日産が海外で展開するプレミアムブランド「インフィニティ」が2021年6月24日、3列シートSUV「QX60」の2022年モデルを発表した。2021年秋に北米での販売を開始する予定で、その後、中国をはじめとしたインフィニティブランドを展開する地域で順次発売する。
従来型「QX60」は2012年に発売。広々とした室内空間やプレミアム感のあるしつらえの3列シート7人乗りのSUVは、おもにファミリー層に人気で、累計販売台数が40万台を超えるインフィニティの中核モデルとなっている。
9年ぶりの刷新で2代目となる新型「QX60」は、それらの支持される要素を踏襲しながら、現代的なデザインや先進・快適装備を取り入れて開発された。
同日、日産グローバル本社ギャラリー(神奈川県横浜市)で行われた新型「QX60」のメディア向け説明会で実車と対面。新型「QX60」の開発を担当した、インフィニティ事業本部 商品戦略・企画部所長のエリック・リゴー氏と、グローバルデザイン本部 第一プロダクトデザイン部 シニアデザインダイレクターの中村泰介氏が商品概要について説明してくれた。
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日本の美意識を取り入れた力強くスリークなエクステリア
エクステリアデザインは、力強さとラグジュアリー感を併せ持つ造形の中に日本的な美をさりげなく取り入れたという。新型を開発するにあたり、従来モデルについてユーザーの声を聞くと、ルーミーな室内やラグジュアリーなしつらえについては評価されていたが、よりタフで守られている感が欲しいという要望が多くあったという。
そこで、力強さを強調する水平なベルトラインや、リヤにかけてアップライトにつながるグラスエリアによってサイドビューのプロポーションを形成。前後フェンダー部を膨らませることで筋肉質なイメージを持たせている。また、ルーフをブラックとした2トーン仕立てにすることで、ルーミーでボリュームがあるように見せつつもスリークさを表現したという。
フロントフェイスは、インフィニティのアイデンティティであるダブルアーチグリルを大きくするとともに、ヘッドライトのシグネチャーランプをグリルとつなげてアイコニックな造形としている。グリルのメッシュパターンは折り紙から着想。紙に複数の切れ目を入れて伸ばしてできる短冊のような奥行き感のあるユニークな造形を作り出した。
このほか、ヘッドライト内に着物の柄から着想を得た縞模様をほどこすなど、日本の伝統的な美意識を現代的に表現するなど、細部にもこだわっている。
ラグジュアリーと先進性の融合したインテリア
インテリアは、広々としていて上質感もたっぷり。展示車両は最上級グレードの「オートグラフ」で、シートにはソフトな風合いを持つセミアニリンレザー張りのシートを採用。これと呼応するようにしつらえられたインストルメントパネル上段のキルティングレザー張りが目を引く。
このほかドアパネルやセンターコンソールなどにも滑らかで肌触りのよいソフトな素材がふんだんに使われており、オープンポア(導管)を活かしたウッドパネルとのコントラストがラグジュアリー雰囲気を盛り上げる。
インストルメントパネルは、各操作機器がドライバー側に向けられたコックピット感のある造形でありながら上部は左右に広がりを持つワイド感のある造り。
先進装備も盛りだくさんだ。インストルメントパネルには高解像度の大画面タッチスクリーンが鎮座。ナビゲーションのほかコネクティッド機能の操作が可能だ。エアコン操作部はタッチ式で、触れたときにクリック感が伝わり確実な操作感が得られるハプティック機能付き。このほか、ワイヤレス充電やWi-Fi接続機能を装備するほか、1~3列目までの7席全部にUSBポートを備えている。
メーターもフル液晶仕様で、先進運転支援システムであるプロパイロットの作動状況などさまざまな情報をグラフィカルに表示可能。
2列目は、ドアまわりなどに1列目と同様のソフトな素材がおごられる。どの席に乗車しても上質感を味わえる仕立てとしているのだ。
3列目へのアクセス時には、2列目シートのサイドにあるボタンをプッシュするだけのワンタッチ操作で2列目シートが前方へスライドする機能を搭載。しかもチャイルドシートを装着したまま使える(※子供の着席中は不可)。子育て世代に配慮した機能も見逃せない。
荷室は、3列フル乗車でも十分荷物を積める容量を確保。3列目背もたれは6:4分割可倒式で、背もたれを倒すときは手動だが、荷室左側にあるスイッチを押すだけで自動で起こせる。3列目シートを倒せばフラットで広々とした荷室空間が出現する。荷室アンダーボックスも広めだ。
リヤゲートは電動開閉式。足の抜き差しで開閉できるハンズフリー機能も備わる。
パワフルさと快適性を追求したパワートレーン
パワートレーンは、パワフルな3.5リットルV6エンジンに新型の9速ATドッキング。4輪を駆動する。加えてナビリンク機能付きプロパイロット アシストなどを採用することで高い信頼性や快適性を実現。洗練されたプレミアムな走りを楽しめるという。
さらに、トレーラーなどをけん引するに十分なパワーも有し(けん引能力は最大6000ポンド〈約2720kg〉!)、レジャー需要にもしっかりと対応するなど、SUV発祥の北米をメインマーケットとするモデルらしいパフォーマンスを備えている。
北米に加え、新たに中国でも生産
インフィニティが2021年に発売する新型モデルとして、先に販売されたクーペフォルムのSUV「QX55」に続く第2弾として登場した新型「QX60」。あらゆる市場のニーズに応えるため、北米向けを中心に、従来モデルと同様に米テネシー州のスマーナ工場で生産される。加えて、中国のユーザー向けには、新たに中国でも東風汽車集団有限公司と共同で生産するという。これにより中国のユーザーニーズに応え、デザインや装備などの仕様変更にも柔軟に対応していくという。
新型「QX60」は価格やパッケージ、販売状況などについて、現時点では未公表で、各市場での販売開始に合わせて発表していくとのこと。
日本の道路環境にはけっしてフィットするとは言いがたいなかなかの体躯だが、このスタイリングやラグジュアリーな室内空間に魅せられる人も少なくはないだろう。今まさに世界中でSUVの人気が続いているなか、しかも海外プレミアムブランドのSUVがそこかしこで走っているのを目にする状況で、日本では販売しないというのは何とももったいない。
日産グローバル本社ギャラリーで2021年8月1日(予定)まで展示しているので、気になる人はぜひ見に行ってみてはいかがだろう。欲しくなっても正規ルートでは買えないけれど……。
〈文と写真=ドライバーWeb編集部〉
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