この記事をまとめると
■新型スズキ・クロスビーのコンセプトは「Mind Safari」
カワイイだけじゃなくなった顔は氷山の一角! 新型スズキ・クロスビーの進化ポイントをまるっと紹介!!
■エクステリアでは上質感を追求するとともに「可愛さ」から「力強さ」へとシフト
■質感を大幅に上げたインテリアや新色でも日常性とSUVらしさの融合を実現した
カワイさからカッコよさへのシフト
2025年10月2日、スズキのクロスビーが7年ぶりにモデルチェンジされました。ヒット作となったハスラーの上級版的な立ち位置として、カワイイとカジュアルがブレンドされたスタイルが好評だった初代ですが、では新型のデザインはどのように進化したのか? 今回は内外装を担当した3人のデザイナー諸氏に話を聞いてみました。
──まずデザインコンセプトについて伺います。新型のコンセプト「Mind Safari(マインド サファリ)」には、初代も掲げた要素である「ユニーク」「アクティブ」に「スロー」が加わりました。その意図はどこにありますか?
「コロナ禍では自分を見つめる時間や、心が満たされるモノが求められましたが、クルマでもドライブを楽しむなかで新しい自分を見つけたり、時間を忘れさせるような体験が求められているのではないか? そのために、どこまでも走れるようなタフさに加え、新しい価値として『上質な時間をゆっくり味わうこと』に注目したのです」
──新型はAピラーより後ろのボディが初代と共用されていますが、その上でフードをもち上げて全体を水平基調としたのはなぜでしょう?
「デザインコンセプトのスローには『大らかさ』という意味もあり、顔の厚みを増してサイドビューを水平に伸ばすことで、力強さやタフさを加えたんですね。同時に、ボクシーさを強めることで、先代の『カワイさ』から『カッコよさ』へのシフトも意図しました」
──ボクシーさという点では、新型は「角を丸めた四角」を全体のモチーフにしています。その意図は?
「まず、先代の『丸』のイメージから大きな変化を感じさせたい。そして、従来のアウトドア的なギアでなく、より普段使いを目指したSUVとして、親しみやすさのなかにもよりタフで逞しさを感じられるエッセンスを盛り込むことで、日常使いを犠牲にせずに本格SUVの雰囲気を感じられるモデルを目指しました。先代の『丸』は非常に好評でしたが、7年ぶりのモデルチェンジということで不安なく開発を進めることができました」
──その「丸めた四角」が反映されたフロントでは半円のライトが特徴的ですが、これは最近他車でもよく見られる表現ですね。
「たしかにトレンドではありますね。ここでも『丸』からの変化を意図しましたが、同時に『目』に表情を加えたかったこともあり、力強さを増したボディにふさわしい強い目力が表現できていると思います。じつはテールランプも先代より角張らせていて、サイドのキャラクターラインがより伸びやかに感じるよう工夫しているんですよ」
──シルバーのドットが配された、横長のグリルも先代からの大きな変更です。
「そこはコンセプトの『ユニーク』を意識し、先代の横フィンタイプとは異なるアイキャッチを狙ったところですが、シルバー部はあまり過度な表現にならないよう抑え気味にしています。エンブレムの下に突き出たブラック面は、じつはミリ波レーダーがあり機能的に必要な部分で、違和感がないようプロフィールはしっかり吟味しました」
──前後バンパーをボディ色としたのも大きな変更ですが、やはりカジュアルさより上質さを狙ったということでしょうか?
「そうですね。顔の厚みによる迫力やタフさに加え、質感を上げたいと考えました。ボディ色を増やすと乗用車感が出てSUVらしさは多少弱くなりますが、そこは質感を優先しています。さらに、ブラックのプロテクターとウォームシルバーのフォグランプ加飾がタフさと上質感のバランスを取っているんです」
モデラーが再現した革とステッチの質感
──次にインテリアについて伺います。先代はエクステリア同様丸さを前面に出した柔らかい形状が特徴的でした。
「はい。ただ、SUVとしてはカワイさやポップさが勝っていたかもしれません。今回は『マインド サファリ』のコンセプトにより、本質的なSUVらしい骨格をまず作り、そこへモチーフである丸みのある四角を配置しています。インパネもゴツゴツしたギア感ではなく、しっかりした内面の骨格を意識し、ノイズ感のないデザインとしました。」
──インテリアのウリのひとつが革とステッチを模したパネルですが、実際に家具店でイスを購入したとか……。
「そうなんです(笑)。ただ単に本物を参考にしただけでなく、今回はモデラーさんに本物感の追求をお願いしました。革の面質を徹底して追及するとデータだけではダメで、クレイを使った手作業でなければ本物感が出ませんでした。さらに、上級オプションでは材着ではなく『サファリカーキ』の塗装を施してさらに質感を上げています。」
──フォグランプ加飾と色を合わせた空調まわりのパーツや、ヘリンボーン柄のシート地も特徴的ですね。
「高輝度のウォームシルバーですが、じつは空調部は少しだけ明度を落としてメッキレスの雰囲気を作っているんです。ヘリンボーンはトレンドかつ上質さのアイテムでもありますが、今回はあえて柄を横向きにすることでシートが広く見えるよう工夫しています。また、サイド部のブラウンとの相性もいいですよね。」
──最後にボディカラーについて。新色の「ミスティックブルー」はメインカラーとしてはかなり渋い色調ですね。
「ブルーに限定せずいくつも検討したなか、トレンドを意識した上で今回のテーマに合う色相として決めたモノです。先代で好評だった『キャラバンアイボリー』や『タフカーキ』からの差別化もありますが、今回の新色は濁らせながらも深みのある表情や特徴的な質感にすることで、いままでのクロスビーよりも上質な雰囲気を追求しました。また、ホワイトルーフとの相性もいいんですよ!」
──新提案の「ブラック タフ 2トーン」はルーフに加え、ボディの下半身がほぼ黒という思い切ったカラーリングです。
「先代にあった3トーンを参考に、これをブラックでやれば『カッコよさ』が表現できると考えました。ボディ下部はガンメタも試したのですが、やはりブラックの塗装のほうがよかった。そもそも新型はバンパーをボディ色としたので、そのぶん現行以上にタフなイメージが出せていると思います」
──たしかに、樹脂の素材色とブラックの塗装の組み合わせが絶妙ですね。本日はありがとうございました。
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