現在位置: carview! > ニュース > 業界ニュース > 昭和のタイヤが続々再販! ヨコハマが懐かしのタイヤを復刻する理由

ここから本文です

昭和のタイヤが続々再販! ヨコハマが懐かしのタイヤを復刻する理由

掲載 更新
昭和のタイヤが続々再販! ヨコハマが懐かしのタイヤを復刻する理由

 2019年7月12日に、ヨコハマからヒストリックカー向けタイヤ「GTスペシャル クラシック Y350」が発売されました。また同日、海外向けヒストリックカー用スポーティタイヤ「A539」も国内でリリースしました。  このところ、ヨコハマから懐かしのタイヤが続々と復刻されています。その理由はいったいなんでしょうか?

GTスペシャル クラシック Y350を装着したダットサンフェアレディ 今回発売された「GTスペシャル クラシックY350」は、165/80R15 87H、165/80R14 85S 、175/80R14 88Sの全3サイズの展開です。SR311型「ダットサンフェアレディ」や「トヨタ2000GT」、ポルシェ「356」、トライアンフ「TR2」などに適合します。

ハイパワーこそ正義だった時代 昭和のDOHCターボ車5選

「G.T.SPECIAL(GTスペシャル)」は1967年、ヨコハマ初の乗用車向けラジアルタイヤとして登場、60年代から70年代に人気のあったブランドでした。今回発売されたGTスペシャル クラシックY350は、トレッドパターンやサイドデザインなど、当時のクラシカルな外観を現代の技術で復刻開発されました。

 同じく国内で発売された「A539」は、2000年に海外商品向けに発売されたスポーティタイヤの復刻版になります。サイズは185/50R14 77V、175/60R14 79H 、175/50R13 72V、175/60R13 77H、185/60R13 80H、165/60R12 71Hの全6サイズで、クラシックミニなどに適合します。

 これらに先だってヨコハマは、ヒストリックカー向けタイヤとして、2017年10月より「ADVAN HF Type D(アドバンHFタイプD)」を復刻販売しています。アドバンHFタイプDは、1981年に発売した大ヒット商品で、レーシングスリックタイヤにディンプルを施したような左右非対称の斬新なデザインと優れた走行性能は、当時日本だけでなく海外でも高い評価を得ました。

 今回のGTスペシャル クラシックY350やA539の発売は、ヨコハマのヒストリックカー向けタイヤラインナップがさらに拡充したことを意味します。

なぜ?令和の時代に昭和のタイヤを復刻するワケとは いま、世界中で1960年代以降に発売されたヒストリックカーが流行しています。日本においてもその流れは同様ですが、ヨコハマはなぜ個体数が限られているヒストリックカー向けのタイヤを、積極的に展開しているのでしょうか。ヨコハマの関係者に聞いてみました。

アドバンHF タイプDを装着したAE86型スプリンタートレノ「アドバンHFタイプDを復刻した2017年は、弊社が100周年を迎える年でした。その記念として企画したのですが、多くのヒストリックカーオーナーの方々から歓迎されました。当時のパーツはまだ残っていたとしても、当時のタイヤはありません。ヒストリックカーのタイヤサイズだと、多くはベーシックなエコタイヤを選ぶほかないという現状がありました」

ーーアドバンHFタイプD、そして今回発売されたGTスペシャル クラシックやA539と、ヒストリックカー向けのタイヤラインナップが増えましたが、開発にあたって苦労はありましたか?

「どのタイヤもクラシカルなトレッドパターンやサイドウオールデザインですが、じつは当時のものとは若干異なっています。GTスペシャル クラシックは、パターンは同じですがサイドウオールのデザインが違います。

 当然ながら昔のゴム配合のままではなく、最新のトレッドコンパウンドを使用していますが、あまりグリップ力を高めてしまうと、新車から何十年もたったヒストリックカーに装着した場合、ボディ剛性とバランスが取れなくなってしまいます。

 ただしグリップ感は味わっていただきたい。そのさじ加減が難しかったです。アドバンHFタイプDを購入されたお客様からは、当時の感覚を思い出したとの声を多数いただいています」

ーーヨコハマとしてヒストリックカー用タイヤを展開する理由はどこにあるのですか?

「弊社の中期経営計画では、拡大するプレミアムタイヤ市場で存在感を向上するためのひとつとして、ホビータイヤ戦略というものを掲げています。ホビータイヤとはレースやオフロード向けなどのタイヤのことですが、ヒストリックカー向けのタイヤもここに含まれています。

 我々としては立ち位置をより明確にすることで、クルマ好きのユーザーと一緒にクルマ業界を盛り上げていきたい、そしてクルマ好きの方々に愛されるタイヤメーカーになりたいと考えています。

 こうしたヒストリックカー向けタイヤは、海外でも展開して好評を得ています。今回発売したGTスペシャル クラシックY350だけはまだ海外で販売されていませんが、近々に予定しています」

※ ※ ※

 ブリヂストンが2017年に、初代「ロードスター(NA型)」向け新車装着タイヤ「SF325」を復刻したのが話題となりましたが、日本ではミシュランがクラシックタイヤを展開しているほかには、選択肢が少ないのが現状です。タイヤは、ヒストリックカーオーナー共通の悩みの種といえるでしょう。

 ヨコハマは今後、1989年にはじめてポルシェの認証を取り、「964型911カレラ」に新車装着された「ヨコハマA008P」も復刻する予定だと発表しています。

【キャンペーン】第2・4 金土日はお得に給油!車検月登録でガソリン・軽油5円/L引き!(要マイカー登録)

こんな記事も読まれています

レッドブル&HRC密着:フロントタイヤへの熱入れを苦手にするRB20。弱点が露呈し初日は2台とも下位に沈む
レッドブル&HRC密着:フロントタイヤへの熱入れを苦手にするRB20。弱点が露呈し初日は2台とも下位に沈む
AUTOSPORT web
タイトルに王手のフェルスタッペンが苦戦、ミディアムで17番手「タイヤが機能せず氷の上を走っているよう」/F1第22戦
タイトルに王手のフェルスタッペンが苦戦、ミディアムで17番手「タイヤが機能せず氷の上を走っているよう」/F1第22戦
AUTOSPORT web
見かけ倒しでもいいじゃん! ルックスと性能が釣り合わないスポーツモデル5選
見かけ倒しでもいいじゃん! ルックスと性能が釣り合わないスポーツモデル5選
ベストカーWeb
2025年WEC暫定エントリーリストが発表。ハイパーカーは2社が撤退もLMGT3と同数の18台が参戦
2025年WEC暫定エントリーリストが発表。ハイパーカーは2社が撤退もLMGT3と同数の18台が参戦
AUTOSPORT web
【角田裕毅F1第22戦展望】昨年の反省をもとにセットアップを2種類用意。FP2で「だいたいの方向性は見つかった」
【角田裕毅F1第22戦展望】昨年の反省をもとにセットアップを2種類用意。FP2で「だいたいの方向性は見つかった」
AUTOSPORT web
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
不要or必要? やっちゃったらおじさん認定!? 「古い」「ダサい」といわれがちな [時代遅れ]な運転法
ベストカーWeb
勝田貴元、パンクで後退も挽回「まだ諦められない。ファンの声援が力になる」/ラリージャパン デイ2
勝田貴元、パンクで後退も挽回「まだ諦められない。ファンの声援が力になる」/ラリージャパン デイ2
AUTOSPORT web
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
いよいよ正式発表!? デザイン一新の[新型フォレスター]登場か! トヨタHV搭載でスバル弱点の燃費は向上なるか
ベストカーWeb
荒野にポツンと1軒のカフェ!?…25ドルでキャンプサイトを確保。オーストラリアはトレイルも何もかもナメてかかってはいけません!【豪州釣りキャンの旅_10】
荒野にポツンと1軒のカフェ!?…25ドルでキャンプサイトを確保。オーストラリアはトレイルも何もかもナメてかかってはいけません!【豪州釣りキャンの旅_10】
Auto Messe Web
ローソン初日15番手「路面コンディションに苦労。今日の学習を役立て、トップ10に食い込みたい」/F1第22戦
ローソン初日15番手「路面コンディションに苦労。今日の学習を役立て、トップ10に食い込みたい」/F1第22戦
AUTOSPORT web
ボッタス、PUエレメント交換で5グリッド降格が決定。RB勢はエキゾーストを交換/F1第22戦
ボッタス、PUエレメント交換で5グリッド降格が決定。RB勢はエキゾーストを交換/F1第22戦
AUTOSPORT web
タナクが王座目指して猛加速。僚機2台はクラッシュ&失速、トヨタに選手権逆転の光明【ラリージャパン デイ2】
タナクが王座目指して猛加速。僚機2台はクラッシュ&失速、トヨタに選手権逆転の光明【ラリージャパン デイ2】
AUTOSPORT web
燃費と運転体験の両立 フォルクスワーゲン・ゴルフ GTEへ試乗 電気で最長130km走れるHV!
燃費と運転体験の両立 フォルクスワーゲン・ゴルフ GTEへ試乗 電気で最長130km走れるHV!
AUTOCAR JAPAN
北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
北米の自動車博物館ハシゴ旅! 往年のF1GPカー「ペンスキーPC-1」に出会えて大感激!!…が、展示車両数の多さにすべてを見ることができずに大後悔…
Auto Messe Web
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
角田裕毅 初日10番手「一日のなかで状況を好転させ、方向性を見出した。Q3進出のため調整を続ける」/F1第22戦
AUTOSPORT web
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
イモトアヤコ、600万円超の「“オシャ”ハイエース 」購入! 「車中泊楽しそう」「テンション上がる」反響多数のゴードンミラー「GMLVAN V-01」とは
くるまのニュース
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
日産、英国のゼロ・エミッション義務化に「早急」な対応求める 政府目標は「時代遅れ」と批判
AUTOCAR JAPAN
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
「柏の杜オークション」会場で「パラモトライダー体験走行会」開催! 参加者だけでなくボランティア活動にも興味を持ってもらえた1日でした
Auto Messe Web

みんなのコメント

この記事にはまだコメントがありません。
この記事に対するあなたの意見や感想を投稿しませんか?

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

129.8194.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

75.01100.0万円

中古車を検索
スプリンタートレノの車買取相場を調べる

査定を依頼する

メーカー
モデル
年式
走行距離

おすすめのニュース

愛車管理はマイカーページで!

登録してお得なクーポンを獲得しよう

マイカー登録をする

おすすめのニュース

おすすめをもっと見る

この記事に出てきたクルマ

新車価格(税込)

129.8194.1万円

新車見積りスタート

中古車本体価格

75.01100.0万円

中古車を検索

あなたにおすすめのサービス

メーカー
モデル
年式
走行距離

新車見積りサービス

店舗に行かずにお家でカンタン新車見積り。まずはネットで地域や希望車種を入力!

新車見積りサービス
都道府県
市区町村