車種別・最新情報 [2023.08.12 UP]
新型アルファード/ヴェルファイア大研究~メカニズム&ボディ~
ミニバン界のビッグネーム「アルファード&ヴェルファイア」が待望のフルモデルチェンジ。従来以上にプレミアムキャラを追求した新型は、これまでの高級車のあり方を変えていきそうな見逃せない一台だ。刷新されたシャシーやパワートレーンの狙いとは?
新型アルファード/ヴェルファイア大研究~インテリア詳細見くらべ~
●文:川島 茂夫 ●写真:奥隅 圭之
【新型アルファード/ヴェルファイア】メカニズム&ボディ
最新設計のGA-Kに刷新
細部はミニバン向けに最適化
新型のプラットフォームは、クラウンやRAV4などに展開しているGA-Kに変更しているが、ロッカーストレート構造の採用などでミニバンに最適化されている。そのほかのサス等のシャシーの主構成要素は、従来型の発展仕様と捉えてもいい。
シャシー周りの基本構成は両モデルとも共通だが、ヴェルファイアは専用のボディ剛性部品をフロント周りに追加することで強化。後述するパワートレーン設定と合わせて、アルファードとのキャラの違いを示す要点になっている。
さらにエクゼクティブラウンジには、路面からの振動に応じて減衰力を機械的に制御する周波数感応ダンパーを追加。さらにハイブリッド車には加減速トルク制御で車体ピッチングを抑制するバネ上制振制御を採用し、乗り心地面の向上が図られている。
上位パワートレーンの
高性能化で走りを強化
新型の走行ハード機能で注目されるのはパワートレーンだ。まず従来型においてハイブリッド車と並ぶ上位設定だった3.5ℓのV6車が消滅。代わってレクサスNXに採用されている2.4ℓターボが用意された。ただ、現時点ではヴェルファイアのみの設定だ。
このターボユニットは、279PSの最高出力と43・8kgmの最大トルクを発生し、ミッションは電子制御8速ATが組み合わされる。スポーツ性と悠々としたパワーフィールを兼ね備えるのが特徴になる。
シリーズのベーシック仕様となる2.5ℓNAは、アルファードのみの設定。レクサスNXなどでは新世代型に切り替わっているが、アルファードのそれは従来型に搭載されていた同型式の改良型。ミッションもCVTが踏襲される。コスパを優先した選択だ。
そして主力パワートレーンとなるハイブリッドは、2.5ℓのスプリット式を用いたシステム。従来型のハイブリッドも2.5ℓのスプリット式を採用しているが、新型はE-Fourの後輪駆動用モーターも含めて全面新設計となった。エンジン/モーターはレクサスNX350と同型であり、トヨタがラインナップする2.5ℓハイブリッドの中では、最もパワフルな仕様。従来型では設定がなかったハイブリッドのFFモデルも用意されている。ちなみに来年以降の改良時にPHEVの追加が示唆されているが、エンジンやモーターは、ハイブリッド4WD車と同型になると予想できる。
●2.5ℓNAエンジン
「2AR-FE」の型式は従来型と同じだが、新型は細部に改良が加えられた最新仕様にアップデート。トランスミッションはエンジンとの統合制御が図られるSuper-CVTを採用。
●2.4ℓターボエンジン
ベースがTNGAエンジンとなったことで、ターボならではの高い加速応答性と省燃費を両立。ダウンサイジングしながらもV6を上回る走行時の伸び感を実現している。
●2.5ℓハイブリッド
2.5ℓダイナミックフォースエンジンを搭載したシリーズパラレル式のハイブリッドシステムを採用。従来型は4WD仕様のみだったが、新型はFF仕様も用意される。
●GA-Kプラットフォーム
TNGA由来のGA-Kプラットフォームを採用。ロッカーストレート構造に床下Vブレースの追加やボディ骨格に2種類の構造用接着剤を使用することでミニバン用に最適化されている。
●フロントパフォーマンスブレース
ラジエターサポートとサイドメンバーをつなぐブレースの形状を最適化することで、フロントの応答性を向上。走りの気持ちよさを向上させるヴェルファイア用の機能部品。
国内で一般的な駐車場要件(全長5m未満、全幅1.85m以下)を守るパッケージは踏襲しながらも、シートレイアウトなどを工夫することでゆとりの空間を拡大している。
路面の凹凸に応じて駆動トルクをリアルタイムに制御する、ばね上制振制御も採用。車体の上下の縦揺れを抑制する効果を最大限に発揮し、フラットな走行感覚を高めている。
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