なかった時代に、愛らしいデザインや軽自動車でありながら大人4人が乗れる居住スペース、サラリーマンでも購入できる価格設定などがある。日本のモータリゼーションの歴史のなかにスバル360があったからこそ、多くの人がクルマを手にすることができたといえる。
スバルは、スバル360を1970年まで生産し、その後R-2、レックス、ヴィヴィオ、プレオ、R2、R1、ステラと乗用軽自動車を製造し続けた。また、1961年に登場したサンバーは、軽トラックと軽バンというラインアップとし、軽貨物自動車のジャンルでもスバルは人気を博した。
そんななか、1998年から生産されたプレオが2006年に乗用モデルの後継となるステラへ、さらにサンバーの乗用モデルであるディアスワゴンが、2009年にOEMとなるダイハツ・アトレーワゴンに移行。最後まで継続生産されていたプレオの貨物仕様であるバンモデルが2010年にフルモデルチェンジをする際に、こちらもダイハツのOEMとして、ミラをベースとしたモデルへスイッチ。
その後、ステラが2011年に2代目となる際にダイハツ・ムーブのOEMモデルになり、最終的には2012年にサンバートラック/バンがダイハツ・ハイゼットのOEMモデルとなった。こうして、スバルオリジナルの軽自動車が消滅。すべての軽ラインアップがダイハツ製へと移行したのだった。
惜しまれつつも、スバル自社生産の軽自動車はいまから13年前に生産を終了したが、特徴的な4気筒エンジンや四輪独立サスペンションなど、スバル製軽自動車ならではの特徴があり、いまなお中古車市場で高い人気を誇っている。そこで、いまでも購入できるモデルのなかでも、実用性や維持の面から現実的なモデルを紹介しよう。
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ステラ(初代)
スバル製軽自動のなかでも乗用モデルとして最後まで生産かれていたのがステラだ。2006年から2011年まで生産されていたトールワゴンで、エンジンは4気筒DOHCスーパーチャージャーと4気筒DOHC自然吸気エンジンの2本立て。
自然吸気エンジン車は可変バルブタイミング機構のAVCSを搭載していた。スーパーチャージャー車を含む全車がレギュラーガソリン仕様となっている。トランスミッションはスチールベルト式の無段変速(i-CVT)と、最廉価モデルにのみ5速MTが設定されていた。駆動方式はFFとフルタイムAWD。
ちなみに2009年にプラグイン・ステラというEVが発売されており、リチウムイオンバッテリーに47kW/170Nmのモーターを組み合わせたモデルが追加されているが、400台程度の生産と、官公庁メインで販売されたこともあり、一般ユーザーにはほぼ流通していない。航続可能距離は90km程度だが、買い物程度の街乗りメインであれば十分なスペックかもしれない。
エクステリアはベーシックなデザインのL系と、スポーティなデザインの大型フォグランプ、専用フロントグリル、専用リヤコンビランプを装備するカスタム系、のちに追加となるカスタムRSをベースとした上級モデルのリベスタ専用エクステリアの3タイプを用意。
インテリアは随所に小物入れを多く配置しており、ベビーカーを立てたまま積載できるラゲッジルームなどの使い勝手もいい。後席は左右独立リクライニングのほか、一部のグレードでは左右独立の200mmロングスライド機構も装備。オプションの助手席水平可倒機構を備えるマルチユーティリティシート装着車なら、運転席から後席に装着したチャイルドシートに手が届くスキンシップモードなど、気配り装備も特徴的だ。
4輪ストラットサスペンションの快適でしなやかな乗り心地と、スーパーチャージャー搭載車にはフロントスタビライザーが追加され、コーナリング性能も高いポテンシャルを誇る。
また、NASVA(自動車事故対策機構)の衝突安全性総合評価では運転席が5つ星、助手席は6つ星の高い評価を得ているのもポイントだ。
基本設計が20年近く前のモデルながら、あらゆる面で扱いやすく、高い動力性能をもつステラはおすすめのモデルといえるだろう。
サンバー(6代目)
トラックやバンに加え、乗用モデルのディアスワゴンも設定されていた6代目サンバー。最終型となる6代目が登場した2000年代初頭から、前輪がフロントシートの下に配置されるキャブオーバータイプの軽ワンボックスは少なくなっており、前席の足もとの広さや驚異的に最小回転半径が小さい点、リヤエンジンならではの高いトラクション性能や静粛性、トラックを含む軽貨物車では珍しい4輪独立懸架など、いまなおスバル製サンバーのファンが多いことを納得させる独創的な仕様だ。
エンジンは全車直列4気筒SOHCで、自然吸気のほか、トラックとディアスワゴンにスーパーチャージャーが設定されていた。
駆動方式はRRの2輪駆動とAWDを用意。トランスミッションは5速MTと3速ATで、トラックのAWD車にはEL(エクストラロー)付きも設定。トラックとバンのMT車はセレクティブAWDという切り替え式4輪駆動だが、AT車とディアスワゴンのAWD車はフルタイム式となる。
バンやワゴンといった1BOXは4人という限られた乗車定員の軽自動車でも多くの荷物を詰める積載性や、車中泊などを嗜むアウトドアユーザーにとってはキャンピングカーのベースにも使える点も魅力だ。
R2/R1
トールワゴン全盛期に軽セダンや軽クーペと呼ばれるハッチバックタイプのスタイリッシュなフォルムで、デザイン性や走行性能を重視したR2とR1。4気筒DOHCスーパーチャージャーからAVCSつきDOHC自然吸気、さらにSOHC自然吸気モデルまで、さまざまなパワーユニットを設定。エンジンラインアップ自体はステラと変わらないが、スーパーチャージャーモデルがハイオク仕様となる点が異なる。
トランスミッションはスチールベルト式無段変速機のi-CVTがメインだが、スーパーチャージャー車には7速のマニュアルモードを備えるほか、SOHCエンジン搭載車には5速MTの設定も存在する。駆動方式はFFとビスカス式のフルタイムAWD。
エクステリアはR2/R1ともに卵型のワンモーションフォルムに、R2は5ドア、R1は3ドアというボディ形状。当時のスバル車のアイデンティティであるスプレッドウイングスグリルを採用し、豊富なボディカラーと相まって女性にも高い人気を誇った。軽自動車をセカンドカーとして割り切るユーザーや、1人ないし2人で乗車することがほとんどというユーザーには、最適なパッケージだ。
インテリアは上質で、カラーアクセントが目を惹くインパネや、ソフトパッドを使用したトリム類など、軽自動車としてはかなり高い質感となっているのが特徴。スペース効率だけを追求したトールワゴン軽自動車と比べると、その違いは歴然。
今回おすすめした3台のほかにも、スバルにはメーカー初のトールワゴンであるプレオや、WRCにも参戦した実績を持つヴィヴィオなど、スバル製軽自動車は名車ぞろいだ。
ヴィヴィオは登場から30年以上が経過するが、軽量コンパクトなボディサイズながら驚くほど広い居住スペースをもっており、普通乗用車顔負けのスポーツ性能をもつRX-Rやスバル車唯一のオープンモデルであるT-TOPなどの個性的なキャラが光り、いまでも人気が衰えない。
さすがに廃番となる部品も多く、維持が困難であることから「現実的」とはいい難いモデルではあるが、愛好家たちは他車の部品を流用したり、自らエンジンを下ろして整備したりするなど、ヴィヴィオライフを楽しんでいる様子。中古車サイトでも検索すればまだまだ在庫は出てくるので、趣味のクルマとしてチョイスすることも可能だ。
また、クラシックカーであるスバル360も、1960年代のモデルが主流と考えると、驚異的な玉数がある。さすがにエアコンレスで2サイクルエンジンというパッケージは、相当の覚悟を持って所有する必要があるものの、電子制御部品のない360は、オーナーに聞くと自作部品などで意外と長く乗れるという驚きの声も聴く。
絶版モデルながら独創的で人気のスバルオリジナル軽自動車は、興味があるのであれば、簡単に手に入るうちに所有することをオススメしたい。1度乗ればどのモデルであってもきっと虜になるだろう。
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みんなのコメント
たまに乗るには個性爆裂で面白いけど、仕事で長時間使うにはチョット難アリでしたね。
ベーシックグレードでも四独や4気筒だったりCVTを先駆けて搭載するなど、昔から走りにコストがかけられ他社の軽にはない個性に溢れていたが、それをスズキなどと同じようは価格帯で売りつづけるのも無理があったように感じる