■常に時代の最先端を歩んできた「スペシャルティクーペ」
ホンダは、自動車文化を愉しむイベント「オートモビルカウンシル2025」で、2025年秋に予定している新型「プレリュード」の発売を記念して、歴代プレリュードを展示しました。
【画像】超カッコいい! これがホンダの輝かしい「デートカー」の歴史です! 画像で見る(30枚以上)
常に時代の最先端を歩んできたスペシャルティクーペの歴史を振り返ります。
1970年代のホンダは、その後の躍進に繋がる「シビック」や「アコード」を投入し、小型乗用車市場での存在感を強めていきます。
勢いを増すホンダが次なる一手として投入したのが、1978年11月に発売したスペシャルティクーペの初代プレリュードでした。
そのスタイルは、時代の流れを察知し、ライバルとなるクーペの多くが流麗なファストバックであるのに対して、直線を強調したファストバッククーペに仕上げられていました。
ロングノーズショートデッキ、ワイド&ローのデザイン的特徴は、プレリュードの伝統として受け継がれていきます。
駆動方式は、まだFRレイアウトが主体の中、シビックより磨き上げてきたFFレイアウトとしていますが、エンジンルームのサブフレームを一体化させた専用モノコックボディとすることで、軽量化と高剛性化を両立。
さらにステアリングやサスペンションなども専用とすることで走りの磨き上げも行われ、当時のFF車としては抜群のハンドリング性能を持っていたことで、走りの良さも評価されました。
そんな初代には、スペシャルティカーらしい機能である電動サンルーフが日本車で初採用されています。
目玉となる新機能であるため、ひとつのグレードを除き全車標準化。
このサンルーフ、当初はボディ同色のメタルタイプのみでしたが、モデル途中からガラス製も選択可能となりました。
そんな初代プレリュードは、海外でも人気となるなど成功を収めています。
2代目プレリュードは、1982年11月に登場。リトラクタブルヘッドライトをシリーズ初採用し、プレリュードのアイコンである特徴的な低いノーズデザインが構築されたモデルでした。
この低いノーズデザインを可能としたのが、日本車初となるフロントダブルウィッシュボーンサスペンションです。
従来のストラット式と比べ、設計の自由度が高い上、俊敏な操縦性能と優れた高速安定性の両立にも貢献したことで、プレリュードのスポーツ性能にも磨きがかけられました。
初代で不満の声があった動力性能は、新開発の1.8リッター直列4気筒SOHCエンジンを採用することで、最高出力が100ps越えの120ps(AT車)に。
さらに後期型では、高性能な2リッターDOHCを搭載した新グレード「Si」を追加し、最高出力160psを発揮しました。
また技術面では、日本車初の4輪ABS(当時名称は4輪A.L.B)が採用されたモデルでした。
スタイリッシュなデザインとボディサイズの拡大で快適性の増したキャビンなどが若者の心を掴み、デートカーとして大活躍。その成功は、次期モデルをキープコンセプトとしたほどでした。
■バブル絶頂期に人気を集めた「プレリュード」
バブル期に大活躍した3代目プレリュードは、1987年4月に登場。先代のデザイン的特徴により磨きをかけ、その人気を不動のものとしました。
リトラクタブルヘッドライトによるワイド&ローのスタイリングを強調すべく、全長と全幅を拡大に加え、さらにボンネット中央の高さを先代比30mmも抑えた超扁平エアロスタイルを構築。その秘策として、エンジンの小型化だけでなく、後倒レイアウトという裏技も使われました。
この3代目で忘れてならないのが、量産車として世界初披露された後輪操舵機構「4WS」です。
ステアリングの操舵量に応じて、後輪の切れ角を変化させる機構で、中高速域での操縦安定性に加え、低速域での小回り性を高めることができます。
当時のTVCMでも、駐車するプレリュードの前後輪が逆に切れる4WS機能が紹介されており、話題となりました。
近年、乗用車の大型化の影響で、再び後輪操舵機能を採用する車種が増えていますが、40年近く前にプレリュードでは使われていたことが、当時最先端のクルマであったことを物語っています。
また4WS採用のために、前後共にサスペンションがダブルウィッシュボーン化されています。
続いてバブル期に開発された4代目は、1991年9月に登場。シリーズ初の3ナンバーボディを採用したのが大きな変化でした。
デザイン面では、伝統のワイド&ロー、ロングノーズ&ショートデッキのスタイルを受け継ぎつつも、固定式ヘッドライトへの回帰とファットバック風のノッチバッククーペに変化。
リヤガラスの拡大で、ルーフ部が短くなったため、電動サンルーフは初代以来のボディ同色のメタルデザインとなり、シリーズ初のアウタースライド式にとなりました。
性能面では、スポーツ性能に磨きがかけられ、全車に2.2リッター直列4気筒DOHCエンジンを搭載。
さらに最上位グレードとなる「Si VTEC」には、その名からも分かるように、プレリュード初のVTECエンジンが搭載されました。
その結果、最高出力がシリーズ初の200psに到達しています。
そのスポーツ性を強調すべく、CMには「音速の貴公子」の愛称で知られるF1トップドライバーのアイルトン・セナを採用。「セナのプレリュード」の愛称でも親しまれました。
■伝説のスペシャリティクーペブランドが約25年ぶりに復活する!
プレリュード第一章を締めくくることになる5代目は、1996年11月に登場。
特徴のひとつであるスタイリングが、伝統のノッチバッククーペとなるなど原点回帰を図ったモデルでした。
2.2リッター車であることは先代同様ですが、全幅のスリム化や後席居住性の改善など従来型の弱点の克服も図られました。
再びSOHCエンジン搭載のエントリーグレード「Xi」が設けられた一方で、スポーツ性能にも磨きがかけられました。
その頂点に君臨したのが、「タイプS」です。
一時は「デートカー」の代表格ともいわれていたプレリュードながら、硬派なMT専用グレードとし、スポーティグレード「SiR」用の2.2リッター DOHC VTECエンジンの最高出力を+20psの220psまでチューニング。
走りのアイテムとして、世界初の機能としてアクティブトルクトランスファーシステム(ATTS)」を搭載しました。
左右輪への駆動力配分を行うトルクベクタリングにより、優れた旋回性能を実現させたもので、まさにFF車のスポーツ性を追求し続けてきたホンダらしい機能でした。
ATTSは他車に展開されませんでしたが、2004年10月登場のフラッグシップセダン「レジェンド」の新4WDシステム「SH-AWD」へと発展しています。
※ ※ ※
2000年の生産終了まで22年間の歴史を持つプレリュードが、およそ25年ぶりに復活を果たそうとしています。2025年秋より発売予定だといいます。
6代目となる新型プレリュードは、ロングノーズ、ショートデッキ、ワイド&ローのスタンス、流麗で低いノーズデザイン。まさにプレリュード伝統のデザインDNAを受け継いだものといえるでしょう。
そして歴代モデルの多くに搭載された新機能ですが、新型プレリュードにも、ホンダの電動車の走りをより魅力的にする新技術「Honda S+ Shift(ホンダ エスプラスシフト)」を搭載するとしています。
まさにプレリュードの伝統を受け継ぐ姿勢を意味するものであり、走りの良さにも期待が膨らむばかりです。
クーペ市場が落ち込みを見せる現代に、復活する伝説のデートカーの復活は、いかなる新風を巻き起こすのでしょうか。その活躍に期待せずにはいられません。
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