F1第5戦中国GPの予選は、レッドブルのマックス・フェルスタッペンが圧倒的な速さを見せ、開幕から5戦連続のポールポジション獲得を決めた。
5年ぶりの中国GPは今季初のスプリント開催。土曜日は午前中にスプリントレースを実施し、それから数時間後に決勝レースのスターティンググリッドを決める予選が行なわれた。
■フェルスタッペン、序盤トラブルもハミルトン下し圧勝。激しい3位争いをペレス制す|F1中国GPスプリント
今季はスプリント週末のフォーマットが微調整され、こうしたスケジュールになったのだが、スプリントレースから予選までにマシンのセットアップを変更することも可能となった。そのため、上手くマシンを合わせ込むことができたチームがあれば、勢力図が変わる可能性もあった。
予選Q1
前日のスプリント予選とは異なり、曇り空ながら雨の心配はないという予報で予選Q1がスタート。気温は22度、路面温度は35度というコンディションだ。
ソフトタイヤを温存するためか、フェラーリのカルロス・サインツJr.がユーズドのミディアムタイヤを履いたが、それ以外のマシンはソフトタイヤでコースインした。
各車が最初のアタックを終えたところで、トップに立ったのはフェルナンド・アロンソ(アストンマーティン)。フェルスタッペンも0.055秒差で続いた。
この2台から1.8秒以上遅れたサインツJr.は、ピットインしソフトタイヤに交換。その間にマクラーレンのオスカー・ピアストリがトップタイムを更新したが、サインツJr.はそれをさらに上回る1分34秒970でトップに躍り出た。
残り4分を切ると、5番手以下のマシンがコースイン。Q2進出を賭けて熾烈なアタック合戦が繰り広げられ、セルジオ・ペレス(レッドブル)が15番手でギリギリ突破。一方、スプリントレースで2位だったルイス・ハミルトン(メルセデス)が18番手でまさかのQ1敗退となってしまった。
RBの角田裕毅は、Q1序盤にDRSが機能していないトラブルに見舞われピットイン。その後、問題が解決してQ2突破を目指したものの、グリップ不足に苦しみ19番手だった。
母国レースの周冠宇(キック・ザウバー)はQ2進出に0.048秒届かず16番手。ケビン・マグヌッセン(ハース)が17番手、20番手はウイリアムズのローガン・サージェントだった。
なおQ1トップ通過はフェルスタッペンで、ユーズドのソフトで1分34秒742を記録した。
予選Q2
15台がトップ10を争う15分間のQ2は、しばらくコースインするマシンがいない静かなスタートに。3分が経過しようかというところで、各車が続々とアタックに向かった。
ここで好調なマクラーレン勢が1、2番手につけるが、それを全セクターで全体ベストを記録したフェルスタッペンが1分33秒946で上回った。
ペレスが5番手タイムを記録した直後、最終コーナーでグラベルにタイヤを落としてしまったサインツJr.がスピンしクラッシュ。これでQ2は6分44秒を残して赤旗中断となった。
幸いサインツJr.のマシンはフロントウイングこそ脱落してしまったもののダメージは軽く、サーキットを一周しピットへ帰還した。右の前後ホイールが軽く壁にあたっていたが、走行に支障はなく予選を継続することができた。
12分ほどの中断を経て走行が開始されると、まだタイムを出せていないジョージ・ラッセル(メルセデス)が真っ先にコースイン。3番手タイムを記録した。
Q3進出をめぐるラストアタックでは、バルテリ・ボッタス(キック・ザウバー)が10番手に飛び込み、ランス・ストロール(アストンマーティン)を蹴落とした。
ストロールの他、ダニエル・リカルド(RB)、エステバン・オコン(アルピーヌ)、アレクサンダー・アルボン(ウイリアムズ)、ピエール・ガスリー(アルピーヌ)までがQ2敗退となった。
Q2トップはまたもフェルスタッペン。唯一の1分33秒台で、2番手にはペレスが続いた。クラッシュのあったサインツJr.がルクレールを上回って3番手につけた。
予選Q3
12分間のQ3がスタートすると、ラッセルとニコ・ヒュルケンベルグ(ハース)がユーズドタイヤでコースイン。ボッタスはガレージに留まり、セッション後半の1アタックに賭けた。
セクター1はアロンソが最速で駆け抜けたものの、フェルスタッペンはセクター2&3で全体ベスト。1分33秒977を叩き出し、2番手アロンソに0.394秒差をつけた。
3番手にペレスがつけ、4~5番手はマクラーレン勢。フェラーリの2台は6~7番手に甘んじた。
残り4分を切ると、最後のアタック合戦がスタート。ボッタスも加わり、10台が新品ソフトタイヤでタイム更新を目指した。
ラストアタックでフェラーリ勢、マクラーレン勢がタイムを更新し上位のオーダーが入れ替わる中、フェルスタッペンはさらにトップタイムを更新。1分33秒660を叩き出し、開幕から5戦連続のポールポジション(スプリント除く)を達成した。
ペレスも最後に1分33秒982をマークし、レッドブルがフロントロウを獲得。アロンソも3番手に食い込んだ。
4番手以下、ノリス、ピアストリ、ルクレール、サインツJr.、ラッセル、ヒュルケンベルグ、ボッタスという並びとなった。
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