マイナーチェンジを受け、6月23日に発売されたばかりの新型フォルクスワーゲン ポロに試乗。ゴルフと同じ最新世代の1リッターTSIエンジンを搭載した同モデルの進化に迫る。
Volkswagen Polo|フォルクスワーゲン ポロ
フォルクスワーゲン ポロ ブルーGTに試乗|Volkswagen
新型フォルクスワーゲン ポロに試乗
マイナーチェンジを受け、6月23日に発売されたばかりの新型フォルクスワーゲン ポロに試乗。ゴルフと同じ最新世代の1リッターTSIエンジンを搭載した同モデルの進化に迫る。
Text by OGAWA Fumio|Photographs by MOCHIZUKI Hirohiko
運転好きな人も満足できる走り
SUV全盛の世の中だけれど、ハッチバックのよさを見直してもいいんじゃないか。フォルクスワーゲンジャパンが、2022年6月23日に発売した「フォルクスワーゲン・ポロ」は、かなりしっかり出来ている。運転好きな人も満足できる内容だ。
新しいポロは、2019年に日本発売された6代目ポロのマイナーチェンジ版。エクステリアデザインの刷新、最新世代の1リッターTSIエンジンの搭載、上級モデルに採用されている先進安全技術の採用が特徴として謳われている。
今回、日本に導入されるのは4グレード。「TSI Active Basic」「TSI Active」「TSI Style」それに「TSI R-Line」だ。ドライブトレインは、最高出力70kW(95ps)と最大トルク175Nmの999cc3気筒ガソリンエンジンと7段ツインクラッチ変速機と共通。
ゴルフの1リッターモデルで先に導入されている1リッターエンジンは48ボルトのマイルドハイブリッドだが、新しいポロのエンジンはハイブリッド化されていない素のまま。それ以外の基本的なパーツは共用だ。
今回、乗ったのは、ラインナップ中もっともスポーティな仕立てのR-Line(アールライン)。ちょっと固められたサスペンションシステムと、電子制御のディファレンシャルロックを搭載している。外観の一部もほかのグレードと差別化されているし、ホイール径もラインナップ中唯一の17インチ(215/45R17)だ。
ドライブすると、ものすごくスポーティというほどではない。それは恐らく後で追加されるGTIに任せておいて、R-Lineはというと、このエンジンを持つポロのいいところを最大限味わえるのではないか。私はそう感じた。
バルブの開閉タイミングが一般的なオットーサイクルと異なるミラーサイクル燃焼プロセスの採用で燃料消費量を抑えるとともに、比較的広い回転域に対応できる可変ジオメトリーをもつターボチャージャーを組み合わせることで、低い回転域からトルクがしっかり出るような設計。これがこの3気筒エンジンの魅力なのだ。
体感的には、意外なほど力があると感じられた。大きめの体格の大人が3人乗りこんでも、エンジン回転を2,000rpmより少し上に保てば、箱根の山岳路の上りだろうと、ぐんぐん加速していく。
サイズといい価格といい、日本によく合っている
サイズといい価格といい、日本によく合っている
優れたエンジンに加えて、操縦性が高い。足まわりはしっかりしていて、ワインディングロードでは上りだろうと下りだろうと、どんな速度域でもいっさいの不安なく安定したコーナリング能力を発揮する。
ステアリングホイールもしっかりしていて、ロールは抑えめの車体で、キモチよく曲がっていける。小さなカーブが連続していようと、いや、むしろ連続しているような道だと、ポロ、いいクルマだなあと感心させられたのだ。
エンジン音はかなり低く抑えられていて、全体的に静粛性も高く、大人っぽいといえばいいだろうか。上質感がしっかりある。いかにも走りを追求しました、というクルマでないのに、実際はどんな道だろうと、キモチのよいドライブができる。これこそフォルクスワーゲンの底力なんだろうと私はつくづく。
専用シートは、ほかのグレードよりサイドサポートが張り出し気味のデザインで、それに試乗したモデルでは幾何学模様がほどこされたライトグレーのファブリックが張られていた。これもいい出来て、体をしっかりホールドしてくれるし、疲れにくい。
従来型のポロのマイナーチェンジなので、2,550mmのホイールベースをはじめ、1,750mmの全幅、1,450mmの全高は不変。全長のみ、バンパー形状の変更を受けて、10から25mm伸びた(R-Lineとほかのグレードはバンパー形状も異なる)。
運転支援システムでは、同一車線内全車速運転支援システム「トラベルアシスト」をはじめ、レーンチェンジアシストシステム「サイドアシストプラス」、駐車支援システム、リアトラフィックアラート、LEDマトリックスヘッドライト「IQライト」などが用意された(標準装備かオプションかはグレードによる)。
燃費はリッターあたり17.1km(WLTC)。高速では19.7kmに伸びると発表されている。車重が1.1トンなので、走りもいいし、走行距離にもいい影響が出ている。
価格は、「TSI Active Basic」が257万2000円、「TSI Active」が282万1900円、「TSI Style」が324万5000円、そして「TSI R-Line」が329万9000円だ。サイズといい価格といい、日本によく合っていると思うので、いい買い物になるのではないだろうか。
Volkswagen Polo TSI R-Line|フォルクスワーゲン ポロ TSI R-Line
ボディサイズ|全長4,085×全幅1,750×全高1,450mm
ホイールベース|2,550mm
車両重量|1,190kg
エンジン|999cc 直列3気筒DOHCインタークラー付ターボ
最高出力|70kW(95ps)/5,000-5,500rpm
最大トルク|175Nm(19.7kgm)/1,600-3,500rpm
燃費(WLTCモード)|17.1km/ℓ
トランスミッション|7段DSG
サスペンション前|マクファーソンストラット
サスペンション後|トレーリングアーム
ブレーキ前|ベンチレーテッドディスク
ブレーキ後|ドラム
タイヤ|215/45R16
定員|5人
価格|329万9000円
フォルクスワーゲン カスタマーセンター
Tel.0120-993-199
https://www.volkswagen.co.jp/ja.html
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