■ラリー出場を見据えた「最強モデル」を試す!
ランドローバーの本格四輪駆動車「ディフェンダー」のラインアップに「オクタ」という特別なモデルが設定されています。このモデルを一言で言い表せば、「オンロードもオフロードも最強なモデル」です。
【画像】超カッコいい! これが「史上最強のディフェンダー」です! 画像で見る(50枚以上)
その最強ぶりを実際に体感できる機会を得ることが出来ました。ダートロードも含めたコースで体感したその高い性能をレポートします。
なぜ、本格派のディフェンダーにオクタという最強モデルが追加されたのか。その理由は複数ありますが、最大の理由といえるのが世界一過酷なレースともいわれる「ダカールラリー」への参戦です。
ディフェンダーブランドは、2026年シーズンからワークス体制でダカールラリーへ参戦するのですが、そこに投入されるのがこのオクタなのです。
ダカールラリーと聞くと、大幅な改造が施されたラリーカーをイメージするかもしれませんが、ディフェンダーが参戦するのは市販車ベースの「ストックカー」カテゴリ。つまり、投入される市販車そのものの性能が問われます。
そんなクラスで勝つために用意されたモデルがオクタなのです。
いわゆる「ホモロゲーションモデル(注:競技への出場に必要な販売台数条件を達成するための特別モデル)」的な役割を持ちます。
もちろん、ディフェンダーブランドの強化を狙いたい側面もあるでしょう。しかし、それを実現するには、単純に高価で高性能なモデルを追加するだけでは意味がありません。
ダカールラリーで勝利する、それがブランド力の強化となる。そのためのオクタなのです。
オクタは「弾丸のようにオフロードを駆け抜ける。」このイメージを持って開発されました。
これまでディフェンダーのような本格クロスカントリーモデルは「オフロード性能が高い」と表現されても、それは悪路を「確実に走破」できるものでした。
もちろん、それもそれで素晴らしい性能なのですが、「悪路を速く」というアピールがあったモデルは初めてかもしれません。
このコンセプトを実現するために、全方位で手が加えられました。
エンジンは635PSを発生する4.4リッターのV型8気筒ツインターボを搭載し、マイルドハイブリッドとの組み合わせで0-100km/h加速はわずか4.0秒を実現。
ボディサイズは全長4940mm×全幅2065mm×全高2000mm。標準モデルよりも70mm(日本仕様)ワイドになっています。そして車高は28mm高められており、ディフェンダー史上最高の渡河性能である1mの渡河水深を実現しています。
弾丸のように…を意識した開発陣が重視したのは、どんな状況でも可能な限り車体の姿勢をフラットに保つことでした。
そこで採用されたのは油圧式の6Dダイナミックサスペンションです。
ピッチとロールを制御するこのサスペンションは、標準のエアサスと組み合わせ、優れた乗り心地と高い走行性能の両立を実現するそうです。
■2.6トンなのに「軽量スポーツカー」のような楽しさ
まずはワインディングを中心としたオンロードでの試乗からスタートします。
乗り始めてすぐに実感したのは、乗り心地が良好なことです。
試乗コースの路面は荒れており、大小の段差やわだちになっている箇所もありましたが、ハイパフォーマンスモデル、そしてサスペンションストロークが大きなSUVとは思えないほどコンフォートな印象で、しっとりとした乗り味はまるで高級サルーンを思わせます。
2019年、ディフェンダーが現行モデルへとフルモデルチェンジした際に、信頼性の高いラダーフレームからモノコックボディへと変わったことに対し、当時は否定的な意見もありましたが、この乗り心地は堅固なラダーフレームでは実現できないと思います。
実際にモノコックボディの採用によってボディのねじり剛性は3倍以上高められています。
そして、剛性感のあるシャキッとしたステアリングフィールは、フロントタイヤからのインフォメーションがしっかりと感じ取れ、スポーティな雰囲気。
フラットな姿勢でロールも抑えられていて、ワインディングを走るのが楽しいと感じさせてくれます。冷静に考えて2.6トンを超えるSUVで「ワインディングが楽しい」と思わせてくれるのは驚くべきことです。
エンジンは600PSオーバーを感じさせないほど扱いやすく、トルクの出方が自然なフィーリングで、まるで大排気量の自然吸気エンジンを操っているかのようです。
おそらくですが、マイルドハイブリッドとの協調制御の恩恵もあるのでしょう。操りやすいパワーユニットで、回転が高まっていくのも楽しいと感じます。
そして、浅間サーキットでのオフロード試乗では、ハイペースなダートトライアルのようなシチュエーションを走行することが出来ました。
ここではオフロード最強モードといえる「オクタモード」をチョイス。DSCはトラックモードを選びました。
驚かされたのは、実にコントローラブルであることです。
かなりのハイスピードでありながら、オフロードを想像よりも余裕な雰囲気で駆け抜けることが出来るのにも驚かされましたが、軽量なスポーツカーを操っているかと思わせるほど、思い通りに「振り回す」ことが出来ました。
ステアリング操作とブレーキによる荷重移動で車体姿勢を造るのが自由自在で、スライドする動きになっても、カウンター操作をするべきタイミングが分かりやすく、トルクの出方がマイルドなパワーユニットは、スライドのコントロールがとてもしやすいです。
DSCトラックモードも優秀で、比較的スライドすることを許容してくれます。過剰な制御ではなく、ドライバーの操作に合わせて必要な分だけ制御を効かせていて、ダートで振り回す楽しさが残されている電子制御でした。
ダートでの試乗は、重たく大きく、背の高いSUVであることを忘れてしまうくらい、手の内に入る感覚があり、操るのが楽しいと感じる時間となりました。
オフロード、オンロード、コンフォート性能。まさに全方位性能の高いモデルであるディフェンダーオクタ。
残念ながら2025イヤーモデルはすぐに完売したそうですが、オクタは限定モデルとしてではなく今後のカタログ展開も予定しているとのこと。
このモデルがどれほどディフェンダーのブランド力を高めるか、そしてダカールラリーでその性能を証明するのか。すでに高い完成度にありますが、活躍が楽しみな1台です。(西川昇吾)
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みんなのコメント
個人的には好きだけどなぁ。燃費や取り回し、維持費など…
そういうのを過度に気にしたらダメな車。
現実的には買えないが、ロマンがあっていいと思う。
な訳ゃない❗️