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イタ車の入門編──新型アルファ・ロメオ ジュニア試乗記

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イタ車の入門編──新型アルファ・ロメオ ジュニア試乗記

アルファ・ロメオ初のコンパクトSUVである新型「ジュニア」が、ついに日本に上陸した!『GQ JAPAN』ライフスタイル・エディターのイナガキが、試乗記を綴る。

新型アルファ・ロメオ ジュニアの特徴

400万円台で買えるのがスゴい!──新型アルファ・ロメオ ジュニア試乗記

1.概要2.エクステリア3.ピュアEV(電気自動車)の設定1.概要

アルファ・ロメオ初のコンパクトSUVであるジュニアが、発売開始された。

輸入元であるStellantisジャパンは、新型アルファ・ロメオ ジュニアのプレスリリースに“コンパクトスポーツ”と、記すように、ブランドとしては“SUV”ではなく“スポーツカー”として訴求したいようだ。

新型アルファ・ロメオ ジュニアの車名は、1960年代に登場した「GT 1300ジュニア」に由来する。GT 1300ジュニアは、「ジュリア・スプリントGT」のデザインを受け継ぎつつ、より多くの人々に軽快な走りとドライビングの楽しさを届けたスポーツモデルだ。

アルファ・ロメオ初のSUVといえば、2018年に日本でも発売開始された「ステルヴィオ」。ステルヴィオの車名は、イタリア北部のアルプス山中にあるステルヴィオ峠に由来。アルプスの峠として2番目に高いステルヴィオ峠には、計48カ所のヘアピンカーブがある。

ステルヴィオのステアリングギヤ比は12:1! ちょっとしたスポーツカー並で、クイックなハンドリングを実現した。が、SUVとしてはやや唐突過ぎる印象で、「これはちょっとやりすぎでは……」と、思わなくもなかった。

新型アルファ・ロメオ ジュニアはいかに……。

2.エクステリア

新型アルファ・ロメオ ジュニアのエクステリアは、躍動感あるデザインを実現した。アルファロメオが属するStellantisグループは、プジョーやシトロエンといったフランスブランド、ジープなどのアメリカブランドを有する。それらのモデルとは一線を画す。

トリノを拠点とするアルファ・ロメオ・チェントロスティーレ(デザインセンター)の手による新型アルファ・ロメオ ジュニアのエクステリアデザインは、古くて新しい。

新型アルファ・ロメオ ジュニアのフロントには、ほかのモデルと同じく盾型グリルを採用。グリルには筆記体のアルファ・ロメオの文字を大胆にあしらい、個性を高める。

1960年代にアルファ ロメオが先鞭をつけたデザイン手法、“コーダトロンカ”(空力特性のためにリヤエンドを断ち切ったデザイン)も採用。ボディカラーはブラックルーフを備えた2トーンカラーも選べる。

先に登場したステルヴィオや「トナーレ」とは、異なるテイストでまとめられたのがオモシロイ。

それもあって、新型ジュニアが安っぽく見えないのがイイ。価格こそアルファ・ロメオのSUVシリーズで一番安価だが、そう見えないデザインとしたのは匠の技だ。

3.ピュアEV(電気自動車)の設定

新型アルファ・ロメオ ジュニアには、「Elettrica」と呼ぶピュアEV(電気自動車)も設定された。日本におけるアルファ・ロメオとしては初のピュアEVである。

Elettrica は、54kwの大容量リチウムイオンバッテリーを搭載。満充電時は、最大494km(WLTP基準)の航続距離を実現した。

バッテリー温度を自動で調整するシステムも備え、安定した航続距離と長寿命化を両立する。日本市場で重要なCHAdeMO方式の急速充電にも対応した。

組み合わされるモーターは、最高出力115kW(156ps)、最大トルク270Nmを発揮。EVならではの力強く滑らかな走りを実現したという。

▲次ページ:「400万円台で買えるのがスゴい!」

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文:GQ JAPAN 稲垣邦康(GQ)
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