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「ドリフト」はFFでも4WDでも可能! レーシングドライバーが語る本当の「ドリフト」とは

 昔はタイヤのグリップ性能が低くドリフトがもっとも速く走れた

 世界的に「ドリフト走行」が大ブームになっている。パワースライドさせ白煙を巻き上げながらカウンターステアを当てて走る様は迫力があり、確かにカッコいい。国内発のドリフト競技である「D1」などは、今では欧米でも開催されFIA公認の競技にまでなった。

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 ドリフトとはそもそも英語で「drift」と表記され、英語辞書によれば「漂流」とか「吹き流される」などと訳されるワードだ。こうした語源から船が潮に流される場面や航空機が風で横に流される場面などで「ドリフトしている」と表されてきた。その言葉を自動車の動きに当てはめ「ドリフト走行」と使われるようになったわけだ。昔は「カウンターステア走行」とかクルマが横に流れるように走ることから「蟹走り」などと呼ばれる時代も長かった。

 スリックタイヤなどのハイグリップタイヤが開発される以前、1970年代頃まではレーシングカーを速く走らせるためには「カウンターステア走法」が必須。当時富士スピードウェイの高速コーナーをカウンターステア走法で走る、日産スカイラインGT-Rの黒澤元治さんやセリカ2000GTの高橋晴邦さんがモータースポーツファンを魅了した。トヨタ7vs日産R380のバトルも、カウンターステアを駆使して競われていたのだ。

 だがスリックタイヤが開発され、タイヤグリップが格段に高まるとタイヤを滑らせること事態が御法度となっていく。詳しく解説すると、スリックタイヤ登場以前はタイヤの最大グリップ力は10度前後の滑り(スライド)角が必要だった。そのため、車体姿勢を進行方向に対し10度位の角度(スライドアングル)を付けて走ることが最速の走法とされたわけだ。

 しかしハイグリップのスリックタイヤでは、最大グリップが2~5度以下で発揮される。それを越えてスライドさせると大幅にグリップダウンする特性に進化したため、車体に5度以上のスライドアングルが付かないような走法(いわゆるグリップ走法)に改めなければならなくなったわけだ。1980年以降では車体がスライドしたらタイムロスに繋がり、いかにスライドさせずに速く走らせることができるかが、レーシングテクニックの基本となっていった。

 一方、ラリーやダートラ競技など路面のミューが低いシーンで競われる競技では、相変わらずカウンターステアを当てるスライド走法が最速。見た目にはグリップ走法で走るサーキットレースより、走行速度は低くても迫力があってカッコよく見える。レースでは否定されるスライド走法を積極的にドリフトさせて楽しむ「ドリフト走法」と呼び、走る姿の格好良さ、ドリフトテクニックが競えたら面白いだろう、という敬意も合って「D1」が生まれたのではないだろうか。

 当時はサッカーの「Jリーグ」や格闘技の「K-1」が大流行り。カーレースの最高峰の「F1」になぞらえて「D1」とネーミングされた事が功を奏し世界的に素早く広まったといえるだろう。

 FRのMTであればどんな車種でもドリフトができるわけではない

 ドリフト走行はFR(フロントエンジン・後輪駆動)のMT(マニュアルトランスミッション)仕様でのみ可能と考えている人が多いようだが、そうではない。逆にFRなら何でもドリフトできると信じ込んで、タクシー用車両や商用バンなどを買って試した人も多いようだ。しかしドリフト走行を可能とするには条件がある。そのためにはドリフト走行の特性を理解する必要がある。

 ひとくちに「ドリフト」と言っても、シチュエーション別に分けて考える必要がある。

 コーナーのターンインでスライドさせる場合はブレーキを使用した「ブレーキングドリフト」。後輪に作動するサイドブレーキを使ってドリフト姿勢を作ることもある。またコーナー進入区間で車を左右に振り、その反動(ヨーダンピングという)を使って慣性ドリフトに持ち込むなど。コーナー進入で上手くドリフトアングルが付けられたら、駆動輪にパワーを掛けてホイールスピンを誘発しドリフトアングルを維持する「パワードリフト」に移行し、コーナー立ち上がりではさらにパワーを加え加速とドリフト姿勢をアクセルコントロールするのだ。

 これを行うには確かにFRのMTが行いやすいが、加えて車体がロールして駆動内輪が浮き上がっても空転してしないよう強力なLSD(リミテッドスリップデフ)とスライドアングルが大きなときに発生する転がり抵抗を打ち消し、派手にホイールスピンさせる強大なパワー、ドライバビリティも必要だ。当然、タクシー仕様のままのセダンやノーマルの商用車では不可能で、専用のチューニングをしなければならなくなる。

 300馬力、500馬力と大パワーが発揮されればAT(オートマチックトランスミッション)車でも可能。逆に150馬力以下でトルコン式ATやCVTの車ではFRでも無理だろう。最近のクルマはトラクションコントロールや電子制御車両姿勢安定化装置、ブレーキベクタリングなどがきめ細かく制御するので、すべてカットできる仕様でないと、いくらパワーがあってもドリフト走行できない。

 こうしたことを理解していくと、FF(フロントエンジン・前輪駆動)や4WD(4輪駆動)でも条件が揃えばドリフト走行が可能になることもわかる。ランエボXのS-AWCや日産GT-Rなどは4輪制御により、オンロードでドリフト走行しても速い特性を与えることが可能となっている。

 ドリフト走行もグリップ走行も自由自在に操れるクルマがあったら魅力的だろう。機会があれば僕が考える理想的な駆動レイアウトを提案したい。

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