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年度末に出回る「格安新車」!? 「登録済み未使用車」とはどんなクルマ?

■新車同様なのに安い!? でも少し不安? 登録済み未使用車とは

「登録済み未使用車」とは、以前は「新古車」などとも呼ばれていたクルマです。しかし、購入者に分かりづらいということから、最近では登録済み未使用車、あるいは「届出済未使用車」と表示されています。

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 新車との大きな違いは、すでに陸運局での登録がされていることです。このため未使用ながら所有者が存在し、ナンバープレートも交付されています。

 なぜ購入者が決まっていないのに「登録済み」とされているのでしょうか。また、メリットやデメリットにはどのようなものがあるのでしょうか。

 登録済み未使用車が存在する理由のひとつ目は、各メーカーの新車の目標販売台数との関係です。メーカーは各ディーラーや取扱店に販売台数のノルマや目標を振り分けており、その目標台数を達成した販売店には報奨金のようなものが支払われることがあります。

 事前に「100台販売すれば〇〇万円の報奨金」などと契約を交わしているケースもあり、各販売店は報奨金のため目標台数まで販売台数を伸ばそうと努力しています。

 しかし、時にはどうしても目標台数に届かないこともあります。この場合、販売店が自ら所有者となって新車を購入し、販売台数のカウントに加えることで目標達成に近づけるという方法をとることがあるそうです。

 購入したクルマは「登録済み未使用車」として、新車価格より値引きして展示・販売されます。たとえ数十万円の値引きをおこなっても、それを上回る報奨金が貰えることを考えれば、販売店にもメリットがある方法といえます。

 ふたつ目は、新車の登録可能期間が関係しています。まず、メーカーの製造工場から出荷されたクルマには、「完成検査終了証」というものが発行されます。

 この完成検査終了証は、発行から9か月を過ぎた時点で失効してしまうため、未使用の新車在庫を抱えている販売店は9か月が過ぎる前に販売する必要があります。

 しかし、購入者が現れなかった場合、販売店自らが所有者となり登録を先に済ませることで、完成検査終了証の失効を避けることができるのです。

 万が一、9か月を過ぎて失効してしまった場合でも、再度検査を受けることで登録が可能になりますが、検査費用が増えることや検査証が発行されるまでの期間が1か月から2か月もかかってしまうため、多くのデメリットが発生してしまいます。

 以上が、登録済み未使用車というクルマが存在する理由とされています。

 では、登録済み未使用車を買う際のメリットは何でしょうか。実は、販売店にだけでなく、ユーザーにも多くのメリットがあります。なかでも、もっとも大きいメリットは価格です。

 未使用車といえど一度でも登録をしてしまったクルマは、購入者は2人目のオーナーとなるため、実質中古車扱いとなります。

 一般的に新車価格よりも十数万円ほど安く購入することができるといわれており、これは重量税や自賠責などの初期費用がすでに支払い済みになっていることも関係しています。

 中古車販売店「ガリバー」を運営する、株式会社IDOMは次のように述べています。

「登録済み未使用車は、未使用とはいえ中古車であるため、新車よりも価格が安く設定されています。

 元々のクルマの値段にもよりますが、100万円以下の軽自動車の場合は新車の相場価格より10%ほど、もう少し高いセダンやSUVでは、新車より20%ほど安く設定されていることも少なくありません。

 また、ガリバーでも登録済み未使用車を取り扱っていますが、人気があり、すぐに売れてしまうケースが非常に多いです」

■落とし穴に注意? 登録済み未使用車のデメリットとは

 登録済み未使用車には、納期が早いというメリットもあります。新車は受注生産やオーダー待ちがあるため、契約してから数か月以上待つことがあり、人気車種では1年以上待たなければならないケースもあります。

 それに対し、登録済み未使用車はすでにナンバープレートが交付されており、普通車であれば車庫証明を取得後、名義変更の手続きをするだけで納車が可能です。

 また、軽自動車であれば名義変更の手続きのみで納車が可能となるため、より早く乗り始めることができます。

 では、登録済み未使用車のデメリットは何でしょうか。

 まず、車検期間についてです。新車を購入した際、次回の車検は購入日から3年後になります。しかし、登録済み未使用車では、使用しているかどうかに関係なく登録日からカウントが始まるため、展示期間も車検の有効期限に含まれます。

 このため、もし登録日から1年経過したクルマを購入した場合、車検は2年後となってしまいます。なかには2年以上売れ残ってしまうクルマもあり、この場合は残りの車検が1年しかありません。

 時間が経っているクルマほど購入後にすぐに車検が来てしまうため、購入前には登録してからどれくらい経過しているのか確認することが大切です。

 また、装備やグレードが選び直せないこともデメリットでしょう。新車同様の状態を安く購入できる魅力がありますが、グレードや装備が選択されて出荷されたクルマのため、自分好みに変更することができません。

 仮に、探していたボディーカラーに合致する車両があったとしても、オーディオやオプション装備などほかの条件も含めすべてピッタリのクルマを見つけるのは難しく、妥協せざるを得なくなってしまいます。

※ ※ ※

 登録済み未使用車は実質中古車扱いになってしまうため、新車を検討している人のなかには抵抗がある人も多いようです。しかし、未使用であることに変わりはなく、自分の希望通りの条件であれば、とてもお得に購入することが可能です。

 とくに決算月の3月や、中間決算月の9月の翌月には、登録済み未使用車が出やすくなるといいます。

 販売店や時期によって出回るクルマは常に変わっていますが、新車を検討しているユーザーにとっても、見逃せない選択肢のひとつといえそうです。

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