ホームレース岡山で好調ぶり見せるも、まさかの失格に終わったVELOREX。原因となった“過給圧違反”についてチームが説明｜スーパーGT

　先日行なわれたスーパーGT開幕戦岡山では、チームにとってホームレースだったGT300クラスのVELOREX（Team LeMans）が好調なパフォーマンスを見せていた。しかしながら最終的には13番手フィニッシュでレース後失格と、厳しい結果となってしまった。

　2023年はアウディR8 LMSで3度の表彰台を獲得しランキング9位に入ったTeam LeMansの片山義章、ロベルト・メリ組。車両をフェラーリ296 GT3に変更した昨シーズンも、表彰台1回とポールポジション1回でランキング10位となった。さらなる飛躍を目指す今季は独自ブランドの“VELOREX”にチーム名を改め、ドライバー・車両・タイヤといったパッケージはそのままにシーズンに臨んだ。

　テストから好調だったVELOREXの6号車UNI-ROBO BLUEGRASS FERRARIは、ホームコース岡山での開幕戦、公式練習で2番手タイムを記録した。予選でもQ1で片山がトップタイムを叩き出すと、Q2でメリが5番手。メリは「ライバルたちに比べて伸びしろが足らなかった」と悔しがったが、決勝に向けてはグリッド3列目と好位置を獲得していた。

　ウエットコンディションで始まった決勝レースは、まず片山が第1スティントを担当。タイヤが適正温度に入るまでは我慢のレースを強いられたが、レース中盤には上位陣の脱落もあって2番手争いに加わった。しかしWヘアピンで18号車UPGARAGE AMG GT3を抜く際に接触してしまい、ドライブスルーペナルティが出された。

　その後もピットストップ時に運転席側のドアが外れるトラブルが起き、タイヤ戦略も失敗するなど、苦しい展開となったVELOREX。それでもメリが13位でチェッカーを受け、今年から15位までに拡大された入賞圏内に滑り込んだ。しかしながらレース後、6号車フェラーリは最大過給圧違反との裁定を受け失格となってしまった。

　スーパーGTでは、GT300クラス車両のBoP（性能調整）として、ターボエンジン車両の最大過給圧が設定されており、その過給圧レシオは大会ごと、そして車両ごとに異なる。チーム代表の古場博之氏がプレスリリースで語ったところによると、公式練習後の段階で超過していた過給圧を修正したにもかかわらず、決勝後には再び基準値を超えており、過給圧制御に問題が発生した可能性もあるという。
「失格の裁定に関しては、信じられないという気持ちや、納得がいかない部分はありますが、GTAの裁定を受け入れました。理由は『最大過給圧違反』」です」と述べた古場代表は、さらにこう説明した。


「各セッション後にGTAが過給圧を確認して、GTAから提示されるBoPに従い、基準値を超えている場合はフェラーリから派遣されているエンジニアに調整してもらっています」
「今回も公式練習終了後の時点で過給圧の基準値を超えているところがあり、指摘された部位の過給圧を修正しました。その後、予選やウォームアップのデータもGTAが確認し、グリッド上での確認でも修正の指示が出ていませんでした。しかし決勝後のGTAの確認結果では基準の過給圧を越えていました。決勝前は問題が無かった部位が、決勝で問題になったことは、何か過給圧制御に問題が発生した可能性もあるので、フェラーリのエンジニアに原因解析を依頼しております」
「過給圧が一部でも越えていたのは事実です。チームとしてはどうすることもできない部分ではありますが、ルールは遵守せねばなりません。応援してくださった方々や、頑張ってくれたふたりのドライバーに申し訳ない気持ちでいっぱいです」
　また古場代表は、路面が乾きゆく中で安全策をとってウエットタイヤ→ウエットタイヤに交換した戦略が裏目に出たことなどから、「我々挑戦者が初勝利を得るためには、攻めの姿勢が大切なのだと改めて痛感しました」とコメント。チームの総合力不足だったと語り、「VELOREXという名に恥じぬよう、次のレースでリベンジしたい」と力強く結んだ。

Comments

[yuk********]

片山とメリはモラルハザードでも問題ありかと。走路外走行や他車への接触、500を譲らない等結構やらかしてる。