初代は2002年に発表され、日本でも2004年から発売
6月3日、日産自動車(以下、日産)は米国で生産するミッドサイズクロスオーバーSUV『ムラーノ(MURANO)』を日本市場に導入し、注文受付を開始すると発表した。
【画像】日産『ムラーノ』復活!日産本社ギャラリーに展示された実車をチェック 全47枚
ムラーノの車名を聞いて、懐かしいと思ったクルマ好きも多いのではないだろうか。初代は2002年に発表され、日本でも2004年から発売されて人気を集めた。
2008年に発表された2代目も人気だったが2015年に販売を終了し、3代目からは海外生産モデルとなった。今回、日本導入が決定したモデルは、2025年に発表された4代目となる。
今回、日本に導入されるムラーノは、米国テネシー州のスマーマ工場で生産されているモデルだ。日産では、米国の対日貿易赤字削減への貢献姿勢を示すために日米貿易合意を受けて2026年2月に施行された、国土交通省による米国製乗用車の認定制度を活用。このムラーノを日本市場に導入することになった。
日本初導入となる2.0LのVCターボ
パワートレインには、日本初導入となる2.0LのVC(可変圧縮比)ターボを採用したガソリンエンジンを搭載。最高出力は180kW(245ps)、最大トルクは352Nmを発生。
これに9速ATを組み合わせ、フルタイムで4輪を駆動する。さらに専用チューニングが施された周波数感応型ダンパーと電動パワーステアリングも装備し、優れたハンドリングと乗り心地を実現しているという。
全方位運転支援システムをはじめ、プロパイロットやインジブルフードビュー(本来は見えない車体下の視界を補助)や、フロントワイドビューを含むインテリジェントアラウンドビューモニターなどの先進安全技術も充実している。
日本仕様のムラーノは『SV』のモノグレードで、車両価格は796万4000円となっている。
初代や2代目を彷彿とさせる
今回、このムラーノが横浜の日産グローバル本社ギャラリーに展示されるということで、試乗こそはできなかったが、実車を見て、触れる機会を得た。
全長は4.9m、全幅は2m近い外寸で、米国ではミッドサイズと謳っているが日本ではフルサイズにあたるだろう。それでも、コンベンショナルなSUVとは違い、曲線も多用したクーペSUV的なシルエットは初代や2代目を彷彿とさせ、数値ほどの大きさは感じさせない。とはいえ、実際の路上ではかなり大きく感じられるだろう。
ボディカラーは、ウエブサイトなどでも紹介されている『ターコイズブルー』と呼ばれる独特の色合いの青。ムラーノの雰囲気に似合っている。日本仕様では、プリズムホワイトとスーパーブラックも設定されている。
薄型のLEDヘッドランプ、ボディカラーで上下に分割されたフロントマスク、最近流行の一文字タイプのテールランプ、その下に一文字ずつ配された『MURANO』のロゴ、そして20インチの大径ホイールなど、ディテールも特徴的だ。
日本仕様でも左ハンドルのみ
ドアを開けて中に乗り込む。ムラーノは日本仕様でも左ハンドルのみだ。
2本スポークステアリングホイールの奥には12.3インチのアドバンスドドライブアシストディスプレイ、その右には同じく12.3インチのディスプレイオーディオが備わる。なお、表示は英語/スペイン語/フランス語のみで、日本語での表示はできない。ATセレクターは最新の日産車に共通のボタン式で、センターコンソールに備わる。
室内スペースは前後ともたっぷりしており、シートとドアとの間も広いから窓を開けてドアに肘を乗せて運転しようと思っても、日本人の体格では難しそう。リアシートも広い全幅のおかげでおとな3人が楽に座れるが、中央部の座り心地は少し硬めだった。ラゲッジルームも十分に広く、テールゲートは電動開閉式。SUVとしての使い勝手は良さそうだ。
日本仕様として作られた輸入車とは違う
このムラーノ、日本の左側通行に対応するヘッドランプの配光や、安全運転支援機能の一部は変更されているが、基本的には北米仕様のままだ。
左ハンドルであることはもちろん、ライト/ウインカー レバーは左、ワイパーレバーは右になる。ドアミラーは手動格納式で、運転席(左)側は平面鏡なので国内生産車とは視界や見え方が異なる。
オーディオはラジオ(AM/FMとも)、TVとも受信はできず、ニッサンコネクトサービスも利用不可。HDMI端子も備わっていない。
つまり、日本仕様として作られた輸入車とは違うということを認識しておかなければならないだろう。
割り切って乗りこなすことができるなら
それでも、メーターの表示単位はkm/hに、エアコンの表示単位も摂氏(℃)に設定できる。ディスプレイオーディオは自分のスマートフォンの言語に準拠するから、アップルカープレイやアンドロイドオートは日本語での表示が可能。スマートフォンのアプリを活用すれば、カーナビゲーションもオーディオも楽しむことはできるわけだ。
このあたりを割り切って乗りこなすことができるなら、独特のスタイリングとアメリカンな雰囲気のムラーノは、他とは違うフルサイズのクロスオーバーSUVを探している人には、格好の1台になるかもしれない。
このムラーノ、限定モデルではないが、米国での生産による兼ね合いもあり、今年度内の導入台数は200台前後を予定している。なお、デリバリーは今年度末までには始まる予定だ。
日産ムラーノSVのスペック
全長×全幅×全高:4900×1980×1725mm
ホイールベース:2825mm
車両重量:19450kg
エンジン:直列4気筒DOHCターボ
総排気量:1997cc
最高出力:180kW(245ps)/5600rpm
最大トルク:352Nm(35.9kg-m)/4400rpm
トランスミッション:9速AT
駆動方式:フロント横置き4WD
燃料/タンク容量:レギュラー/70L
WLTCモード燃費:未発表
タイヤサイズ:255/55R20
価格:796万4000円
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