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史上初の香港戦は、土曜をトラブルで失った“絶対王者”が通算40勝目で6冠を祝う/WorldRX最終戦

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史上初の香港戦は、土曜をトラブルで失った“絶対王者”が通算40勝目で6冠を祝う/WorldRX最終戦

 史上初の香港“シティ・センター”開催で注目を集めた2023年のWorldRX世界ラリークロス選手権最終戦、11月12~13日に初開催となったダブルヘッダー・ラウンドは、初日土曜を制したケビン・ハンセン(ハンセン・ワールド・ラリークロス・チーム)が象徴的なダウンタウンの高層ビル群で歴史に名を残す初代ウイナーに輝くと、セントラル・ハーバーフロント特設トラックに集まった群衆を前に、WorldRX“5冠王者”ことヨハン・クリストファーソン(クリストファーソン・モータースポーツ)がキャリア6度目の栄冠を獲得。表彰台でタイトルを祝うことこそ叶わなかったものの、明けた日曜はキッチリ勝利を飾った“絶対王者”が通算40勝目でチャンピオン獲得に華を添えた。

 今季7月のイギリス・リデンヒルで発生した火災事故の原因究明を優先し、電動最高峰クラス“RX1e”の開催休止が続いてきたWorldRXだが、10月初旬開催の南アフリカ・ケープタウンより「シリーズ再開」が宣言され、使用する車両も各陣営のRX1eオリジナル車両でなく、ワンメイクのステップアップシリーズであるFIA RX2e選手権用の電動モデル『ZEROID X1』とし、この初開催ラウンドでも同一車種での勝負が繰り広げられた。

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 香港を象徴するビクトリアハーバーの海に囲まれたその特設トラックも、予期せぬ工事遅延により1周の距離を1225mから短縮する必要が生じ、最終的に801mまで改訂されたレイアウトを採用。このウォールに囲まれた誰にとっても初挑戦のトラックでは、プラクティスから複数のマシンが壁にヒットしてダメージを負うなか、輝きを放ったのはハンセン・ブラザーズの弟ケビンで、オープニングのパンクにもめげずにヒートレースの終わりには首位に浮上する。

 一方で、香港では珍しく初日を通じて一度もセッショントップを記録できなかったクリストファーソンは、ファイナル進出でケビンを最後まで追い回すドライビングを披露したものの、最終ラップでフォルクスワーゲン・ディーラーチーム・バウハウスの『ZEROID X1』はコース上にストップ。この時点ですでにタイトルは決まっていたがまさかの展開で6位に終わり、ニクラス・グロンホルム(CEディーラー・チーム・バイ・ボルボ・コンストラクション・イクイプメント)とティモ・シャイダー(ALL-INKL.COM・ミュニッッヒ・モータースポーツ)が表彰台を獲得する結果となった。

■クリストファーソン「昨日の決勝は残念だったが、今日は勝利を収めることができてホッとしたよ」

「僕は長い間、ここ香港に来ることにとてもワクワクしていたし、このイベントが開催されることを心から望んでいた。ついにこの素晴らしい場所に来ることができ、こんな結果が得られるなんて本当に信じられないほどさ」と、自身キャリアハイとなるランキング2位の地位をほぼ固めた勝者ケビン。

「観客は本当に素晴らしかったし、熱烈な声援を肌で感じた。トラックは挑戦的だったが、ドライブするのはとても楽しかった。同じラップはふたつとしてないから、つねに集中力を保つことが重要だったけど、それがラリークロスのあるべき姿だ。これが僕のこれまでで最高の勝利だと言えるよ!」

 明けた日曜の今季最終ラウンドでは、ヒート2でようやく首位を記録した“6冠王者”が覚醒。続くヒート3こそクララ・アンダーソン(CEディーラー・チーム・バイ・ボルボ・コンストラクション・イクイプメント)がWorldRX公式セッションで最速タイムを記録した初の女性ドライバーとしてふたたび歴史を作るも、もっとも重要な決勝でポールポジションを獲得したクリストファーソンに敵はなく。

 ファイナルでは教科書的な発進を見せてすぐにギャップを築いた“絶対王者”は、そのまま後続に3秒半以上の差をつけて勝利を収めた。

「これほど多くのファンの前でショーを見せることができてとてもうれしいね」と語った新王者のクリストファーソン。

「ここに来られて本当に良かった。昨日の決勝は残念だったが、今日は勝利を収めることができてホッとしたよ」

「チームの尽力にはどれだけ感謝してもし切れない。彼らは僕に最高のクルマを提供するため、家族との時間を犠牲にして起きている間はずっと働いてくれている。そんな彼らにこうした報酬を贈れるのは素晴らしいことだし、それを祝うのにここ香港よりも最適な場所はないね!」

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