現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > かつてはフェラーリ圧勝もいまやランボルギーニが僅差に迫る! それでも販売台数の「逆転」がないと言い切れるワケ

ここから本文です

かつてはフェラーリ圧勝もいまやランボルギーニが僅差に迫る! それでも販売台数の「逆転」がないと言い切れるワケ

掲載 更新 7
かつてはフェラーリ圧勝もいまやランボルギーニが僅差に迫る! それでも販売台数の「逆転」がないと言い切れるワケ

 この記事をまとめると

■ランボルギーニの2021年世界販売台数は8405台で過去最高セールスを記録した

人生「勝ち組」でも水面下の「苦労」はハンパない! 思ったよりラクじゃない「スーパーカー乗り」の悲哀5つ

■フェラーリの世界販売台数は1万1155台でかつてに比べれば販売台数の差は縮まった

■フェラーリのSUVが発売されればフェラーリの販売台数は倍増する可能性が高い

 世界販売台数8405台のうち半数以上がSUVのウルスだ

 ランボルギーニ社の業績が絶好調だ。2021年、ランボルギーニは全世界(52カ国)で8405台を販売。過去最高のセールスを記録した。前年比13%増である。ランボルギーニの業績を支えているのは、一にも二にもスーパーSUVのウルスである。昨年は、全体の約6割(5021台)をウルスが占めた。

 近年はポルシェでも、カイエンとマカンのSUV勢が販売の6割を占めているが、それとまったく同じ構図だ。富裕層の多くは、スーパーカーを保有しつつ、普段乗り用にスーパーSUVを買っている。スポーツカー専業メーカーにとって、SUVは打ち出の小槌である。

 その他のモデルは、V10のウラカンが2586台、そしてすでに販売が終了したV12フラッグシップのアヴェンタドールが798台。数字を見れば一目瞭然、ランボルギーニはポルシェ同様、スーパースポーツを看板に、SUVでオマンマを食っている。

 日本市場はどうかというと、昨年の販売台数は457台。前年比27.6%減で、2年連続で減少した。この結果、日本はランボルギーニの国別販売ランキングで、世界第4位から第5位に転落している。

「アヴェンタドール以外はランボじゃない」という風潮の日本

 ランボルギーニにとって、日本はかなり特殊な市場。ウルスの人気がそれほどでもなく、逆にフラッグシップのアヴェンタドール人気がすさまじいのである。

 日本のコアなランボファンは、「アヴェンタ以外はランボじゃない」くらいのことを言う。しかも、最新の限定モデルじゃないと「負け」になる。よって、SVやSVJといった限定モデルが出るたびに、皆が競って買い替えてきた。

 結果、LP700-4などのアヴェンタ初期モデルが大量に中古車市場に流入し、暴落現象を引き起こした。まぁ暴落と言っても3000万円くらいしますけど。10年前、LP700-4の新車価格は4100万円。オプションを載せれば5000万円くらいになっただろう。店頭価格は3000万円と出ていても、市場が飽和状態につき買い取りは難しく、委託販売だらけ。つまり、「スーパーカーは値段があまり下がらない」という法則が崩壊した。日本ではアヴェンタドールが売れすぎたことで、ここ2年間、販売にブレーキがかかるという、世界的に見て特異な現象が起きたのだ。

 とまぁ、日本ではそうなのですが、日本以外の国々では好調を維持している。かつてフェラーリとランボルギーニの販売台数には5倍くらいの開きがあったが、現在はかなり僅差になった。このままフェラーリを追い越すのだろうか?

 フェラーリの2021年の販売実績を見ると、1万1155台。前年比22.3%増と巻き返している。ランボルギーニがウルスを登場させて以来、年々追い詰められていたが、昨年は少しだけ突き放した格好だ。日本では1237台が登録され、前年比14%増となっている。日本に関しては、フェラーリとランボの差は3倍近くにまで開いた。

 しかもフェラーリの場合、ラインアップにSUVがなく、すべてスーパーカー。GTC4ルッソのような4シーター車もあるが、まるで人気がなく、販売の大部分をV8ミッドシップが占めている。今後はV6プラグインハイブリッドミッドシップの296GTBにバトンタッチするが、古典的なスタイリングはすでに大好評で、スムースに移行が進むだろう。

 しかもフェラーリは2022年内に、初のSUVの販売を開始すると発表している。その名は「プロサングエ」(サラブレッドの意)。姿形はまだ不明だが、SUVであることは確実と言われる。プロサングエの納車が始まるのは2023年になりそうだが、これが登場すれば、フェラーリの販売台数は一気に倍増する可能性が高い(生産能力があればですが……)。

 つまり、ランボルギーニがフェラーリを超える日は、当面やってこないというのが結論だ。

こんな記事も読まれています

およそ2000万円! アキュラ「NSX-T」は6速MTでも予想より1000万円以上安い値段で落札されました
およそ2000万円! アキュラ「NSX-T」は6速MTでも予想より1000万円以上安い値段で落札されました
Auto Messe Web
焚き火の火おこしや空気入れに便利!「ポケットブロワー」がカルテックから発売
焚き火の火おこしや空気入れに便利!「ポケットブロワー」がカルテックから発売
バイクブロス
契約延長目指すバスティアニーニ、アメリカズGP表彰台は「彼にとって重要」とダッリーニャ褒める
契約延長目指すバスティアニーニ、アメリカズGP表彰台は「彼にとって重要」とダッリーニャ褒める
motorsport.com 日本版
メルセデス・ベンツ、GLCクーペにプラグインハイブリッドモデル「GLC 350 e 4MATIC Coupe Sports Edition Star」を追加
メルセデス・ベンツ、GLCクーペにプラグインハイブリッドモデル「GLC 350 e 4MATIC Coupe Sports Edition Star」を追加
月刊自家用車WEB
次なる中国人F1ドライバーの誕生には時間がかかると考える周冠宇。企業らの関わりが必要だと主張、ホンダの育成にも注目
次なる中国人F1ドライバーの誕生には時間がかかると考える周冠宇。企業らの関わりが必要だと主張、ホンダの育成にも注目
AUTOSPORT web
【中古Eクラス】新車価格の高騰やSUVブームにもかかわらず高人気な優等生メルセデス・ベンツ Eクラスのエステート
【中古Eクラス】新車価格の高騰やSUVブームにもかかわらず高人気な優等生メルセデス・ベンツ Eクラスのエステート
AutoBild Japan
働くクルマもオシャレに特別に ホンダNバン一部改良と特別仕様車 安全性と使い勝手向上へ
働くクルマもオシャレに特別に ホンダNバン一部改良と特別仕様車 安全性と使い勝手向上へ
AUTOCAR JAPAN
WRCに最強の「セリカ」が参戦! ホモロゲーションモデルとして登場したトヨタ「セリカGT-FOUR RC」とは
WRCに最強の「セリカ」が参戦! ホモロゲーションモデルとして登場したトヨタ「セリカGT-FOUR RC」とは
バイクのニュース
SHOEIヘルメットにビルトイン可能! バイク用インカムの新製品
SHOEIヘルメットにビルトイン可能! バイク用インカムの新製品
バイクのニュース
フェルスタッペン、アメリカでの3戦で使用するスペシャルヘルメットを発表。ライトブルー基調に
フェルスタッペン、アメリカでの3戦で使用するスペシャルヘルメットを発表。ライトブルー基調に
AUTOSPORT web
テスラ モデル 3、新グレード「パフォーマンス」を追加…最高速度262km/h
テスラ モデル 3、新グレード「パフォーマンス」を追加…最高速度262km/h
レスポンス
ハコスカなんて偏平率82%よ! 昭和の時代は薄っぺらいタイヤが履けなかったって知ってた?
ハコスカなんて偏平率82%よ! 昭和の時代は薄っぺらいタイヤが履けなかったって知ってた?
ベストカーWeb
10年目にして一新! マツダ「ロードスター」は事実上のモデルチェンジ!? ドライビングファンは現代版ロータス「エラン」でした
10年目にして一新! マツダ「ロードスター」は事実上のモデルチェンジ!? ドライビングファンは現代版ロータス「エラン」でした
Auto Messe Web
フォルクスワーゲン、「Polo GTI」誕生25周年記念限定車「Edition 25」を発売開始
フォルクスワーゲン、「Polo GTI」誕生25周年記念限定車「Edition 25」を発売開始
月刊自家用車WEB
テスラ モデル3に爆速モデルが登場! 0→100km/加速タイムはなんと3.1秒だ!!
テスラ モデル3に爆速モデルが登場! 0→100km/加速タイムはなんと3.1秒だ!!
Webモーターマガジン
トヨタの大きなカクカク「最新SUV」発売! ゴツさ満点&快適車中泊な仕様も登場!? 新250のアイテムとは
トヨタの大きなカクカク「最新SUV」発売! ゴツさ満点&快適車中泊な仕様も登場!? 新250のアイテムとは
くるまのニュース
[カーオーディオ・プロショップに行こう♪]プロなら、使い勝手の良い「サブウーファーボックス」を作れる!
[カーオーディオ・プロショップに行こう♪]プロなら、使い勝手の良い「サブウーファーボックス」を作れる!
レスポンス
新しいマツダのセダン、EZ-6登場!──GQ新着カー
新しいマツダのセダン、EZ-6登場!──GQ新着カー
GQ JAPAN

みんなのコメント

7件
  • SUVが販売の大半かぁ、ふぅ〜(^◇^;)
  • >富裕層の多くは、スーパーカーを保有しつつ、普段乗り用にスーパーSUVを買っている。

    全くその通り!
    スーパーカーを持つと、ウルスを増車したくなる。実に上手い商売だね。
    初めてのランボがウルスだった場合は、アヴェンタやウラカンの増車はまずない。スーパーSUVは、スーパーカーありきの商売だからドル箱になる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2868.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

2980.05980.0万円

中古車を検索
ウルスの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2868.3万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

2980.05980.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離(km)

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村