この記事をまとめると
■フィットが2度目のマイナーチェンジを実施しスポーティなデザインへ刷新した
「ガソリン」と「ハイブリッド」! 同じ車種に両方あるなら走りがいいのはドッチ?
■「HOME」は「Z」に改称しRSテイストを採り入れるなどラインアップを大幅整理
■価格は180万6200円~295万5700円で商品力向上による販売回復を狙う
巻き返しを図るためラインアップを刷新
2001年の初代誕生以来、燃料タンクをフロントシートの下に配置する「センタータンクレイアウト」を採用し、今なおクラストップレベルの居住性と積載能力、多彩なシートアレンジを誇る、ホンダのコンパクト5ドアハッチバック「フィット」。2020年2月に発売された現行モデルの4代目が2026年7月9日、2度目のマイナーチェンジに打って出る!
現行モデルはデビュー当初から、安価な「ベーシック」、標準タイプの「ホーム」、爽やかな雰囲気の「ネス」、専用の外観をもつアウトドアテイストの「クロスター」、豪華な「リュクス」の5タイプをもつワイドバリエーションぶりだった。
なおこの時点でパワートレインは、L13B型1.3リッター直4NAガソリンエンジン+CVTと、LEB型1.5リッター直4NAガソリン+2モーターハイブリッド「e:HEV」に絞られていたが、全グレードで双方が選択可能だった。2021年6月にはさらに、ホンダアクセスが開発を手がけたコンプリートカー「モデューロX」が「e:HEV」に追加される。
だが、2022年10月に実施された最初のマイナーチェンジでは、「ネス」と「モデューロX」が統合される形で、新たなスポーティグレード「RS」がガソリン車(発売は翌11月)と「e:HEV」の双方に追加。さらにガソリン車のエンジンが1.5リッターに排気量アップし、L15Z型へと変更された。また、「ベーシック」「ホーム」「リュクス」のフロントマスクが、上下のグリルを強調した新たなデザインに変更された。
その後は2023年12月に、「ホーム」の内外装に黒基調のアクセントを与えた特別仕様車「ブラックスタイル」を追加し、2024年8月には快適装備を充実、2025年7月には「クロスター」の内外装配色を変更するなど、着実に進化を遂げてきた。
だが、その間に値上げが進んだこともあり、デビューした2020年には日本国内で10万台弱、2021~2024年は同じく6万台前後を販売してきたフィットも、2025年の年間販売台数は5万台を大きく割り込む4万6881台にまで減少している。
そこで今回のマイナーチェンジでは、潜在ユーザーからとくに好評だという「RS」のスポーティな内外装デザインを標準グレードにも拡大しつつ、従来はワイドすぎたというバリエーションを大幅に整理した。
グレード整理と装備充実で商品力を強化
その標準グレード「ホーム」改め「Z」は、「RS」と共通のデザインの前後スポーツバンパーを採用。室内も3本スポークステアリングホイールを装着のうえ、ステアリングスイッチやシフトまわり、ドリンクホルダーの加飾パネルをブラックとするなど、一目見てスポーティな装いへと生まれ変わった。
また、ユーザーからの要望が多かったという、運転席&助手席シートヒーターとIRカットフロントガラスを標準装備。シャークグレー色のホイールカバーと15インチスチールホイールを標準装備し、ブラック塗装の15インチアルミホイールをメーカーオプション設定している。
なお今回のマイナーチェンジに伴い、従来は選択可能だったライトグレー内装が廃止された。そして「RS」は、「リュクス」廃止によって事実上の最上級グレードとなるため、「Z」以上にスポーティかつ上質な内外装に進化している。
エクステリアでは、従来からの前後バンパー下部に加え、フロントアッパーグリルとバックドア上のライセンスガーニッシュがピアノブラックとなるほか、クリアブラック仕上げの16インチアルミホイールを標準装備。
インテリアはカラーが従来のグレーから「Z」と同様のブラックに変更。そのうえで、ルーフライニングとピラーガーニッシュもブラックになり、スポーツペダルも標準装備。その一方で標準装備の専用スエードコンビシートやメーカーオプションの本革シート、ドアトリム、3本スポークステアリングホイールには、赤のステッチが施される。
快適装備も充実している。装着率が9割に達していたというナビとETC2.0車載器のほか、運転席&助手席シートヒーターとステアリングヒーター、IRカットフロントガラスも標準装備。事故防止に役立つマルチビューカメラ&ブラインドスポットインフォメーションをメーカーオプション設定するなど、従来の「RS」には設定さえなかった装備が用意されるようになった。ただしガソリン車は廃止され、「e:HEV」のみに絞られている。
「クロスター」も「RS」と同じくパワートレインが「e:HEV」のみとされたうえで、運転席&助手席シートヒーターとステアリングヒーター、IRカットガラスを標準装備。従来の「ベーシック」に代わる「X」は、内外装やパワートレイン、装備内容を含め、「ベーシック」と同様になる見込みだ。
なお全グレードとも、ボディカラーのラインアップに大きな変化はないものの、全色に高艶タイプのクリアーが、シビックやフリード、ステップワゴン、ZR-Vに続いて採用されるようになった。ホンダアクセスが手がける純正アクセサリーでは、LEDフォグライトが「Z」にも装着可能になったほか、ドライブレコーダーが映像をナビ画面上で確認できるよう進化。フロアカーペットマットにサステナブル素材が用いられるようになったのも見逃せない。
現在のホンダ車ではフィットにのみ設定されている運転補助装置「テックマチック」も、車庫入れ時の振り向きが困難なドライバーからの要望を受け、マルチビューカメラ装着車にも適用できるよう進化する。 走りのメカニズムに関する進化はないものの、ラインアップが大きく変わる4代目フィットの価格は税込180万6200円~295万5700円。
初代フィットに先祖返りしたかのような、4代目デビュー当初のシンプルかつモダンで明るい装いはもう見られなくなるのが、初代を2度所有したことのある筆者としては残念でならない。だが、スポーティなデザインと走りを備えていた直近の3代目にキャラクターがグッと近づくため、フィットにスポーティさを求めるクルマ好きには、歓迎できる変更内容となるだろう。
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みんなのコメント
もうヘッドライトが一番の問題だとメーカーは気が付かないのでしょうか