8月30日、31日アメリカ・ウィスコンシン州のミルウォーキー・マイルにて、2026年NTTインディカー・シリーズ第16戦、第17戦の決勝レースが行われ、両レースともアロウ・マクラーレンのパト・オワードが優勝。またアレックス・パロウ(チップ・ガナッシ・レーシング)が5度目のドライバーズチャンピオンに輝いた。
今回のレースは土曜日に第16戦、日曜日に第17戦が行われるダブルヘッダーだったが第16戦がレース途中で雨天中止に。途中となってしまった第16戦は日曜日の早朝、第17戦の前に行われる予定だったが、ここでも天候に恵まれず延期。最終的に第17戦のレース終了から3時間後に中断されていた第16戦が行われる特殊なスケジュールとなった。
【順位結果】2026年インディカー第16&17戦ミルウォーキー 決勝
第16戦は悪天候の為、途中で中断。結末は日曜日に。
第16戦の予選ではスコット・マクラフラン(チーム・ペンスキー)がポールポジションを獲得。2番手にはパロウ、3番手にデイビッド・マルーカス(チーム・ペンスキー)がついた。それでもマクラフランやパロウを始める複数がエンジン交換によるグリッド降格ペナルティを受けた為、スターティンググリッドは変動する事に。フロントロウはオワードとジョセフ・ニューガーデン(チーム・ペンスキー)がつけた。
不安定な天候のなかで行われた第16戦(250周)はクリーンなスタートが切られた。2番手ニューガーデンはスタート直後に、首位オワードに仕掛けるもこのバトルはオワードが守り切った。
14周目には、ニューガーデンが後方を走るフェリックス・ローゼンクヴィスト(メイヤー・シャンク・レーシング)に攻略され後退。ローゼンクヴィストは22周目にオワードもオーバーテイクし、トップに立った。一方でエンジン交換のためにグリッド降格を受けていたパロウは、着実に順位を上げて9番手を走行する。
31周目には、2番手オワードと3番手ニューガーデンが激しいバトルを演じ、一度は順位が入れ替わったものの、37周目にはオワードが反撃して位置関係は元通りに。47周目にはクリスチャン・ルンガー(アロウ・マクラーレン)がニューガーデンを捉えて3番手に浮上しマクラーレンがツー・スリーに。50周目にはニューガーデンを皮切りに1回目のピットインが始まり、翌周はパロウが、52周目にはオワード、ローゼン、ルンガーがピットへ向かった。
一連のピット作業が終わり、57周目にオワードがローゼンクヴィストの前へ出た。その後ステイアウトしていたマシンもピット作業を終え、トップはオワードに変わる。しかし65周目ここで霧雨のためフルコースコーション(セーフティカー/SC)が宣言される事に。
SCが継続中の70周目にパロウ、ラスムッセン等が2度目のピットインを実施。長いSCランのなか、90周目に突入した時点でレッドフラッグが掲示されレースは中断された。その後もレース再開を待ったものの、天候の回復は見込めずレースは翌日に延期となった。
翌日、早朝に中断された第16戦を行う予定だったが、またも悪天候に見舞われ、第16戦の残りは、第17戦の終了3時間後に行われる形に変更された。
晴天のもと行われた第17戦はマクラーレンが躍進
早朝は悪天候で第16戦の続きが行えなかったものの、第17戦を行う頃には天候も回復した。第17戦の予選結果は、パロウがポールポジション、2番手オワード、3番手にはニューガーデンが続いた。決勝レースは気温30度、路面温度40度のコンディションのなかスタート。パロウがスタートに成功した反面、オワードはスタートに少し失敗し3番手に後退した。
序盤、快調なペースで走っていたパロウだったが、バックマーカーの処理に苦戦。34周目には、オーバルを得意とするニューガーデンが迫り、トップに立った。さらにオワードも続いてパロウに仕掛けようとしたが、後方でロマン・グロージャン(デイル・コイン・レーシング)が単独スピン。このレースで1回目のSCが導入された。
38周目、ピットレーンオープンとともに全車がピット作業へ。ここで首位ニューガーデンはノーラン・シーゲル(アロウ・マクラーレン)と接触。さらにオワードはタイヤの装着ミスで14番手まで後退してしまった。トップ3はパロウ、ニューガーデン、ミック・シューマッハー(レイホール・レターマン・ラニガン・レーシング)に変わった。
47周目にレース再開。48周目には3番手シューマッハーをマクラフランが仕留めて3番手に浮上。しかし、50周目にはさらに好ペースのリナス・ヴィーケイ(フンコス・ホーリンガー・レーシング)が追い上げを見せ、マクラフランを捉えて3番手を奪取する。ヴィーケイはその後、78周目に2番手ニューガーデンも攻略した一方、抜かれたニューガーデンはリズムが乱れたか、ルンガーにも抜かれて4番手に後退した。
85周目にニューガーデンは2度目のピット作業へ、88周目にはルンガー、ヴィーケイもピットへ向かった。首位パロウはライバルより遅い90周目にピットへ向かった。ニューガーデンはヴィーケイ、ルンガーのアンダーカットに成功。しかし95周目にはペースが良いヴィーケイが追い上げ、2番手に立った。
100周目にヴィーケイは勢いそのままにパロウに迫り、オーバーテイクを成功させてトップ浮上。背後では108周目にはカークウッドが3番手にポジションアップ。ペースの上がらないニューガーデンは4番手まで後退することとなり、表彰台争いから遅れていく。
レースは折り返しに差し掛かる124周目、ズルズルと順位を落としていたニューガーデンがここでたまらず3度目のピット作業へ向かった。その間コース上では、パロウが自力でヴィーケイからトップの座を奪い返すオーバーテイクを披露。その翌周に2台はピットへ向かった。パロウはトップでコースへ復帰した一方、ヴィーケイはピット作業でロスがあり10番手までポジションを下げてしまった。
新たに表彰台争いに加わったのはマルーカスで、136周目にニューガーデンをオーバテイクし3番手に。138周目にはトラフィックに引っかかったウィル・パワー(アンドレッティ・グローバル)を抜いて2番手まで順位を上げた。142周目、ここでオーバルマイスターのニューガーデンがまさかの単独スピン。2度目のSCが導入された。
147周目、SC中にパロウを筆頭に上位陣はピットへ。ここでパワー陣営が素早いピット作業を行いパロウの前へ出ることに成功する。レースは158周目からリスタートとなったものの、グロージャンがスピンしクラッシュ。早々に3度目のSC導入となった。
ここで順位は、ステイアウトを選択したマクラフランが首位、スコット・ディクソン(チップ・ガナッシ・レーシング)が2番手、続いてピット作業を済ませたパワーが3番手という顔ぶれに変わった。
レースは169周目にリスタート。パワーがディクソンを攻略し2番手に浮上、ルンガーも順位を上げて3番手に立った。175周目、パワーがマクラフランを抜いてリードチェンジ。レースはその後、193周目からはピットに入るマシンが現れ始める。ここでレースリーダーだったパワーに、ピットロードの速度違反でまさかのドライブスルーペナルティが課せられることに。これで、アンダーカットを成功させていたオワードがトップに浮上した。2番手にはマクラフラン、ルンガーというトップ3に。
その後、オワードは順調にバックマーカーを処理しトップチェッカー。今季2勝目を上げた。2位にマクラフラン、3位にルンガーが入りマクラーレンのワン・スリーという結果となり、シボレー勢が表彰台を独占。チャンピオン争いをしているパロウとカークウッドは5位、6位フィニッシュ。このレースでパロウのチャンピオン確定とはならずチャンピオン争いは続く形となった。
レース2の3時間後に再開された第16戦。ここでもオワードの勢いは止まらず
3時間後に再開された第16戦は91周目から。タイヤ、燃料の残量、順位は前日の続きからとなり、オワード、ローゼンクヴィスト、アレクサンダー・ロッシ(エド・カーペンター・レーシング)というトップ3となっている。
レースはSC先導で始まり、101周目からレーシングスピードに。スタート直後、ルンガーが早々にポジションを上げて3番手に浮上。またもマクラーレンの2台がトップ3に入ってきた。 トップのオワードは119周目にレース2度目のピットイン。他にもまだ1回しかピットに入っていない陣営が続々とピット作業へ向かう。
この一連のピット作業で順位が変動し、トップ3はマルーカス、オワード、マーカス・アームストロング(メイヤー・シャンク・レーシング)の順に。しかし135周目にはルンガーがアームストロングを捉え3番手にポジションアップした。
144周目にトップのマルーカスがピットインし、オワードが先頭に立って、さらにルンガーも続く形でマクラーレンのワン・ツー体制になる。152周目には、シューマッハーがグロージャンと接触してスピンしたことでSCが導入。不運にもこのタイミングでピットに入っていたカークウッドは作業ができず。ドライブスルーという形になってしまい大きなロスとなってしまった。
レースは164周目から再開。トップ3はマルーカス、オワード、ルンガーという顔ぶれに。リスタート後、パワーがルンガーをオーバーテイクし3番手に浮上。その後レースは193周目からラストピット行うマシン達が現れはじめ、4番手のパワーやチャンピオンのかかる10番手パロウがピットに入った。その後2番手を走行していたオワードが195周目、196周目にトップを走行していたマルーカスがそれぞれ最後のピット作業を行う。
レースもいよいよ後半に突入した200周目、集団のなかを走っていたパワーがウォールに接触。5度目のSC導入となった。SC中に全車がラストピット終え、211周目からレースリスタート。トップはマルーカス、2番手にオワード、3番手にマクラフランというトップ3に。しかし直後にカイオ・コレット(A.J.フォイト・エンタープライゼス)がニューガーデンと接触しクラッシュ。6度目のSC導入となった。
次にSCが解除されリスタートしたのは225周目。このリスタートで、オワードがマルーカスをパスし首位浮上。残り3周、オワードがレースを支配するなか、ヴィーケイがマクラフランを抜いて3番手に上がり表彰台圏内に入る。トップのオワードはそのままトップでチェッカーしレース2に続いて連勝。ミルウォーキーを完全制圧した。ヴィーケイは今季初表彰台となり、またもシボレー勢が表彰台を独占した。
また選手権首位のパロウは10位フィニッシュとなり、今シーズンのドライバーズチャンピオンを確定。5回目のチャンピオン獲得を成し遂げた。
2026年インディカーは次戦が最終戦。アメリカ・カリフォルニア州のラグナ・セカで9月5日~6日に行われる予定だ。
[オートスポーツweb 2026年08月31日]
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