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背広散歩──僕たちはなぜスーツを着るのか

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背広散歩──僕たちはなぜスーツを着るのか

ドレスコードは「スーツにタイドアップ」。スーツ愛好家が思い思いの着こなしで集う「背広散歩」では、初対面でも会話の輪が広がるそうだ。イベントの運営者と参加者が、イベントとスーツの魅力を語り、アイビースタイルを披露!

2023年に始まり、年に2回のペースで行われる「背広散歩」。回を重ねるごとに参加者が増え、2024年に浅草で開催した4回目のイベントには約110人が参加したという。このイベントを運営する安武俊宏さん(ビームス)と宮本雄弘さん(ring東京)、そして参加者である笹川雄大さんと山下洋介さんの4人に集まっていただき、イベントの意義やスーツの魅力などを語ってもらった。

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「3年前の同業者との忘年会で、何かやりたいね、という話になりました。僕は『GQ台湾』が台北で開催した『SUIT WALK』 ^( 註 )^というイベントに参加したことがあって、ああいう感じでメンズドレス好きのオフ会みたいなものをやりたいと話したことを覚えています」とユニークな企画の発案者のひとりである、安武さんはイベント開催のきっかけを振り返る。

第1回から参加している笹川さんは、「ファッション業界と関係のない普通の会社員なので、浅草で行われた第1回に参加する時にはすごくビビりました」という。

「でも1人で来ている方ばかりで、洋服や着こなしの話題であっという間に打ち解けました。懇親会がホッピー酒場だったのもよかったです。スーツが特別な装いではない、というメッセージが僕には刺さりました」

もうひとりの参加者である山下さんは、スーツの魅力をこんなふうに表現した。

「テーラードのスタイルはルールがはっきりしているから取り入れやすいし、知れば知るほどどんどん深みにハマる」

すると笹川さんは、「メンズドレスにはいくつかの正解があって、崩した着こなしも正解を知っているから説明できます。そこがおもしろい」と同調した。

ふたりに共通しているのは、「背広散歩」に参加することで人生が豊かになったと感じていることだ。仲間ができ、その仲間とSNSを駆使して情報を交換、それが日々の装いに反映され、着こなしの新しいアイデアを「背広散歩」で披露することでまた仲間が増える、という好ましい循環が生まれている。

参加者がクラシコイタリア的な艶っぽい着こなしばかりにならないように、英国的なクラシック、アイビーやプレッピーなどのアメリカントラッドスタイルなど、意識的に様々なジャンルの洒落者にも声をかけているとのこと。宮本さんは語る。

「たとえば今日の安武さんのコーディネイトは新しいアイビーっぽいですね。ナポリスタイルのスーツにBDシャツを合わせて、現代的なアイビーだと感じます」

4人の会話は、「背広散歩」を地方都市や台湾以外のアジアにまで広げることや、ゴミ拾いのような活動と組み合わせることで、紳士のイベントとして定着させたいというアイデアにまでふくらむ。最後に、なぜスーツを着るのか? なぜアイビーは廃れないのか? という話題になった。「襟があって、真ん中にネクタイがあるというのは、何百年もかけて完成されたスタイルだから、それが一番格好よく見えるのは当然なんです」と安武さん。その言葉に、全員が大きく頷いた。

(註):「Suit Walk」は、台湾のドレスシーンを盛り上げたいという紳士服店、高梧集(Gao Wu)のブライアン・シフの呼びかけで2014年にスタートした。当初は100人程度の紳士がスーツを着て街を歩くイベントだったものが、現在は台湾版『GQ』が主催し、1000人以上が参加する規模に成長している。

下記のギャラリーから着こなしをチェック!

PHOTOGRAPHS BY MARI SUGAHARA
WORDS BY TAKESHI SATO

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