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F1グランプリを象徴する伝統のイベント、モナコGPが5月24日開幕【モナコGP プレビュー】

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F1グランプリを象徴する伝統のイベント、モナコGPが5月24日開幕【モナコGP プレビュー】

2025年5月23日、 F1第8戦モナコGPがモンテカルロの市街地サーキットで開幕する。エミリア・ロマーニャGPで欧州ラウンドがスタート、そこから連戦で迎える伝統の一戦は、ほかとは多くのことが異なる特殊なグランプリとなる。これまで速かったドライバーが速いとは限らず、時に大きな波乱も起きる。通常のサーキットとはまったく性格が異なる市街地コースでどんなドラマが展開されるのか。なお、今年のモナコGPでは決勝レースで3種類のコンパウンドの使用が義務づけられることになった。

F1の最も純粋で華やかな「本質」を象徴する祭典
モナコGPはF1カレンダーの中でも最も象徴的で権威のあるイベントで、単にレースというだけでなく、華やかな社交イベントといった側面もある。初開催は1929年で、モータースポーツ史上最古のレースのひとつとして、ル・マン24時間レース、インディアナポリス500マイルレースと並んで、3大レースのひとつに数えられる。

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またモナコには、長い歴史だけでなく、神秘的な雰囲気もある。狭いコース幅、タイトコーナー、急勾配の上り下り、そして長いトンネルなど、コースにも他に類を見ない要素が数多くある。

モナコGPは技術的な観点から見ても特別なレースで、路面はグリップが小さく、ストレート部分がほとんどないため、平均速度は低く、しかも道幅が狭いのでオーバーテイクはきわめて難しい。結局のところ予選がきわめて重要だが、モナコは単なるレースではなく、F1の最も純粋で壮観な本質を象徴する祭典となっている。

ただ、予選がきわめて重要といっても、決勝が予選の結果どおりの単調なレースになるかというとそうとも言えない。セーフティカー導入の確率が高く、レース戦略と素早いピット判断で順位が入れ替わるなど、ドラマチックな展開となることも珍しくない。

モナコはチームにとってもドライバーにとっても重要なグランプリだが、その特殊なコース設定に合わせてクルマを開発し直すわけにはいかず、最後はドライバーの腕頼みとなるところも興味深い。

今シーズンはここまでマクラーレンが7戦5勝と他をリードしているが、前戦エミリア・ロマーニャGPではマックス・フェルスタッペン(レッドブル)がアップデート。速さを取り戻した感があり、連戦となるここでどんな走りを見せるのか、注目される。

2025年F1ドライバーズランキング(第7戦終了時)
1位 81 O.ピアストリ(マクラーレン) 146
2位 4 L.ノリス(マクラーレン)133
3位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル)124
4位 63 G.ラッセル(メルセデス)99
5位 16 C.ルクレール(フェラーリ)61
6位 44 L.ハミルトン(フェラーリ)53
7位 12 K.アントネリ(メルセデス)48
8位23 A.アルボン(ウイリアムズ)40
────────────
12位 22 角田裕毅(レッドブル)10

2025年F1コンストラクターズランキング(第7戦終了時)
1位 マクラーレン 279
2位 メルセデス 147
3位 レッドブル 131
4位 フェラーリ 114
5位 ウイリアムズ 51
6位 ハース 20
────────────
8位 レーシングブルズ 10

昨年はルクレールがペースをコントロールして母国GP初優勝
昨年2024年のモナコGPは、オープニングラップで起きたマルチクラッシュにより赤旗中断。再スタートを前にほぼすべてのドライバーがタイヤ交換して2種類のタイヤ使用義務を済ませたことにより、レースの様相は大きく変わった。

スタートタイヤにミディアムを選んでいたルクレール、ピアストリ、サインツ、ノリスの予選トップ4のドライバーは再スタートではハードタイヤを選び、残り76周をタイヤ無交換でいく戦略を選択。一方、スタートタイヤにハードをチョイスして一発逆転を狙っていた予選5~7番手のドライバーは赤旗で目論見が外れ、再スタートではミディアムを選択せざるを得ないという苦しい状況となった。

再開されたレースでは、首位のルクレールがペースを極端に落として周回。それでもコース上でのオーバーテイクが事実上不可能なモナコでは順位は動きようがなく、結局終始スローペースでハードタイヤを温存していたルクーレルが残り10周でスパートして、シーズン初勝利、母国GP初優勝を飾った。

【参考】2024年F1第8戦モナコGP決勝 結果
1位 16 C.ルクレール(フェラーリ)78周
2位 81 O.ピアストリ(マクラーレン・メルセデス)+7.152s
3位 55 C.サインツ(フェラーリ )+7.585s
4位 4 L.ノリス(マクラーレン・メルセデス)+8.650s
5位 63 G.ラッセル(メルセデス)+13.309s
6位 1 M.フェルスタッペン(レッドブル・ホンダRBPT)+13.853s
7位 44 L.ハミルトン(メルセデス)+14.908s
8位 22 角田裕毅(RB・ホンダRBP)+1周
9位 23 A.アルボン(ウイリアムズ・メルセデス+1周
10位10 P.ガスリー (アルピーヌ・ルノー)+1周
──────
12位 3 D.リカルド(RB・ホンダRBPT) +2周
リタイア 11 S.ペレス(レッドブル・ホンダRBPT)
ファステストラップ 44 L.ハミルトン(メルセデス)

ピレリの分析「2回以上のピットストップ義務づけでレースが変わる」
タイヤを供給するピレリは「モナコGPには先週のイモラと同様、最も柔らかい3種類のコンパウンド、ハード=C4、ミディアム=C5、ソフト=C6を供給します。トラックはグリップが少なく、可能な限り高いグリップを提供する必要があるからです。今回の大きな注目点は、このモナコGPに限って、3種類のコンパウンドの使用が義務づけられることです。これまでタイヤ戦略は基本的に1ストップとなっていましたが、このルール変更が各チームのレース戦略にどのような影響を与えるか、興味深いところです。昨年はレースがオープニングラップで赤旗中断となり、実質タイヤ交換の行われない単調なレースになりましたが、今年はそうはならないでしょう。コースの約半分、特にターン12からターン3にかけての区間が再舗装されたこともポイントになりそうです。最初のフリー走行ではグレイニングが起きる可能性もあります。セッションが進むにつれ、ラバーがのってきますが、毎日セッション終了後にコースは開放されるので、レーシングラインにゴムが残りにくいのも特徴です」と分析している。

さて2025年のモナコGPはどんなレースとなるのか。第8戦モナコGPは5月23日13時30分(日本時間20時30分)から始まるフリー走行で開幕、決勝は5月25日15時(日本時間22時)にスタートする。

2025年F1第8戦モナコGP タイムスケジュール
フリー走行1回目:5月23日13時30分~14時30分(日本時間20時30分~21時30分)
フリー走行2回目:5月23日17時~18時(日本時間24時~25時)
フリー走行3回目:5月24日12時30分~13時30分(日本時間19時30分~20時30分)
予選:5月24日16時~17時(日本時間23時~24時)
決勝(78周):5月25日15時~(日本時間22時~)

[ アルバム : 2025年F1第8戦モナコGP プレビュー はオリジナルサイトでご覧ください ]

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みんなのコメント

2件
  • 藍流頓瀬奈
    モナコGP…タイヤ交換…
    絶対に抜けない?!
  • そにー製パスタ
    クラッシュすると人が危険に晒されるのにそれをドラマだと言い張るのは健全でないと思う。
    昔からではあるが、今のF1におけるモナコは予選が面白いだけのパレード。レースとはとても思えない。
    こればっかりはフォーミュラEの方がちゃんとレース出来てて面白かった。
    抜きつ抜かれつが見たいよ。
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