10月21~22日、岡山県の岡山国際サーキットで開催されるENEOS スーパー耐久シリーズ2023 Supported by BRIDGESTONE第6戦『スーパー耐久レースin岡山』。このレースに向け、ST-Qクラスに参戦するTeam HRCのCIVIC TYPE R CNF-Rは、さらなるアップデートを実施。パフォーマンスアップを目指している。
2023年第2戦富士SUPER TEC 24時間レースから、スーパー耐久機構(S.T.O)が認めた開発車両が参加できるST-Qクラスに挑戦を開始したTeam HRCのCIVIC TYPE R CNF-Rは、市販のホンダ・シビック・タイプRをベースに、カーボンニュートラル燃料に適合したレース用エンジン開発、参加型モータースポーツ向けのベース車両製作やパーツの研究開発を行うなど、さまざまな目的をもってスーパー耐久に挑戦している。
シリーズはいよいよ終盤戦。スーパー耐久第6戦岡山は8クラス49台が参戦へ
第2戦以降、CIVIC TYPE R CNF-Rはミッショントラブルの解決、中速域のトルク向上を目的としたマッピング調整などを実施。また性能向上を目的にラジエターの変更、ラジエターファン調整、グリル開口部の面積拡大、さらにブレーキは前後制動バランス向上を目的としたパッド変更、また冷却効率向上を目的としたダクト最適化などを行った。
さらに第5戦もてぎでは、ファイナルギアレシオの変更、ブレーキシステムや制御のプログラムのアップデート、外観ではカーボンボンネットの採用、カーボンフロントフェンダーの採用などを実施。酷暑のなかで行われた第5戦もてぎでは熱への対応にも苦慮したが、第6戦岡山に向けては、さらなるアップデートが施された。
今回、CIVIC TYPE R CNF-Rはリヤに大型テールゲートスポイラーを追加し、走行抵抗の軽減とリヤのダウンフォース増加を狙ったほか、ルーフのパネルをカーボン製に変更。6kgの軽量化と重心高のダウンを狙っている。特にルーフはカーボンブラックとなり、見た目にも精悍な印象をもたらしている。
「ルーフについては、重心が下がりクルマの動き自体が減っています。よりレーシングカーの動きになりました。またテールのスポイラーについては整流をメインにしているので、岡山のスピードのレベルではそれほど体感できていませんが、最終戦の富士ではかなり効果があると思います」というのは武藤英紀。
「今回、さらにブレーキが改良されています。今までは制動距離に一貫性がなかったのですが、それが改善されてレーシングスピードで走る上でのクルマの動きが出しやすくなりました。かなり前進していますね」
また、「僕自身は専有走行ではこれまでの確認事項をこなしていたので、まだそこまで(今回の改良の)フィーリングは感じていませんが、第2戦でデビューしたときからはすごい進化を感じています」というのは大津弘樹だ。
「カーボンニュートラル燃料とのマップの合わせ込みの精度は上がっていますし、熱に対しても毎戦進化しています。市販車からレースカーに改良していく大変さを実感しながらやっていますが、ひとつひとつ問題点を潰しながら改善していっています」
これまでも劇的な進化を続けているCIVIC TYPE R CNF-R。「今までのレースでは何かしらのトラブルがあったので、まずはトラブルなくレースを終えたいです。かなり良いペースで走れると思っています」と武藤が言うように、今回もさらなる進化を感じさせてくれることになりそうだ。
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