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EXGEL MAXチャンプ、鈴鹿で熱戦再び! HRS提携で注目集まる。クインタレッリもRMC初参戦

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EXGEL MAXチャンプ、鈴鹿で熱戦再び! HRS提携で注目集まる。クインタレッリもRMC初参戦

 2025年4月19日(土)から4月20日(日)、鈴鹿サーキット南コースが再びMAXチャンプの熱気に包まれた。

 当年からレースオーガナイザーとレースフォーマットが一新されたMAXチャンプは、国際色豊かな参加者と圧倒的な規模で、3月の開幕大会で既に強いインパクトを残していた。さらに期待感の高まるラウンド3~4でどのような戦いが繰り広げられるのか、大いに注目されることとなった。

■ホンダ・レーシングスクール、EXGEL MAXチャンプとコラボで“カート夏期講習”開催へ。佐藤琢磨、中野信治らが講師に

 エントリーリストにはミニ22名、ジュニア41名、シニア36名の有力ドライバーが名を連ね、パドックで見かける多数の海外勢の存在も既にMAXチャンプでは日常の光景となりつつある。

 レースウィークの練習走行日には、MAXチャンプのドライビングコーチである野村勇斗が現役ドライバーたちとともにテスト走行を重ねた。野村は有力なドライバーたちのスピードや癖なども把握し、コーチとしての役割を果たしていった。

 ROTAX日米アンバサダーを務める笹原右京も多忙なスケジュールの合間を縫ってMAXチャンプに参加。コースサイドから一歩も離れることなく、各カテゴリーのレースを見守った。

 Rotax MAX Challenge(RMC)鈴鹿シリーズ全体としては191台ものエントリーを集め、中でも注目されたのはマスターズクラスに初参戦を果たしたロニー・クインタレッリであった。クインタレッリはMAXカテゴリー自体が初の経験となったが、その圧倒的な存在感とパドックでのフレンドリーな振る舞いで、早くもイベントの主役となっていった。

 また大きなニュースとして、MAXチャンプとホンダ・レーシングスクール(HRS)による、コラボレーションイベントの開催がアナウンスされた。7月のMAXチャンプ最終戦の翌日にセットされたスクール形式のイベントに、早くも大きな注目が集まる。

ラウンド3

■ミニMAXクラス

 22台が出走したミニMAXクラスの予選プラクティスで、トップタイムを記録したのはハン・ジョン。2番手に藤原迪永、3番手に刈米敦哉が続き、さらに4番手の北村紳までがトラックレコードを更新するという驚きのセッションとなった。

 予選第1ヒートは藤原がハンを抑えてトップチェッカー。予選第2ヒートは逆にハンが藤原とのトップ争いを制し、早くも予選からこの2名のドライバーによる一騎打ちの様相となった。

 2ヒートの予選の結果、決勝ポールポジションはハンが獲得。2番手スタートは藤原、3番手スタートは開幕ラウンドから2連勝中のろいど海翔となった。予選プラクティスで8番手とやや出遅れた細川瑛斗が予選で着実に順位を上げ、決勝4番グリッドを確保した。

 決勝は序盤からトップを守るハンにろいど、安藤海翔が次々に襲い掛かり、激しい主導権争いが繰り広げられた。レース終盤にはろいどがトップに立ちファイナルラップに突入、勝負は最終コーナーにまでもつれ込んだ。最後のワンチャンスに賭けた2番手の安藤がトップろいどのインサイドを突くも、両車ともに立ち上がりがワイドなラインとなってしまう。その間隙を見逃さなかったハンが最終コーナーで3番手の位置からトップを奪い優勝。同じく4番手につけていた細川が2位に浮上、5番手の藤原も3位に浮上してチェッカーフラッグを受けた。激戦のミニクラスを象徴するような、劇的な幕切れのレースとなった。

■ジュニアMAXクラス

 ジュニアMAXクラスには41台が出走し、今大会もMAXチャンプで最多エントリーを集めるカテゴリーとなった。予選プラクティスの総合トップは森谷永翔。2番手には前戦で優勝した坂野太絃、3番手には女性ドライバーの島津舞央、4番手に成長著しい柴崎尊が続いた。アメリカから参戦のジャクソン・ポーターは5番手につけ、まずまずの位置で予選ヒートに臨むこととなった。

 3グループに分けられ総当たり形式で進行する予選ヒート。前戦勝者の坂野が危なげなく2ヒートを制し決勝のポールポジションを獲得。2番グリッドは予選プラクティス10番手から追い上げてきた開幕戦ウィナーの横山輝翔が獲得、3番手森谷、4番手柴崎までがフロント・セカンドローに並んだ。

 決勝はポールの坂野がスタートを決めると、早くも序盤から独走体制を築く。2番手を楠本心真、横山、森谷、柴崎が僅差で奪い合う展開となった。このオーダーがファイナルラップまで続き、2番手楠本の後方で3番手森谷に4番手の横山がヘアピンで仕掛けるも立ち上がりで失速。これをきっかけに3番手争いがもつれたまま最終コーナーに突入。独走のトップ坂野、2位楠本の後方で柴崎と森谷が交錯するように接触し戦線から脱落、3位チェッカーは横山となった。

■シニアMAX

 シニアMAXクラスの予選プラクティスには36台が出走し、トップタイムを記録したのは酒井龍太郎。2番手に前年度チャンピオンのクインティン・ルゥ、3番手にはシニアの上位の常連となりつつある徳岡大凱が続いた。この上位3名が予選ヒートも順当に消化し、決勝のポールポジションは酒井が獲得。2番グリッドに徳岡、3番グリッドにルゥ、4番グリッドは予選プラクティス7番手から徐々に上げてきた手塚大雅が獲得した。

 迎えた決勝、好スタートを決めたポール酒井の後方で3番手スタートのルゥが2番手に浮上。そのままルゥがトップの酒井にも仕掛けていくことで早くも均衡が崩れ、酒井は5番手までドロップ。代わってトップに立ったルゥが序盤をリードするが逃げ切れるほどのギャップは作れず、一時は白石麗がトップを奪う。レース中盤には徳岡とルゥの主導権争いが激化、その間に酒井がポジションを回復し再びトップ争いに絡んできた。

 レース後半には徳岡と酒井のトップ争いからルゥが脱落。最終盤はトップに立った酒井とそれを追う徳岡による息を飲むようなマッチレースとなった。一瞬も目を離せないファイナルラップを制したのは酒井。最後まで酒井を追った徳岡が2位、3位には集団から抜け出すことに成功した白石が入り見事表彰台を獲得してみせた。

ラウンド4

■ミニMAXクラス

 21台によるミニMAXクラスの予選プラクティスでトップタイムを記録したのは藤原迪永。2番手には韓国から参戦のヨーン・アイザック、3番手は中国のハン・ジョン、4番手にろいど海翔と実力あるドライバーたちが上位を占めた。

 2ヒートの予選も順当に消化した藤原が決勝のポールポジションを獲得、ハンが2番手、ろいどは3番手からの決勝スタートとなった。

 決勝レースではポールスタートの藤原がホールショットを決めるも、3番手スタートのろいどに下り25Rでトップを奪われるとコースオフし、大きく順位を落としてしまう。

 トップに立ったろいどにハンが仕掛け一旦はトップに立つが、落ち着いてトップを奪い返したろいどが徐々にリードを広げていった。しかし終盤に入るとトップのろいどと2番手の安藤海翔のギャップが一気に縮まり、その後方の3番手ハン、4番手まで順位を戻してきた藤原までが僅差のパックとなり熾烈なトップ争いが繰り広げられることとなった。

 レース最終盤には激しくディフェンスするハンを藤原が攻略してトップに立つと、そのままポジションを守りトップチェッカーを受けた。僅差の2番手チェッカーはろいど、3番手ハン、4番手北村紳という着順となった。

 しかしレース終了後のペナルティにより藤原とハンが降格、繰り上がりの優勝はろいど、2位北村、3位安藤という表彰台となった。

■ジュニアMAXクラス

 ジュニアMAXクラスの予選プラクティスで41台の総合トップに立ったのは今村昂星。2番手に北中一季が入り前日のラウンド3とは違う顔ぶれのトップ2となった。ラウンド2・3と連勝中の坂野太絃が3番手、4番手には横山輝翔が続いた。

 総当たりの予選ヒートでは、2ヒートともトップチェッカーを受けた坂野が総合1位で予選通過。予選総合2位には元田心絆、3位に今村、4位に横山が続きフロント・セカンドローに並んだ。

 そして迎えた決勝。スタートでトップグループに大きな順位変動はなかったものの、中団で多重クラッシュが発生しフルコースコーションとなり、混乱の幕開けとなった。

 再スタート後もトップをキープしていた坂野を攻略しトップに立ったのは、5番手スタートの森谷永翔だった。しかしそのリードは長く続かず、落ち着いてトップを奪い返した坂野がトップチェッカー。ラウンド2からの連勝を3に伸ばした。2位には終盤坂野を追い詰めた今村、3位には終盤のポジション争いを制した森谷が入った。

■シニアMAXクラス

 シニアMAXクラスの予選プラクティスで総合トップに立ったのは徳岡大凱。総合2番手には昨年の鈴鹿シリーズ3位の実力者、門田翔成。前日のラウンド3の勝者、酒井龍太郎が総合3番手、そして昨年のジュニアチャンピオンである澤田龍征が4番手に続き、有力なドライバーが上位を占めた。一方前年のシニアチャンピオンクインティン・ルゥは13番手に沈み、苦戦のレースウィークであることを窺わせた。

 予選ヒートでは澤田が速さと安定感を見せ、総合トップで予選通過。門田も2ヒートをまとめ総合2番手となり、決勝のフロントローには澤田と門田が並ぶこととなった。セカンドローは3番手スタートの酒井と、予選ヒートで大きく順位を挽回してきたルゥが並ぶこととなった。

 決勝のスタートでホールショットを決めたのは澤田。その澤田を序盤に攻略してルゥがトップに立つも、ペースに上回る酒井がすぐに追いつき一気にトップの座を奪っていった。

 レース中盤には早くも酒井がベストタイムを更新してギャップを築き、2番手の澤田と3番手のルゥとの差を広げていった。

 終盤に入るとトップの酒井と2番手の澤田が単独走行となる一方、ペースに苦しむルゥの背後には塩田惣一朗が迫ってきた。しかし塩田はルゥを攻略するまでには至らず。優勝は酒井、2位に澤田、3位のルゥはなんとか表彰台を確保した。

 今大会も各クラスで非常にレベルの高いレースが繰り広げられ、大盛況のうちにMAXチャンプのラウンド 3・4が閉幕した。全クラス今大会でシリーズタイトルは確定せず、7月の最終大会にタイトル争いは持ち越された。

 チャンピオンとなり、アメリカ行きのチケットを手にするのは誰になるのか。次回もMAXチャンプから目が離せない。

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