現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 【試乗】第二のテスラになり得る実力! 1000馬力超えセダン「ルシード・エア」が想像以上の完成度だった

ここから本文です

【試乗】第二のテスラになり得る実力! 1000馬力超えセダン「ルシード・エア」が想像以上の完成度だった

掲載 19
【試乗】第二のテスラになり得る実力! 1000馬力超えセダン「ルシード・エア」が想像以上の完成度だった

 この記事をまとめると

■いま世界中の注目を集めているルシードのBEV「エア」に試乗した

テスラの新型ロードスターは2023年発売? 新型の情報や初代モデルの魅力を紹介

■洗練されたインテリアは開放感にあふれており居住空間も広くて快適だった

■走りはBEVにありがちなぎくしゃくした動きがなく性格で安定したコーナリングも魅力的だった

 BEVメーカーとして世界が注目するルシード

 世界ではいま、続々とBEVを市場へと送り出すためのベンチャー企業が誕生している。そのなかでもとくに大きな注目を集めているのが、アメリカのカリフォルニア州ニューアークに2007年車載用電池の開発や生産を目的にアティエヴァ社として創立され、のちにテスラからモデルSの開発などを手がけたピーター・ローリンソンをトップに迎えたことで新興BEVメーカーに転身し、一気にその存在を世界的に広めたルシードだろう。

 現在彼らが生産しているのは、「エア」と呼ばれるミドルクラスのサルーン。2022年にはアリゾナ州の工場から、そして2025年にはサウジアラビアの公共投資基金から10億ドルを超える資金調達を得て、さらに同国に新工場を建設。この巨大なファクトリーは2026年には稼働を開始する計画であるという。

 ルシードのエアには、そのエレクトリックモーターの数や、駆動方式などによってさまざまな仕様が設定される予定だが、今回、カリフォルニアで試乗したのは「グランドツーリング・パフォーマンス」と呼ばれるデュアルモーターの4WD仕様だ。

 ちなみに先日ルシードは、さらに高性能なトリプル・モーターの「サファイア」を2023年春に発売する計画を明らかにしたが、このグランドツーリング・パフォーマンスでも、その最高出力はトータルで1050馬力、最大トルクは1250Nmにも達する。参考までに二次電池はリチウムイオン・バッテリーで、その搭載量は118kWh。ルシードによれば満充電からの最大航続距離は446マイル(約714km)、0-60マイル(約96km/h)を2.6秒でこなし、最高速は168マイル(約269km/h)を達成するという。その運動性能は大いに魅力的だ。

 ルシード・エアのボディは、じつに洗練された、端正な造形が印象的なものだった。実際のボディサイズは、全長×全幅×全高で4976×2195(左右のミラーを含む)×1407mm。これに対してホイールベースは、サイドビューの画像からも想像できるように2959mmと十分な長さが確保されている。

 ちなみにフロントのトランク(ルシードはこれをフランクと呼ぶ)は283リットル、リヤのトランクには626リットルの容量が確保されているから、そのサルーンとしての実用性は、まずは高く評価してもよいだろう。

 スムースな走りは新興勢力らしからぬものだった

 さらに驚かされたのは、こちらも美しく仕上げられたインテリアのフィニッシュだった。キャビンの居住空間も広く得られており、さらにフレームの部分を残して全面的にグラスルーフを採用しているため、室内の開放感はこれ以上ないほどに大きい。

 後席のまわりのスペースも十分にリラックスした姿勢で長距離のクルージングを楽しめるレベル。キャビンに使用される素材の高級感も非常に高い。

 車両のさまざまなセッティングは、そのほとんどをセンターコンソールに備えられるディスプレイで行うことができる。走行モードは「スムース」、「シフト」、「スプリント」の3タイプ。まずはスムースモードを選択して、そのドライブをスタートすることにした。

 ルシードはすでに、このパフォーマンスのベースグレードとなる「グランドツーリング」のセールスを開始しているが、両車のもっとも大きな違いはモーターの出力。ベースモデルのグランドツーリングでも最高出力は819馬力にも達するから、車重が2000kgを大きく超える(試乗車のパフォーマンスの場合は2268kgと発表されている)重量級のサルーンでも、運動性能は十分にそれが期待できることは間違いない。

 試乗車のパフォーマンスモデルのアクセルペダルを踏み込みと、スムースモードではじつに自然な加速のフィーリングを味わうことができた。あえてアクセルペダルをラフにオン・オフしてみても、BEVにありがちなぎくしゃくした動きは巧みに制御されているし、21インチ径のタイヤを装着しているにもかかわらず、ノイズや振動の処理も十分に納得できるレベルにあった。

 前で触れたローリンソン氏がテスラからこのルシードに移籍してきたことなど、新興勢力にとっては力強いスタッフが加わるとともに、そのノウハウが持ち込まれた意味はやはり大きい。

 走行モードをシフト、そしてスプリントへとチェンジしていくと、エア・グランドツーリング・パフォーマンスの走りはさらにスポーティなものになる。フロントにダブルウイッシュボーン、リヤにマルチリンク式サスペンションを装備し、さらにアジャスタブル方式のダンパーを組み合わせたサスペンションは、スプリントモードではスポーツカー並みの硬さとステアリングの重さを伝えてくるが、それによる正確で安定したコーナリングは大きな魅力だ。

 洗練されたスタイリングと高級感、そして卓越した走りと実用性。そのすべてが実現されたルシード・エア。今後追加設定されてくるモデルを含め、それはBEV市場で大きな話題を呼ぶことは確かだろう。日本への上陸も、もちろん大いに期待したいところだ。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

レクサス「FRスポーツカー」がスゴイ! 5リッター「V8」&4.7m級の“美しすぎる”「流麗ボディ」採用! 豪華内装もイイ「LC」とは
レクサス「FRスポーツカー」がスゴイ! 5リッター「V8」&4.7m級の“美しすぎる”「流麗ボディ」採用! 豪華内装もイイ「LC」とは
くるまのニュース
フェルスタッペン、特化仕様のリヤウイングがなく「2戦を棒に振っている」予算の影響で2022年から”割り切り”
フェルスタッペン、特化仕様のリヤウイングがなく「2戦を棒に振っている」予算の影響で2022年から”割り切り”
motorsport.com 日本版
高性能Aクラスの集大成、メルセデスAMG『A45 S ファイナルエディション』が限定発売
高性能Aクラスの集大成、メルセデスAMG『A45 S ファイナルエディション』が限定発売
レスポンス
「いきなりステージから現れたんだ」エバンス、WRCラリージャパン“一般車両乱入事件”を語る。当該SSは安全確保のため中止に
「いきなりステージから現れたんだ」エバンス、WRCラリージャパン“一般車両乱入事件”を語る。当該SSは安全確保のため中止に
motorsport.com 日本版
ラスベガス予選で50G超大クラッシュのコラピント、決勝前に再度メディカルチェックへ。「彼の体調が何より重要」とウイリアムズ
ラスベガス予選で50G超大クラッシュのコラピント、決勝前に再度メディカルチェックへ。「彼の体調が何より重要」とウイリアムズ
motorsport.com 日本版
スバル新型「プレオ」発表に期待の声! “約100万円”の「コスパ最強」軽セダンは実用性バツグン! スバルらしい「水平対向エンジン×MT搭載」を求める声も!
スバル新型「プレオ」発表に期待の声! “約100万円”の「コスパ最強」軽セダンは実用性バツグン! スバルらしい「水平対向エンジン×MT搭載」を求める声も!
くるまのニュース
BMW、ディーゼルエンジン車8車種のリコール…最悪の場合は車両火災に
BMW、ディーゼルエンジン車8車種のリコール…最悪の場合は車両火災に
レスポンス
近藤真彦率いるKONDO RACINGを応援する2名の「リアライズガールズ」はだれ? 王道のコスチュームをカッコ可愛く着こなす2人にも注目です
近藤真彦率いるKONDO RACINGを応援する2名の「リアライズガールズ」はだれ? 王道のコスチュームをカッコ可愛く着こなす2人にも注目です
Auto Messe Web
ラリージャパンでアルピーヌA110RGTに同乗試乗! まったく別モノかと思ったら量産モデルに通じる走りだった
ラリージャパンでアルピーヌA110RGTに同乗試乗! まったく別モノかと思ったら量産モデルに通じる走りだった
WEB CARTOP
ラリージャパンで競技区間進入の一般車、スタッフの制止振り切り検問突破していたことが明らかに。実行委員会は被害届を提出予定
ラリージャパンで競技区間進入の一般車、スタッフの制止振り切り検問突破していたことが明らかに。実行委員会は被害届を提出予定
motorsport.com 日本版
ラッセル、予想外のポールポジションに歓喜。コースイン遅らせる判断が奏功「フロントロウの自信はあったけどね!」
ラッセル、予想外のポールポジションに歓喜。コースイン遅らせる判断が奏功「フロントロウの自信はあったけどね!」
motorsport.com 日本版
中型トラックの枠を超えた「超過酷仕様」!フォード レンジャー スーパーデューティ、2026年発売へ
中型トラックの枠を超えた「超過酷仕様」!フォード レンジャー スーパーデューティ、2026年発売へ
レスポンス
なんじゃこの「付け髭」感! デザイナーの意思をガン無視した「5マイルバンパー」はアリかナシか?
なんじゃこの「付け髭」感! デザイナーの意思をガン無視した「5マイルバンパー」はアリかナシか?
WEB CARTOP
超イケてる新型ムラーノをデザインのプロが分析! 個性を主張する「デジタルVモーション」の使いすぎには要注意
超イケてる新型ムラーノをデザインのプロが分析! 個性を主張する「デジタルVモーション」の使いすぎには要注意
WEB CARTOP
女性チームのアイアン・デイムスがポルシェにスイッチ。LMGT3初年度はランボルギーニを使用
女性チームのアイアン・デイムスがポルシェにスイッチ。LMGT3初年度はランボルギーニを使用
AUTOSPORT web
角田裕毅、ラスベガスで躍動し予選7番手「ミスター・ガスリーには離されたけど……アタックには満足。良いフィードバックもできている」
角田裕毅、ラスベガスで躍動し予選7番手「ミスター・ガスリーには離されたけど……アタックには満足。良いフィードバックもできている」
motorsport.com 日本版
まるで「“ミニ”フェアレディZ」!? 全長4.1mの日産「コンパクトクーペ」が斬新すぎる! 短命に終わった「NXクーペ」とは?
まるで「“ミニ”フェアレディZ」!? 全長4.1mの日産「コンパクトクーペ」が斬新すぎる! 短命に終わった「NXクーペ」とは?
くるまのニュース
【ラリージャパン 2024】開幕!! 全行程1000km、SSは300kmの長く熱い戦い
【ラリージャパン 2024】開幕!! 全行程1000km、SSは300kmの長く熱い戦い
レスポンス

みんなのコメント

19件
  • ソニーホンダのやつよりこっちの方が良いな。
  • デザインのレベルが2クラス上だと思う! 日本メーカーの将来に絶望させられる。
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2480.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

944.61580.0万円

中古車を検索
カリフォルニアの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

2480.0万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

944.61580.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村