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マイナーチェンジで変わりすぎじゃない!? デザインが迷走した車5選

■マイナーチェンジで変わりすぎたクルマを振り返る

 クルマがヒットするかしないかを左右する、もっとも重要な要素のひとつに外観のデザインがあり、見た目に惚れてクルマを購入するユーザーは、かなり多いと思います。

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 しかし、すべてのクルマのデザインが優れているとは限らず、なかにはデザインが不評でマイナーチェンジを機に外観が刷新されたケースも存在。

 そこで、デザインが迷走したクルマを5車種ピックアップして紹介します。

●トヨタ「プリウス」

 現行モデルのトヨタ「プリウス」は、2015年に発売された4代目にあたり、先代からボディサイズを大きくしたにも関わらず、世界トップクラスの燃費を実現するなど、歴代モデルのコンセプトを継承しています。

 しかし、販売台数は先代までの勢いがなく失速感は否めませんでした。とくに北米市場での評価で顕著だったのがデザインです。

 後に発売された「プリウスPHV」が前後のデザインを専用の意匠としたことが好評だったこともあり、余計にプリウスのデザインは酷評されることになります。

 そこで、2018年11月に前後のデザインを変更したモデルを、ロサンゼルスモーターショーで発表。これまで縦基調だったヘッドライトとテールライトを横基調に変え、それに伴いバンパーなども改修されて大きく印象を変えました。

 日本では2018年12月に発売されると2019年暦年の登録車販売台数トップに返り咲き、見事なV字回復を果たしています。

●スズキ「SX4クロス」

 2015年に発売されたスズキ「SX4 Sクロス」は、力強い外観のデザインや広い居住・荷室スペースが特徴のクロスオーバーSUVです。

 スズキのハンガリーの子会社であるマジャールスズキで生産され、日本では輸入車として販売しています。

 4WD車には、スズキ独自の4WDシステム「ALLGRIP(オールグリップ)」が採用されており、さまざまなシーンで優れた走破性と走行安定性を実現しています。

 同社の「エスクード」よりもひと回り大型ながら価格は30万円ほど安く設定されていますが、販売は好調とは程遠いものでした、

 そこで、発売からわずか2年後の2017年に、フロントフェイスの大幅変更がおこなわれ、ヘッドランプ、フロントバンパー、フロントグリル、ボンネットフードの意匠を刷新するなど、まったく別のモデルへと変貌。

 さらに、2019年4月のマイナーチェンジでは、ミリ波レーダー方式の衝突被害軽減ブレーキが搭載されるなど、安全装備が充実しましたが、現在も販売台数は大きく伸びていません。

●スバル「インプレッサ」

 スバル「インプレッサ」は1992年に発売されたセダン/ステーションワゴン(後に2ドアクーペが追加)で、高性能な「WRX」が世界ラリー選手権に代表されるモータースポーツで活躍したことで、たちまち人気を博します。

 そして、2000年に登場した第2世代では、最大のライバルである三菱「ランサーエボリューション」シリーズと競うように、エンジンや駆動系のアップデートが短期間で繰り返され、それと同時に大規模なデザイン変更がおこなわれました。

 2000年のデビュー時は円形のヘッドライト(通称:丸目)でしたが、2002年には横長型(通称:涙目)のヘッドライトに変わり、2005年に精悍な印象(通称:鷹目)のフロントフェイスに一新。

 これだけ短期間にフロントフェイスの変更を繰り返したモデルは珍しく、まさにデザインが迷走していたモデルといえます。

■デザインが不評過ぎて「普通」になったクルマがある!?

●三菱「ミラージュディンゴ」

 1999年に発売された三菱のトールワゴン「ミラージュディンゴ」は、同社のコンパクトカー「ミラージュ」の名を冠していますが、派生車ではなく独立した車種として登場しました。

 外観のデザインで特徴的だったのがフロントフェイスで、ターンシグナルを内蔵した縦型ヘッドライトを採用し、テールライトもヘッドライトと同様に縦基調となっています。

 発売当初は新開発の1.5リッター直列4気筒直噴エンジン「GDI」を搭載し、技術的には意欲作でしたが、販売はそれほど順調ではなく、むしろ発売年が販売台数のピークで年々下がる状況でした。

 そこで、三菱は2001年にミラージュディンゴのマイナーチェンジをおこない、フロントとリアのデザインを刷新します。

 とくにフロントフェイスはまったくの別物となり、ヘッドライトは縦基調から一般的な横基調となるなど、個性的とはいいがたいオーソドックスなデザインになりました。

 初期のデザインを完全に否定することで販売台数の好転が期待されましたが、マイナーチェンジ後も販売台数は伸び悩み、2002年に生産を終了。

 後継車はなく、ミラージュディンゴの名は一代で消えてしまいました。

●フィアット「ムルティプラ」

 1956年に発売されたフィアット初代「ムルティプラ」は、リアにエンジンを搭載したコンパクトカー「600」をベースにした3列シート6人乗りで、コンパクトミニバンの先祖といえるモデルです。

 このムルティプラの名前を受け継ぎ、1998年に発売された6人乗りミドルサイズミニバンが、大いに物議を醸します。

 その原因がデザインで、爬虫類のようなフロントマスクに、キャビンはクルマの上にクルマが重なっているようにも見える奇抜すぎるルックスでした。

 また、ムルティプラは2列シートながら、前席に3人、後席に3人乗車できる独立したシートレイアウトを採用。そのため全長3995mmに対して全幅1870mmと極端に幅が広くなっており、このバランスの悪さも不評の一因となります。

 ムルティプラのデザインはとくに欧州で酷評されたことから、フィアットは2004年のマイナーチェンジでフロントウインドウから前のデザインを一新して発売。

 しかし、今度は後期型のデザインがあまりにも普通すぎて、前期型の奇抜さを好む声が大きくなるという皮肉な結果となりました。

 なお、日本には2003年から正規輸入されましたが、5速MTのみの設定だったためか販売は低迷。やはり前期型の方が人気のようで、現在販売されている中古車も前期型が多い状況です。

※ ※ ※

 ムルティプラのように、奇抜なデザインはあまりにも好みが分かれ、不評となるケースが散見されます。

 一方で、近年の軽トールワゴンやハイトワゴンのように、画一的なデザインで個性的とはいえないモデルもありますが、むしろそれを好む層も存在します。

 メーカーは車種によって個性的か没個性かを選択しなければならず、これらの迷走モデルの存在からは、デザインの難しさが垣間見えます。

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