■タイヤの横に書かれている数字やマーク、何がわかる?
主にタイヤには、車体そのものや乗員・荷物などの重量を支える「荷重支持機能」、路面の凹凸によって受ける衝撃をタイヤが変形することで吸収し緩和させる「緩衝機能」、エンジンやブレーキから発生する力を速やかに路面に伝達し、車体を動かしたり止めたりする「制動駆動機能」、ハンドルを切って抵抗を発生させ、車体を曲げる力を伝達する「進路保持機能」といった4つの機能があります。
タイヤの寿命は5年が目安! セットの「ホイール」はいつまで使える?
いずれもクルマの動作において重要な機能で、クルマにとってタイヤとは、唯一地面と接する部分であり、走行性能において非常に重要な役割を担っているのです。
■タイヤに記載された数字の意味とは?
タイヤの外周部分(サイドウォール)には、195/55R15 85Vといった英数字を組み合わせた刻印がされています。これらからタイヤについて様々な情報を読み取ることができます。
前述の195/55R15 85V を例とすると、一番前に表示されている195はタイヤの幅を意味し195mmであるという事となります (実寸はメーカー毎に差異があります)。
次に表記されている55は偏平率を表し、ここでは55%を意味します。偏平率というのは、タイヤの断面幅(S)に対する断面の高さ(H)の比率を表した数値となり、偏平率(%)=H/S×100で算出できます。この数値が大きくなると分厚いタイヤになり、小さいと薄いタイヤとなります。
続いて記載されているRは構造記号で、ラジアルタイヤであることを意味します。R以外だとBと表記されていることがありこちらはバイアスタイヤとなります。この位置にZRと記載されていることがありますが、これは速度カテゴリーで最高速度240km/hを超えるレンジで使用可能であることを表します。
構造記号の次に記載されている15はホイールのインチ径を意味し、この場合は15インチのホイールに対応するタイヤとなります。1インチ=25.4mmなので、15インチはmmに換算すると381mmとなります。
さらにその次に記載されている85は、LI(ロードインデックス)と呼ばれるタイヤ(1本)にかかる重量を支える最大負荷能力となります。この場合は515kgとなりますが、一般的に60~121まで用意されており、250kg~1450Kgを表します。
最後に記載されているVはスピードレンジ(速度記号)と呼ばれる正常な使用範囲内の最高速度を表し「V」なら240km/hとなります。基本的にL、M、Q、S、H、V、W、Yの8種類が用意されLは120km/h、Yは300km/h超です。
これらの情報が最も重要となってくるのはタイヤ交換をする時です。特にタイヤ幅・偏平率・インチ径を間違えると組み替え自体ができなくなってしまったり、できたとしても、車体側とタイヤが干渉してしまったり、スピードメーター誤差が悪化するなどのトラブルにもつながります。交換時は必ず確認をしておきましょう。
■黄丸、赤丸、三角マークが意味することとは
タイヤの外周部分をよく見ると赤色や黄色の丸いペイントマークに加え三角マークの刻印が見られたりします。
これらのマークは単なるデザインではなく意味があり、タイヤをホイールに組み付ける際に重要な役割を持ちます。
黄色マークは「軽点マーク」と呼ばれタイヤの円周上で最も軽くなる位置に記されます。
タイヤは真円のように見えますが、ゴム以外にもスチールベルトやナイロンコード等複数の素材が組み合わさって製造されているので、重量バランスや形状(外径)に微妙なズレが生じてしまいます。
このマークがある事によりホイール側の最も重くなる位置(エアバルブ箇所)と重なるように組み付けることができ、タイヤバランスの調整をおこないやすくなります。
赤色マークは「ユニフォミティマーク」と呼ばれ、タイヤの外径が最も飛び出た箇所又は最も硬くなる箇所に記されます。
タイヤは真円になるよう製造はされますが、現実的には完全な真円にはなりません。ホイール側にもボトム箇所となる外径が小さくなるポイントがあり、合わせて組み付ける事で真円に近いバランスを取ることができるようになります。
三角マークはタイヤの外周部裏と表にあり「スリップサイン」の位置を示します。表裏の三角マーク間にあるトレッド部には、溝と溝の間に少し段差(凸)が設けられおりこれがスリップサインです。
タイヤが摩耗するとトレッド面とスリップサインの段差が一致する状態となり、タイヤを交換する時期であると分かるようになります。
■タイヤの製造時期もわかる!
タイヤの外周部分にある製造番号は、タイヤが製造された時期を知ることが出来ます。アルファベットと数字を組み合わせたセリアル記号と呼ばれるもので、そのタイヤの製造年週などが表示されています。
例えばAB CD EFG0821と記載されたセリアルコードを例に説明すると、ABが工場コード、CDがサイズコード、EFGが設計コード、08が週セリアル、21が年セリアルになります。
この場合、製造時期を知るには週セリアル08と年セリアル21を読み、2021年8週目の生産品であると知る事ができます。
■特定のタイヤに記載されているM+Sマークとスノーフレークマーク
M+Sマークは、主にオールシーズンタイヤのタイヤ外周部分に表記される記号となります。「M」はMud(泥、ぬかるみ)、「S」はSnow(雪)を意味し、それぞれの路面、両方を走る事が可能であると示していますが、凍結路面には対応していないため注意が必要なタイヤとなります。
一方、スノーフレークマークは、オールシーズンタイヤとスタッドレスタイヤにつけられる、雪の結晶を連想させるマークですが、このマークが付いたタイヤは高速道路で「冬用タイヤ規制」が実施されていても走行が可能であると証明しているものです。
ただし「全車両チェーン装着規制」が発令されていれば、マークがあるタイヤでもチェーン装着が必要となりますので、冬に雪の降る地域を走るならばチェーンを準備しておきましょう。
※ ※ ※
タイヤの表記が分かれば、自分のクルマにあったタイヤを自分で選ぶことが可能ですし、製造された時期がわかれば個人売買などでタイヤを買う際、そのタイヤが問題無いタイヤなのか判断する指標にすることが出来ます。
型番の仕組みは英数字の組み合わせでそこまで難しいものではありません、交換時期を見分けるのに役立ちますので、この機会に愛車のタイヤをチェックしてみましょう。
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