■革新の「タマゴ型」ミニバンが描いた未来図
自動車メーカーが未来のモビリティを提示するために製作するコンセプトカーは、ブランドの進むべき方向性や技術の可能性を映し出す存在です。
【画像】超カッコいい! これがトヨタの斬新「“タマゴ型”ミニバン」です! 画像で見る(30枚以上)
2017年の「第45回東京モーターショー」でトヨタが世界初公開した「Fine-Comfort Ride(ファインコンフォートライド、以下FCR)」も、まさにその象徴的な1台でした。
車名が示す通り、このモデルはトヨタが描く次世代プレミアムモビリティのビジョンを具現化したコンセプトカーです。
最大の特徴は、水素を燃料とする燃料電池自動車(FCV)である点にあります。水素と酸素の化学反応によって発電し、走行中に排出するのは水のみという、究極のゼロエミッション車として設計されています。
外観でまず目を引くのが、独創的な「ダイヤモンド型キャビン」と称されるタマゴ型フォルムです。
前方から中央にかけて広がり、後方に向かって絞り込まれるシルエットは、多くの自動車メディアやファンから「次期エスティマではないか」との期待を集めました。
かつて「天才タマゴ」と呼ばれた初代エスティマを思わせるワンモーションフォルムは、世代を超えてブランドDNAを想起させるデザインとなっています。
この斬新なデザインは、FCVならではの高い設計自由度があってこそ実現しています。
従来のエンジンブロックを必要としないため、前後のオーバーハングを極限まで切り詰め、タイヤは車体四隅に配置。インホイールモーターの採用によって、ロングホイールベース3450mmが確保されています。
全長4830mm×全幅1950mm×全高1650mmという堂々たるサイズで、室内空間の最大化と空力性能の最適化が高次元で両立しています。
インテリアには「Wearing Comforts(快適な空間に包まれる)」という新たな哲学が取り入れられました。乗車定員は6名で、各シートは独立回転や位置調整が可能。家族の団らんや会議、個人空間など、多様なシーンに応じたレイアウト変更が自在に行えます。
自動運転時代を前提とした設計で、ドライバーの前方注視を前提としない大胆な空間設計となっています。
また、ヒューマンマシンインターフェース(HMI)も先進的です。シート周辺には複数のタッチディスプレイが配置され、キャビン全体が巨大な情報空間として機能。
さらにサイドウィンドウ全体がインタラクティブディスプレイ化される演出も提案されました。まさに「移動するリビングルーム」と呼ぶにふさわしい革新的な空間です。
パワートレインには純粋な燃料電池システムを搭載。最大航続距離は約1000km(JC08モード)、水素充填時間はわずか約3分という、ガソリン車に匹敵する実用性を実現しています。
当時BEV(バッテリーEV:電気自動車)が抱えていた充電時間や航続距離の課題に対し、明快な技術的回答を示す意欲的な提案でした。
各輪独立制御が可能なインホイールモーターによって、走行安定性や快適性も新たな次元に進化。低重心で静粛性に優れるFCVの特性を活かし、まさに「プレミアムサルーンの新しいかたち」を体現していました。
こうした革新性が「FCR=次期エスティマ」との期待を高めた最大の理由です。
1990年に登場した初代エスティマもまた、常識破りのアンダーフロアミッドシップレイアウトを採用し、フラットな床と操縦安定性を両立させた画期的なミニバンでした。
その後3代にわたり愛され続けたエスティマのDNAは「革新のフォルム」「エンジニアリングの挑戦」「ファミリーカーの未来志向」という3つの要素で構成されてきましたが、FCRは、この精神を現代の技術で受け継いだ“精神的後継車”といえます。
※ ※ ※
トヨタの「マルチパスウェイ戦略」において、FCRは「水素」の可能性を具体化した貴重な哲学的プロトタイプでした。
市販には至らなかったものの、その思想は今もトヨタのプレミアムモビリティ戦略を支える重要な礎石となっています。
もし「天才タマゴ」が電動化と自動運転の時代に蘇るなら……FCRは、その問いへの鮮烈な回答のひとつだったといえるでしょう。(佐藤 亨)
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みんなのコメント
てか そのままで再販してほしいです