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ダイハツ・コペンの魅力とは? おすすめグレードも解説!

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ダイハツ・コペンの魅力とは? おすすめグレードも解説!

 この記事をまとめると

■コペンはダイハツの軽スポーツカー

祝20周年! 軽オープンスポーツカー「コペン」の特別仕様車が公開

■現行型で2代目となる

■詳細やおすすめグレードについて解説する

 ライバル車は生産中止になるもコペンはいまだ健在

 2人乗り軽スポーツカーのホンダ・S660が2022年3月に生産中止となりました。いまや希少となった国産スポーツカーのブランド消滅は大きな話題となりましたが、同じ軽スポーツカーのコペンは発売後、改良や追加モデルが加えられて販売継続中。いまだにスポーツカーファンから注目を集めています。

 初代から引き継いだ電動式開閉ルーフや4つの異なるボディデザインを有していることなど、とにかく個性的なコペンを深掘りしていきましょう。

 コペンの魅力とは

 現行コペンは2014年に登場した2代目となります。とはいえ、初代は2012年に生産終了。約2年の休止期間を経て登場しました。

 2代目コペンは多くのトピックスを備えていますが、最大の魅力は軽自動車にもかかわらず電動開閉式ルーフ「アクティブトップ」を備えていること。気軽に、リーズナブルにオープンドライブを楽しめることは大きな魅力です。

 約20秒でフルオープンになる「アクティブトップ」は、同じ軽オープンカーだったS660にはなかった機能。またS660はフルオープンでなかったこともコペンが優っているポイントでしょう。

 また独自の「Dフレーム」構造を採用したことで、ボディ外板をパネル化しデザインを変更可能にした「ドレスフォーメーション」もコペンの大きな魅力。そのシステムは後ほど詳しく説明しますが、この構造を採用したことでオーナーが自分好みにボディをカスタマイズすることを可能としました。

 その他、細かい魅力を数多く備えているのが2代目コペン。パワーユニットや走行性能、またユーティリティなど詳しく説明していきます。

 ドレスフォーメーションと名付けられた「着せ替え」

 2代目コペン最大の特徴といえば購入後でも自分好みにカラーやデザインを変更できる「ドレスフォーメーション」を採用したことです。

 その名の通り服を着替える感覚でクルマの外観を変えることができるこのシステムは、ボディ剛性を外板パネルに頼ることなく基本骨格で確保する「Dフレーム」を採用したことで可能になりました。

 この新構造を採用したことに加え外板パネルをボディとボルト締め付けで固定する方法を採用。通常の溶接とは固定方法が異なることで外板との着脱を容易にしたのです。

 またフロント&リヤフェンダーやフロントバンパーなどパネルの大部分を、樹脂製パーツとしていることも着せ替えを可能としています。

 現在、ダイハツの公式サイトでは「ローグ」と「セロ」の前後フルセット、フロント、リヤセット。フロントのみ、またリヤのみの着せ替えが可能で計4つのスタイルバリエーションを楽しめることが記載されています。ただし、「ローグ」や「セロ」から「Xプレイ」のボディ変更はできません。

 俊敏なレスポンスと優れた燃費を誇るコペンのエンジン

 2代目コペンに搭載されているエンジンはKF-VET型直3エンジン。最高出力64ps、最大トルク9.4kgmを発揮するこのエンジンに5速MTとCVTが組み合わされています。

 4気筒エンジンを積んでいた初代とは異なり、タントをはじめとするダイハツ車に搭載されていた3気筒のKF-VET型を選択した2代目ですが、ピストン形状の変更やバルブスプリングの強化をするなどの改良が加えられています。結果、スポーツカーらしい走りに適したパワーユニットに仕立てられました。

 また4気筒から3気筒にスイッチしたことやロングストローク化を図ったことで燃費も向上。デビュー時は5速MTが22.2km/L、CVTが25,2km/L(いずれもJC08モード)、現在はWLTCモードに対応して5速MTが18.6km/L、CVTが19,2km/Lとなっています。

 いまだスポーツカーユーザーに人気の5速MTは1&2速はダブルコーンシンクロを採用。シフト操作時の操作力が低減されました。

 その5速MT仕様には、コーナーの状況に応じて駆動輪となる前輪に適切な駆動力を配分するスーパーLSDも装着可能。「CR SPORT」には標準装備となっています。

 一方、CVT仕様にはパドルシフトが装備。モードの選択も可能で、スポーツ走行を重視したSモード時にはアップシフト側でスロットルや点火時期の協調制御が行われるのが特徴です。

 このエンジンとトランスミッションが組み合わされた2代目コペンは、筆者もデビュー時、様々なシーンで試乗しましたが「ここでパワーが欲しい」という時に必要な力が加わるスポーツカーらしいパワーユニットだと感心した記憶があります。

 余談ですが、2代目コペン開発時には3気筒エンジンだけでなく燃費とパワーを兼ね備える2気筒エンジンも検討されていました。コペンだけでなく超燃費車(後のミライース)にも搭載前提で開発されていた2気筒エンジンは、結局、求めていた燃費とパワーを発揮できないことなどにより開発が中止されたといいます。

 2気筒エンジンを搭載した2代目コペン、実現していたらと考えると興味深いですね。

 スポーツカーらしいコペンのハンドリング

 2代目コペンのハンドリングはサスペンションの剛性がしっかりしていることやボディ骨格が堅固ことなどにより、スポーツカーらしいハンドリングを有しています。 ただ、“昔ながらの”スポーツカー好きが連想する回頭性だけが良いものではなく、安心してコーナリングを楽しめるセッティングとしました。

 開発時にチーフエンジニアを務めた藤下修氏がデビュー当時、私やメディアに対して「スポーツカーだからと『キビキビとしたハンドリング』にするべきではないと考えた」と熱く語っていましたが、ゴーカートのようなハンドリングではなく日常的に楽しめるクルマに仕立てたい、という思いを開発陣が受け完成させた結果です。

 いわばマニアックにクルマを味わう人だけでなく、女性も含め幅広いユーザーが楽しめるスポーツカーに仕立てたのが2代目コペンといえます。

 万人が楽しめるコペンのサスペンションはフロントがマクファーソン・ストラト、リヤがトーションビームと型式的にはダイハツがラインナップする“一般的”な軽自動車と変わりません。

 しかしフロントサスペンションに専用のクロスメンバーを装備したことや、リヤサスペンションに補強ビームが施されているなど操縦応答性を高める独自の構造を採用しました。

 過敏な原動ではないリニアな操作性を実現しているのは、このような設計上の工夫がなされていることが大きな要因です。

 大人2人で旅行に行くことも可能!

 コペンの斬新なスタイリング

 初代と2代目コペンで大きく異なるのがエクステリアデザインです。安定感のあるティアドロップ・シルエットを採用し親しみやすさを備えていた初代に対し、ダイナミックなスタイルを採用した2代目。とはいうものの、2代目の開発当初はキープコンセプトのデザインも考えられていたそうです。

 しかし、初代から大きく変更したデザインに挑戦しようというプロジェクトが社内に発足したことや、2代目の売りである「ドレスフォーメーション」というコンセプトが生まれたことなどにより、初代とは大きく異なるスタイリングとなりました。

 現在、4つのスタイルをラインナップするコペンですが、最初に登場したのが「ローブ」。その後、「Xプレイ」、「セロ」、そして「GRスポーツ」と続いたわけですが、中でも異端なのが樹脂フェンダーや大径タイヤで身を纏った「Xプレイ」。

 オープンスポーツである「ローブ」と顔違いの「セロ」はコペンシリーズにおいては正統派といえるモデルですが、クロスオーバー風に仕立てた「Xプレイ」は初代からのコペンらしさとは一線を描くもの。

 2代目の存在が最初に示唆されたのは2011年の東京モーターショー。ダイハツブースでお披露目されたコンセプトカー「D-X」がそれでしたが、これは「ローブ」というより「Xプレイ」に近いものでした。

 この段階ではあくまで本命「ローブ」に対する当て馬的な存在だったといいますが、モーターショー来場者からの反響は上々。

 実はその当時、2代目コペンを正式に販売するかどうかの決定はなされていなかったといいますが、ショーの反響が良かったことにより販売への準備が前進。合わせて「ローブ」と「Xプレイ」の両車種を登場させることになったそうです。

 2車種それぞれをデビューさせることは2代目が骨格+樹脂外板の構造を採用することが決定していたことに加え、先ほどお伝えした通り社内でどちらの形状にするかが絞れなかったとの事情もありました。

 こうして現在は4つのボディバリエーションがラインナップしているわけですが、親しみやすさを売りにしている丸目ヘッドランプの「セロ」以外は、躍動感あふれるデザインが特徴です。初代とはデザインコンセプトがまったく異なりますが、個性的なフォルムであることは間違いないでしょう。

 ユーティリティ

 軽自動車かつ2シーターの2代目コペン。一見、室内スペースは狭く感じますが意外や意外、身長182cmの筆者に加え助手席に大人が座ってもスペースに問題はありませんでした。

 当然、軽自動車の売れ筋となるスーパーハイトワゴンと比べるべくはないですが、少なくとも大人2人+荷物を積んで旅行へ行くことは問題なく可能です。

 着座位置が高いミニバンやSUVが全盛のなか、スポーツカーらしいローポジションを採用したことで走ることが楽しくなる運転感覚を味わえます。また、センターコンソールボックスをはじめ利便性が高い収納を随所に配置。2人乗車時には長財布の収納にも苦労する同じ軽2シータースポーツのS660より圧倒的に高いユーティリティ性能を誇っています。

 またラゲッジスペースもけして広くはないですが、実用性十分の容量を確保しています。ただ、開閉式ハードトップルーフの構造上、オープン時のスペースは極小となるのがネックとなります。

 そのルーフは電動格納式「アクティブトップ」。センターコンソールに配置された開閉スイッチによりトランクリッドが跳ね上がり、ルーフが折り畳まれて収納。作動自体は約20秒で完了します。

 室内にはオープン時にキャビンへの風巻き込みを防ぐウインドウディフレクターも用意。耳の位置に近いAピラー内側にスピーカーを配置するなどオープン走行時の快適性を確保する装備や工夫がなされています。

 初代コペンとは

 2002年にデビューした初代コペンは、2代目同様「アクティブトップ」を装備した軽2シーターオープンスポーツとして登場しました。

 しかし、電動開閉式ルーフだけでなく手動脱着式ルーフ仕様「ディタチャブルトップ」も用意。より手軽にオープンエアを楽しめることをアピールしていました。

 また、パワーユニットにJB-DET型4気筒エンジンを搭載。2代目同様、専用エンジンではありませんでしたがレスポンスの向上を図り、専用のターボチャージャーを装着するなどスポーツカーらしい走りを実現しています。

 お椀をひっくり返したようなティアドロップ・シルエットを採用したエクステリアデザインは今見ても古くなく斬新で、男女問わず多くの支持を集めました。

 初代コペンはデビュー後、改良が加えられていき2012年まで販売が継続。10年間で約5万8000台が販売されました。

 オプションやカスタマイズ

 コペンのカスタマイズといえば「ドレスフォーメーション」によるボディの着せ替えがそれにあたりますが、見た目のカスタム以外、おすすめのオプションを挙げていきましょう。

 まず、走行性能の向上を図るならハンドリングやブレーキング時の接地感や安定感が増すサスペンションキットがおすすめ。

 運動性能が向上するだけでなく、上質な乗り心地も実現しています。

 また心地よいサウンドを奏でるとともにエンジンの吹け上がりも増すスポーツマフラーも装備したいオプションです。

 おすすめのグレード

 先述したように4つのボディスタイルをラインナップするコペン。「好みのコペンを購入することが、あなたにとっては正解」とは思うのですが、強いておすすめを挙げるのであれば「ローブ」の標準仕様です。

「ローブS」と比べ約20万円安いわりに装備の差が少なく、「ローブ」にないものといえばレカロシートやビルシュタイン製のショックアブソーバー、MOMO製本革巻きステアリングホイール。気軽にオープンエアを楽しめる軽スポーツというコンセプトを考えると、リーズナブルな「ローブ」が一押しグレードと言えるでしょう。

 また「ローブ」は「ドレスフォーメーション」により、外観を「セロ」へ変更することも可能。走りに特化した「GRスポーツ」やSUVテイストの「Xプレイ」を考えているユーザー以外には「ローブ」を選ぶことが吉となります。

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みんなのコメント

11件
  • コペンが多くの人に愛されるのは、誰が運転しても「楽しい」からではないでしょうか。
    ロードスターもしかり。
    速さやパワーを追求しても、結局はクルマとしてのトータルバランスが崩れて気持ち良さが損なわれます。
    クルマは決して性能や高級感ではない。
    スポーツカーは多少使い勝手が悪くても、普段乗りから楽しさや気持ち良さを味わえるクルマである事がロングセラーの条件だと思います。
  • コペンユーザー的には、エクステリアはセロで足周りがGRになるのを期待していると思う
    だからこないだの20周年記念車のオーダーが秒殺だったんだろう
    ダイハツはまだまだコペンを作り続けるって宣言したし、限定車を含めこれからどんなモデルチェンジをしていくか気になります
※コメントは個人の見解であり、記事提供社と関係はありません。

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