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晴れの休日が一層楽しみに ミニ・クーパー S 長期テスト(最終) 弾けるような面白さ

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晴れの休日が一層楽しみに ミニ・クーパー S 長期テスト(最終) 弾けるような面白さ

積算6062km 汚れるとラリーカーっぽいっ雰囲気

好きなクルマは、こまめに洗車したくなる。ただし、汚れたミニ・クーパー Sはラリーカーっぽいっ雰囲気が出て悪くない。まるで戦った勲章のように。ちょっと自分には派手な、レーシングストライプも目立たなくなる。

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積算1万625km 長距離を走っても不満なし

大先輩の同僚、スティーブ・クロプリーにクーパー Sを貸したら、走行距離が倍近くに増えて帰ってきた。自分も、更に距離を伸ばそうという気持ちになった。北はバーミンガム、南はセブンオークスまで駆け回ってみたが、大きな不満は見つからない。

クーパー Cでも同じくらい楽しい時間だった

新車価格は、ジワジワ上昇している。実は英国では、4年前と比べて倍近くまで増えている。長期テストのクーパー Sが、3万4620ポンド(約675万円)だと聞いても、あまり驚かなかったことは間違いない。

だが長期テストが終わった今では、少し割高だったように感じている。約1万ポンド(約195万円)お手頃なエントリーグレード、車両入れ替え以前のクーパー Cでも、同じくらい楽しい時間を過ごせたからだ。

確かにクーパー Sの方がパワフルだが、Cが力不足だと感じることはほぼなかった。郊外の一般道で、多くのドライバーを笑顔にさせる活発さがある。比べれば、より優しいサスペンションで、乗り心地も良かった。

Sにはシフトパドルが備わり、自分でギアを選べる楽しさはある。反面、4気筒ターボエンジンはレッドラインまで引っ張っても、さほど刺激的なわけではない。

弾けるような面白さ 感受性で選ぶクルマ

それでも、クーパー Sでの時間も間違いなく満ちたものだった。シャシーは、間違いなくシャープな走りを意識した設定。スポーツ・グレードに設定される、強力なブレーキとアダプティブダンパーを組み合わせると、弾けるような面白さを享受できる。

レスポンシブでコンパクト。市街地でも峠道でも、操る自信は揺るがない。乗り心地は硬くても、思わず笑ってしまうほどパワフルで、スポーツカーとして実用性とのバランスも高い。0-100km/h加速を7秒以下で処理でき、サウンドも迫力がある。

長期テストでは1万kmほど走らせたが、燃費は平均で14.2km/Lと、クーパー Cと大差なかった。同クラスのハイブリッドと比較すると、褒められるものではないが。マイルドでも、ハイブリッド化は難しいのだろうか。

一長一短なクーパー Sだが、どちらかといえば感受性で選ぶクルマ。直接的なライバルはほぼいないと思う。合理性を超える、魅力があることは間違いない。お手頃な価格帯のドライバーズカーとしては、マツダMX-5(ロードスター)が競合するかもしれない。

晴れた休日が一層楽しみになる1台

環境規制は収益を圧迫し、安全規制は楽しさを圧迫する傾向がある。自動車業界を取り巻く環境の中で、ミニがエネルギッシュなクーパー Sを提供していることは、称賛すべき事のように思う。

先代より高級になったとはいえ、まだ運転を楽しめるクルマとしては現実的な予算の側にある。休日も楽しめる通勤快速をお探しの人にとって、クーパー Sはオススメできる1台に加えられる。晴れた土曜日が、一層楽しみになる。

セカンドオピニオン

数日間、クーパー Sをお借りしたが、良し悪しが入り交じる印象だった。乗り心地とATの印象は今ひとつ。でも、ホットハッチ向きのルートを爽快に駆け回れる。きっと、より丁度良いバランス点があるように思う。 イリヤ・バプラート(Illya Verpraet)

テストデータ

気に入っているトコロ

特別な気分になれる車内:インテリアには高級感が漂う。小さなBMWのように。
活発なシャシー:一体感の高い操縦性と、長距離クルージング時の洗練性を両立。
強力なエンジン:称賛したい二面性を備えたユニット。パワフルで扱いやすい。

気に入らないトコロ

オートマティック:活発なミニは、やっぱりマニュアルで乗りたい。
インフォテインメント:もっと扱いにくい他メーカーのシステムもあるが、操作は複雑。画面構成も改善できるだろう。

走行距離

テスト開始時積算距離:1303km
テスト終了時積算距離:1万625km 

価格

モデル名:ミニ・クーパー S スポーツ5ドア(英国仕様)
開始時の価格:3万2070ポンド(約625万円)
現行の価格:3万2495ポンド(約634万円)
テスト車の価格:3万4620ポンド(約675万円)

オプション装備

レベル2パッケージ:2000ポンド(約39万円)
レジェンドグレー塗装:550ポンド(約10万7000円)

燃費&航続距離

公称燃費:15.6km/L
タンク容量:44L
平均燃費:14.2km/L
最高燃費:15.2km/L
最低燃費:13.2km/L
航続可能距離:624km

主要諸元

全長:4023mm
全幅:1727mm
全高:1425mm
最高速度:241km/h
0-100km/h加速:6.8秒
CO2排出量:145g/km
車両重量:1355kg
パワートレイン:直列4気筒1998cc ターボチャージャー
使用燃料:ガソリン
最高出力:203ps/5000-6500rpm
最大トルク:30.4kg-m/1450-4500rpm
ギアボックス:7速デュアルクラッチ・オートマティック(前輪駆動)
トランク容量:275L
ホイールサイズ:17インチ
タイヤ:215/45 R17

メンテナンス&ランニングコスト

リース価格:475ポンド(9万2000円/1か月)
メンテナンスコスト:なし
その他コスト:330ポンド(約6万4000円/パンク)
燃料コスト:907.0ポンド(約17万7000円/ガソリン)
燃料含めたランニングコスト:1237.0ポンド(約24万1000円/ガソリン)
1マイル当りコスト:0.16ポンド(約31円)
不具合:なし

文:AUTOCAR JAPAN AUTOCAR JAPAN
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