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トヨタ 2019スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス レースレポート

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トヨタ 2019スーパーフォーミュラ第2戦オートポリス レースレポート

2019年全日本スーパーフォーミュラ選手権第2戦
16番手スタートの関口が圧巻の走りで今季初勝利! 大嶋が2年ぶりの3位表彰台獲得

 九州・オートポリスで行われたスーパーフォーミュラ第2戦は、土曜日に予定されていた予選が悪天候で順延され、日曜日朝の予選も赤旗3回の大荒れとなりましたが、決勝はドライで行われ、16番手スタートの関口雄飛(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)が圧巻の走りを見せて今季初優勝を飾りました。また、11番手スタートの大嶋和也(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)も粘りの走りで3位に入り、2年ぶりの表彰台に立ちました。

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 スーパーフォーミュラの第2戦が5月18日(土)、19日(日)の両日、大分県のオートポリスで開催されました。

 大荒れとなった開幕戦から約1カ月。新生SF19でのスーパーフォーミュラ第2戦の舞台は、九州のマウンテンコース、オートポリス。九州地方のファンの皆様へ向けて、SF19の初披露となります。

 前戦、SF19での最初のレースはアクシデントやトラブルが続出し何度もセーフティカーが導入される荒れた展開となるなか、新たなチームでの参戦となったニック・キャシディ(VANTELIN TEAM TOM'S)37号車が優勝。山下健太(KONDO RACING)3号車が3位、そしてスーパーフォーミュラでの初レースとなった坪井翔(JMS P. MU/CERUMO・INGING)39号車が5位でデビュー戦ポイント獲得を果たす活躍を見せました。

 オートポリスではSF19での事前テスト走行が行われていないため、全チーム初走行でセッティングを決めなくてはならないなど未知の要素も多く、どのようなレースが展開されるのか、注目の一戦となりました。

■予選
 好天だった前日までとはうってかわって、18日(土)は朝から強い風と雨に見舞われるあいにくの天候に。朝8時50分から1時間にわたって予定されていたフリー走行は2度にわたってスタートが順延され、わずか30分、それも2度にわたって赤旗が出され、最後は早めに終了するという消化不良のままに予選を迎えることとなってしまいました。

 併催レースは雨のなかで行われたものの、スーパーフォーミュラの予選が予定されていた午後3時頃には雨脚がさらに強まり、走行は危険だと判断され、翌19日(日)への順延が決定されました。

 19日(日)の朝方には一旦路面が乾きかけたかと思われましたが、朝8時頃には再び降り始めた雨が強さを増し、午前8時45分、完全なウエットコンディションで40分間1セッションのベストタイムで全グリッドが決定される予選が開始されました。

 セッション開始前から多くの車両がピットレーンに並びコースイン。しかし、タイヤを暖め、アタックに入り始めた6分過ぎにアーテム・マルケロフ(UOMO SUNOCO TEAM LEMANS)ともう1台がほぼ同じタイミングでスピンしクラッシュ。赤旗中断となりました。

 予定よりもチェッカー時間を5分遅らせ、残り18分でセッションは再開されましたが、また5分ほどで今度は平川亮(ITOCHU ENEX TEAM IMPUL)がコースオフを喫し再び赤旗。そこからの再開後もすぐにクラッシュ車両で3度目の赤旗が出され、そのままセッションは再開されずに予定の9時30分で予選は終了。多くの車両が満足にアタック出来ないままに予選を終えることとなってしまいました。

 そんななか、最初のアタックでトップタイムを出していた国本雄資(KONDO RACING)が2017年の第3戦富士以来、自身2度目となるポールポジションを獲得。最初のアタックで国本を上回るタイムをマークするも赤旗後の計測としてタイムが抹消された坪井は、それでも2番手につけ、デビュー2戦目にして最前列グリッドを獲得しました。

 2列目4番手に中嶋一貴(VANTELIN TEAM TOM'S)、6番手に石浦宏明(JMS P. MU/CERUMO・INGING)、7番手山下、8番手小林可夢偉(carrozzeria Team KCMG)、10番手キャシディ、11番手大嶋というグリッドで決勝レースに臨むこととなりました。

■決勝
 予選時まで降っていた雨はやみ、併催レースを終えてスタート前のグリッドウォークが始まる頃には、ほぼ路面はドライコンディションに。全車スリックタイヤを装着し、気温19度、路面温度22度のコンディションで午後2時に54周で競われる決勝レースのスタートが切られました。

 予選で最前列を獲得した国本と坪井はソフトタイヤを選択し、スタートで首位と2番手をキープ。その後方では、ミディアムタイヤでスタートを切った6番手グリッドの石浦、7番手の山下、11番手の大嶋らが1周目を終えたところでピットへ向かい、タイヤをソフトへと交換。早くもタイヤ交換義務を消化しました。

 しかし、その直後にスピン車両が発生し2周目にしてセーフティカーが導入。このタイミングで多くの車両がピットへ向かいタイヤを交換。ソフトタイヤでトップを走る国本、そして16番手と後方グリッドながらソフトタイヤでのスタートを選択し一気に順位を上げていた関口を含む3台のみがピットへ入らない選択をし、国本が首位、関口が2番手、ピットインを終えた組では石浦が先頭での再スタートとなりました。

 セーフティカーは7周で戻り、8周目から本格な戦いが再開される。ソフトでスタートしたため、他の大半の車両とは異なりミディアムタイヤへと交換した坪井はこの再スタートで大きくポジションダウン。

 首位争いは、国本よりもペースで勝る関口が13周目の1コーナー進入で並びかけるとアウト側から豪快にパスし首位浮上。首位に立ったものの、タイヤ交換義務を果たさなくてはならない関口は、そのためのマージンを稼ぐべく、ファステストラップを塗り替えながら後続よりも1周あたり2秒ほども速いペースで周回を重ね、後続との差を広げていきました。

 ピットを終えた組では、石浦が最上位につけていましたが、中盤を過ぎるとタイヤの摩耗でペースが落ち、ライバルの先行を許すことに。2位の国本もじりじりと順位を落とすこととなってしまいました。一方では大嶋が好ペースでの走行を続け、前車を次々にパスしポジションアップ。

 首位を快走する関口は、31周目を終えた時点でピット済みの最上位との差を40秒に。タイヤの摩耗を感じさせないハイペースでさらに後続との差を広げていき、残り15周となった40周目終了時点で後続に45秒もの差をつけてピットイン。タイヤ交換と給油を行い、見事ライバルのはるか前でコースへ復帰しました。

 51周目にピットインせず首位を走行していた車両がピットへ向かったため、関口は首位へと復帰。2番手とは大きな差を保ったまま最後まで走り切った関口がトップでチェッカーを受け、今季初勝利を挙げました。関口の勝利は2018年の第6戦岡山大会以来、通算6勝目。

 大嶋も最後は2番手の車両との差を詰めていきましたが3位でフィニッシュ。それでも2017年のオートポリス大会以来、2年ぶりとなる3位表彰台を獲得しました。

 開幕戦で表彰台を獲得した山下とキャシディは着実なレースで7位、8位に入り、共に連続ポイント獲得を果たしました。

ITOCHU ENEX TEAM IMPUL 19号車 関口雄飛
「ソフトタイヤでスタートしたのでセーフティカーには入って欲しくなかったんですが、入ってしまいました。ただ、同じ作戦を採った3台のうちのトップにならないと絶対に優勝はないので、国本選手と仲は良いんですけど、プロとして徹底的に戦うという気持ちで攻めてパスしました」

「首位に立ってからはもちろん、ピットに入らなくちゃいけないのでできる限りギャップを広げることを目指して頑張りました。朝の予選でまったく実力を出せないまま16番手と後方グリッドになってしまい落ち込みましたが、自分を信じて、絶対に諦めず優勝してやるという気持ちで戦ってきたので、実現できてうれしいです」

UOMO SUNOCO TEAM LEMANS 8号車 大嶋和也
「復帰して3シーズン目ですが、去年までの2シーズンは苦しい思いをしてきたので、表彰台は素直にうれしいです」

「今年から新しいエンジニアが入ってきてくれたこともあり、今回は持ち込みのクルマが今までに感じたことのないグリップで僕もびっくりするぐらい好調でした。なので今週は行けるかなと思っていたんですが、予選があんなことになってアタックできず、悔しい中盤からのスタートになってしまいました」

「決勝は作戦も当たってちょっとラッキーな部分もあったんですが、リスタートしたあとは自分の力でオーバーテイクしてこの位置まで来られたので、すごく満足していますし、チームに感謝しています」

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