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日本から撤退した輸入車ブランド5つ、完全消滅のメーカーから再上陸予定のブランドまで

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日本から撤退した輸入車ブランド5つ、完全消滅のメーカーから再上陸予定のブランドまで

品質に敏感な市場では受け入れられず

 世界で7番目の販売台数(2018年度)を誇るアメリカの自動車メーカー「フォード」が、2016年に日本市場から撤退したのは記憶に新しい。もちろんフォードだけではなく、これまで多くの輸入車メーカーやブランドが日本から撤退している。クルマ好きとしては国内で買える車種の選択肢が減るのはさびしいが、理由があってのこと。今回は日本市場から撤退した背景も含めて、振り返ってみよう。

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ローバー

 ホンダと提携して「ローバー416」や「ローバー800」などを販売。クラシックミニとも呼ばれた「ローバーミニ」は、世界で日本が一番売れていたが、1999年には本国のローバーがBMWに買収されたことから、実質的に消滅へ。2000年にはMGローバーとして本国で復活し、2003年には日本にも正規輸入していたものの、わずか2年後にMGローバーは経営破綻となり、日本での販売も終了してしまった。

 なお、4WDオフロード車の「ランドローバー」はローバーとは切り離され、現在でも続いているのはご存知のとおり。

オペル

 日本ではヤナセやいすゞが扱っていたこともあって、必ずしも販売不振というわけではなかったオペル。GMグループの一員だったドイツブランドは、各モデルもその色が濃く出ていたこともあって、ジャーマンスリー(メルセデス・ベンツ、BMW、アウディ)と比べると、遜色があったのは事実。2006年にはGM自体が経営危機に陥り、日本から撤退してしまった。

 現在は、プジョーやシトロエンの製造販売を行なうグループPSAが買収。2021年に日本へ再上陸すると言われているが、果たして巻き返しを図れるのだろうか。今後の動向に注目したい。

ヒュンダイ

 ヒュンダイ(現代)といえば、日本で大ヒットしたドラマと同じ「ソナタ」の車名で話題にはなった、韓国の自動車メーカー。当時の品質は決して高いものとは言えず、イメージやコンセプトも日本車と被る部分が多かった。また、品質やブランドイメージだけでなく、リセーユバリューも低かったため、あえてヒュンダイを買う必要が見いだせなかったのも事実。結果、販売不振が続き、2009年をもって日本市場での取り扱い中止が発表された。

 しかし、現在では世界で第5位の販売台数(2018年度/起亜ブランド含む)を誇る人気ブランド。日本ではバス部門は存続しているし、ヒュンダイモータース自体は日本から撤退はしていない。また、昨年には乗用車部門の再進出もウワサされたが、日韓関係の悪化で白紙となっている。

サターン

「礼をつくす会社、礼をつくすクルマ」というキャッチフレーズを使ったCMでアピールし、かつては街中で見ることができた「サターン」。本国アメリカでも、値引きなしやユニークな納車式などで話題となり、日本に持ち込んだものの、市場の反応は今ひとつだった。

 輸入されたSシリーズは燃費も悪くなく、ボディサイズも比較的にコンパクトで日本でも適したパッケージだったが、アメ車ならではの質感や走りにトピックスがなかったのも販売不振だった理由だろう。残念ながら2001年に撤退。2010年にはブランド自体が消滅してしまった。

ランチア

 WRCでセリカなどを相手に暴れまくったランチア・デルタ・イングラーレの印象は強烈だった。他にもストラトスが有名だが、そんな印象しかなかったというのもまた事実。ランチアの正規代理店としては「ガレージ伊太利亜」だけでなく、「マツダ(オートザム店)」でも販売されていたメーカーだ。

 もともとは高級車メーカーだし、インテグラーレも実用ハッチバックのデルタを4WDにしたもので、イレギュラーな存在だった(上写真はランチア・テーマ)。つまり、軸がブレていた感じだ。1999年には日本から撤退したが、本国イタリアでも最近はヒット作がまったく出ない状態なので、今後も日本で正規販売するのはかなり厳しいと言っていいだろう。

 以上が主なところだが、フォードも含めて、日本市場での苦戦は規模が小さいだけに撤退への影響につながりやすい。つまり、すぐに旨味が見いだせなくなってしまうからだ。いまや自動車産業はグローバル化が進むだけに、ひとつのモデルに求められる台数も大きくなっているからなおさら。

 また、日本のユーザーは品質に敏感なため、付き合い切れないというのも、表には出てこない理由だったりするだろう。

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