どんなクルマなんだろう? 新たな一台を検討中の人はもちろん、今すぐ買う気がなくても気になるクルマがあれば知りたくなる。雑誌のレビュー記事やインプレッション動画、カタログなど調べる方法はさまざまだが、その中で頻出するのが走行性能や装備にまつわる少し曖昧な表現。なんとなくわかったような気がして聞き流しがちだが、それらのワードを正確に理解できているだろうか?
ここでは、なんとなく曖昧だなぁ……と感じがちなワードの意味を再確認してみたい。
ジャンルを切り拓いた「挑戦車」があったから今がある!! 時代を作った名車たち 4選
文/入江凱、写真/トヨタ、ホンダ、マツダ、メルセデス ベンツ、写真AC、FavCars.com
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スムーズなレスポンス
自分の感覚とズレのない反応してくれるクルマを選ぶことで、運転時のストレスが減り、運転する楽しさや安心感が増す
レスポンスという言葉の意味は「反応・応答」。ドライバーの運転操作、その感覚に対して鋭すぎず、鈍すぎず、過不足のない反応をしてくれるクルマが「スムーズなレスポンスのクルマ」と言える。
ここでエンジンのレスポンスについて考えてみよう。例えば、一般道から高速道路への合流などでクルマの流れに乗るためにアクセルを踏み込んだ際、ドライバーの求める速度までラグなく、ストレスなく到達するクルマは「レスポンスの良いクルマ」と言える。
逆に、アクセルを踏み込んでいるのになかなか求める速度まで到達しないのは「レスポンスの悪いクルマ」となる。つまり、アクセルを踏み込んだ時、加速のタイミングがワンテンポ遅れる、逆に、加速しすぎるのもエンジンレスポンスが良いクルマとは言えないのだ。
ハンドリングのレスポンスについても同様に考えることができるだろう。ドライバーがステアリング操作をしてから一呼吸おいて曲がり始めるようなクルマはハンドリングレスポンスの悪いクルマということになる。
ただし、ステアリングを切った時に過敏に反応しすぎる、いわゆる「ピーキー」なクルマも決してレスポンスが良いとは言えない。例えば、ピーキーなステアリングレスポンスのクルマは直進時に少しでもステアリングを動かすとクルマの動きが不安定となる傾向がある。これがいわゆる、直進性の悪いクルマだ。こういったクルマは高速道路などでステアリング操作によりいっそう集中する必要があるため、常に緊張状態におかれるため疲労感が増してしまうことも……。
以上のことからもわかるように、レスポンスの悪さ、鈍さは「クルマが思い通りに操れない」という感覚をドライバーに与えてしまう。
ただし、走行シーンやドライバーの運転スキルによって、ちょうどいいレスポンスというものは変わってくる。自分にとってストレスのない反応をしてくれることが「スムーズなレスポンス」と言っていいだろう。
とはいえ、こればかりは実際に運転しないとわからないので、クルマを購入する前には必ず試乗をして、できる限りアクセルのオンオフや、コーナリングをしてみて、レスポンスを確認することをお薦めする。
トルクフルな走り
クロカンはディーゼル車の人気が高い。その要因はトルクの大きさにある。悪路でも難なく、力強く進むにはトルクが重要となるからだ
トルクとはきわめて簡単に表現するとエンジンがタイヤを回す力のこと。トルクはスペック上ではNm(kgm・kgfm)といった単位で表記されており、一般的にはこの数値が大きいほどトルクフルな走りが可能と言われている。
自転車に置き換えて考えるとわかりやすいが、ペダルを踏み込む際にかかる力がトルクだ。止まった状態から自転車を漕ぎ出す際にはすでにスピードに乗った走行中にペダル漕ぐよりも大きな力が必要になる。急な坂を上ろうとした際も同様だ。力強く踏み込めば、自転車はグンと前に出ていく。このしくみはクルマも同様。ただし、クルマの場合は踏み込む力となるのは、足ではなくエンジンだ。
クルマの場合、エンジンの燃焼室での爆発がクランクシャフトによって回転力に変換され、トランスミッションやプロペラシャフトを介して駆動力としてタイヤに伝わる。この時に発生する力が大きければ大きいほど、力強く前にクルマを進めることができる。
モタつきがなく、滑らかに発進することができ、さらに走行中にもアクセルの踏み込み量に応じて力強く加速していくことができるクルマがトルクフルなクルマと表現される。
ちなみに、一般的にはターボ(過給機)車やディーゼル車のほうがトルクは大きくなる。
ドライバビリティ
車両の全体的な運転性、操作性などを表す言葉。レスポンスがそれぞれの操作、機能に対しての応答性(ステアリングレスポンス、アクセル、ブレーキレスポンスなど)であるのに対して、ドライバビリティはドライバーの運転操作に対して車両全体がどのように反応するかを表現する。
ドライバビリティが良いと評されたクルマは、操作性が良く、運転しやすく、安心感を持って走ることができるクルマと捉えていいだろう。
スペースユーティリティ
可倒式の後部座席シートを折り畳むことで荷室としても利用できるなどが好例であり、人気が続いているSUVなどは概してこうしたスペースユーティリティが優れているクルマが多い。写真はマツダ CX-3 6:4分割可倒式シート
クルマのスペースにおける効率性を表す。単にラゲッジスペース(荷室)の広さを表すこともあるが、荷室だけでなく運転席、助手席、後部座席まで含めた車内空間全体をいかに効率的に使用できるかを表現する際にも使われる。
多彩なシートアレンジを持ったクルマや、荷室の間口の広いクルマなどがスペースユーティリティの高いクルマと表されることが多い。
エアロダイナミクス
空力性能はクルマの走行性能の良し悪しを決める重要な要素。各車とも風洞実験を繰り返して、空気抵抗を減らすことに注力している。写真はトヨタ GRヤリス
エアロダイナミクスとは空気力学、航空力学のこと。空力の良し悪しは、空気抵抗係数(Cd値)によって判別でき、数値が小さいほど空力性能が高いと考えていいだろう。
クルマが走行する時、空気が抵抗となることでクルマの前に進む力が削がれてしまう。また、車体を浮かび上がらせるリフトフォースと呼ばれる力も発生する。空気抵抗が大きくなると、燃費が悪くなる、タイヤのグリップが効かず走行安定性や旋回性が悪化するなどの弊害が発生する。
1分1秒の速さを争うレースの世界では、いかに効率的にクルマを走行させるかが鍵となるため、各社が空力の研究に力を入れている。
過去には市販車開発の世界でも、走行安定性をアピールする要素としてCd値を取り上げることがほとんどだったが、近年、環境問題への取り組みが求められるなか、空力は燃費の良さをアピールする要素に変わってきている。
空力性能はボディ形状に依るところが大きく、空気の流れがスムーズになる形状のほうが空力性能は高くなる。一般的には、流線形のフォルムのクルマのほうがCd値は小さくなる。
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