NISMOエンジンにチューニングアイテムでさらなるパフォーマンスアップを実現!
2025年5月3日にマイアミ国際オートドロームで開催された「ボナムズ」社のマイアミオークションに、JDMファン垂涎の1台が姿を現しました。出品されたのは日産BNR34型「スカイラインGT-R」。第2世代最後のスカイラインGT-Rである。しかも、日産自動車のレース活動を請け負うNISMO(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)が製作したコンプリートエンジンを搭載した特別な1台。この希少性の高いパワーユニットをボンネットに収めたモデルにコレクターはどのようなジャッジが下されたのかをレポートします。
走行距離わずか2200km!800台限定生産の日産「スカイラインGTS-R」が1800万円
世界を本気にさせた日本が誇る四駆スポーツの最終進化形
その気になれば1000psを許容する1990年代の日産自動車を代表するエンジンである「RB26DETT」。FRベースの先進四輪駆動システム「アテーサE-TS」を組み合わせ、国内外のレースで幾多の勝利を重ね、自動車先進国である欧米メーカーを初めて本気にさせた日の丸スポーツカーが1989年にデビューしたR32 型スカイラインGT-R(BNR32)でした。その後、BCNR33にバトンが譲られ、BNR34は第2世代と呼ばれるこのシリーズの最終進化形というべき存在です。
1999年に登場したBNR34の最大の特徴は、日産自動車として初めて解析技術を用いた車体設計にあります。BNR32、BCNR33と継続してきた開発プロセスからサスペンションの性能を最大限に引き出すにはボディ剛性の向上が必要であることを認識していました。しかし、実際に強度や剛性アップに対する効果、影響については人の感覚にゆだねられていた部分がありました。
それがR34を開発する段階においてマルチロードシミュレーター(MRS)と呼ばれる加振測定器が登場。あらゆる走行条件下における曲がりやねじれなどに対する見えないボディへの影響を分析することが可能となりました。この可視化により、重量増を抑えつつ、大幅な強度や剛性の向上に成功しました。BNR34はエンジンやパワートレインは大きく進化していません。しかし、ドライビングボディと呼ばれた強靭な車体骨格を得たことにより、第2世代GT-Rが追求した「意のままに操れる」哲学が、もっとも高いレベルで結実するとこができたのです。
R1エンジンはサーキットに主眼が置かれたNISMOのスペシャルユニット
ニッポンが誇るカリスマ四駆スポーツ「スカイラインGT-R」の最終到達点であることから、スタンダードモデルでさえ高値で取引きされるBNR34。今回熱狂的なJDMコレクターから提供されたこのマシンの最大の特徴は、日産自動車のモータースポーツ部門を統括するNISMO(ニッサン・モータースポーツ・インターナショナル)が手掛けたコンプリートエンジンを搭載していることです。
R1(正式名はR-tune concept ENGINE Spec1)と呼ばれるこのパワーユニットは、NISMOがアフターマーケットへ参入の初期段階に企画されたサーキットベストを目指して開発しました。オリジナルよりもひと回り大きな大容量タービンと高回転、高出力向きのカムシャフトを装着することで、ノーマルを大きく上まわる450ps/48.5kg-mのスペックを誇りました。また、チューニングエンジンながら1年1万kmの保証が付いていたことに誰もが驚きました。
この信頼耐久性の高いワークス直系のエンジンをベースにHKSの排気系、Graddyの冷却系などを採用。これをハルテック製のフルコンピュータで制御することでさらにパフォーマンスをアップ。RB26DETTの潜在能力をさらに底上げしたのが魅力となっています。
トリコロールグラフィックが放つ、往年の日産ワークスカーの香り
精悍なブラックパールのボディには2000年代前半のNISMO製デモカーの多くに採用されたレッド、ホワイト、グレーのトリコロールのグラフィックが描かれています。ワークスカーのような佇まいに仕上がっています。そのほか、RAYSのアルミホイールとカーボン性のリアウイングステーなどをさりげなく装着。足まわりも高出力化に合わせてNISMO製の車高調が奢られました。
インテリアに目を移すとシートはブリッドのセミバケット「ストラディアII」に変更されています。前オーナーはサーキット走行を楽しんでいた可能性を伺わせます。これはコレクターとしては少し気になるポイントです。
とはいえ、日産ワークスの手によって基礎体力を底上げされた特別なエンジン。そして内外装ともオリジナルの雰囲気を大きく損なわないカスタムが施されていたことから、出品当初は2万5000ドルから3万5000ドル(邦貨換算約3610万円~約5055万円)という落札予想価格が掲げられていました。しかし、実際に落札されたのは2万2960ドル(邦貨換算約3310万円)。想定よりやや低い結果に留まりました。
想定予想価格をやや下まわった理由とは!?
想定価格を下まわった理由はいくつか考えられます。先ずは、走行居地が6万5000kmとやや多めであること。コレクターズカーとしてはやや多めと言わざるを得ません。もうひとつは装着された部品がNISMO製だけでなく、他のアフターパーツメーカーのものが混在していた点。
走り系のエンスージアストにとってはチューニングベースとして非常に魅力的な1台でしたが、統一感を重視するコレクターにとってネガティブな印象を与えた可能性はあります。逆を言えば、すべてのパーツがNISMOでコーディネイトされていた場合、その価値は高まり、推定落札価格に届いた結果も十分にあり得たでしょう。
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みんなのコメント
個体によると思いますが3300万でも、当時の現役世代から見ると十分高額だと思う