ヤマハの先進技術「AMSAS」に期待!!
先日、東京ビッグサイトで開催された『ジャパンモビリティショー2023』では、数々の魅力的なモデルがステージを飾りました。とても1日ではすべてを観察することは出来ません。日本のバイクメーカーも、我々ユーザーが喜びそうなモビリティや技術を開発しています。
その中で、僕(木下隆之)が密かに引き寄せられた技術があります。すでに発表済で類似のコンセプトや技術はこれまでも公表されているのですが、近未来のテクノロジーのような扱いだったので現実味がありませんでした。それが今回、ヤマハのブースに展示された電動スクーター「ELOVE」に搭載されていたことで、近い将来、公道を走ることになるのではないかと心がワクワクと踊ったのです。
その技術が、ヤマハが開発した「AMSAS(Advanced Motorcycle Stability Assist System)」(アムサス:二輪車安定化システム)です。
平たい言葉で言えば「立ちゴケ防止」です。駆動力と操舵力を緻密にコントロールすることで、歩く程度の速度でバイクの姿勢を安定させるのです。バイクが傾くことはありません。ヤマハの実験映像を見ると、停止した状態でも安定しています。
身長170cmの僕は足が長くないこともあって、大型バイクに乗るたびに「立ちゴケ」の不安を抱えています。カタログに掲載されているスペック表では、まず「シート高」を確認する癖がついてしまっています。
シート高830mm以下ならばなんとかなりそうですが、それでもシートの形状によっては、つま先を伸ばさなければ足が地面に届きません。とくにアドベンチャー系のバイクなどはどうにもなりません……という理由で、欲しくても手が届かないのです。
ヤマハで言うならば、シート高835mmのスーパースポーツモデル「YZF-R7」は、シート先端の幅が絞られた形状のおかげで足つきは問題ないのですが、シート高875mmのアドベンチャーモデル「Tenere700」には手が出せません。それを所有しようだなんて、夢のまた夢なのです……。
ですが、立ちゴケの心配しかない足の長い馬のようなバイクに「AMSAS」が組み込まれれば、僕の愛機としての選択肢になるのではないか、と期待してしまうのです。
もちろん、ライディングの魅力のひとつはバランスを楽しむことでもありますし、僕もバイクにまたがるたびに、ヒラヒラとローリングしてみたり、バンクを楽しむことがあります。しかも、アドベンチャーバイクを購入してオフロードを攻め込んだり、ジャンプをキメる自分の姿を夢に抱いています。それなのに「AMSAS」が欲しいなどと言うと本末転倒なのですが、現実的にはどうしても立ちゴケの不安があるのです。
「AMSAS」が素晴らしいのは、常にバランスを保つわけではありません。あくまで、微低速領域でのみ作動するのです。つまり、ダート走行に興じているときはこれまでのバイクと同様で、停止する直前の不安定なその瞬間に作動するので、スポーツ性能をスポイルすることはありません。
それを、既存のバイクにも簡単に取り付けられることを目的としているです。フレームを改造することなく組み込める。僕のような、スポーツライディングをしたいけれど日常では立ちゴケを心配しているライダーのための機能と言えるでしょう。
「そこまでしてアドベンチャーバイクに乗らなくてもいいだろ?」という言葉が聞こえてきそうです。確かに、「AMSAS」付きのビッグバイクなんて、ちょっと気恥ずかしいものがあります。
ですが、たとえばドリフト走行が得意なスポーツカーであっても、電子制御のトラクションコントロールや、横滑り防止装置が組み込まれています。スライド走行を楽しみたいときには、その制御機能をカットするスイッチも装備しています。日常では安全でありながら、サーキットではドリフトを楽しむことも出来るというわけです。
というように、バイクにも日常では立ちゴケしない「AMSAS」のような機能があっても不思議ではない、と思うのです。
日頃はサーキットで限界走行を楽しんでいる僕が、そんな電子制御を熱望しているなんて口にするのは照れくさいのですが、それが正直な気持ちです。ヤマハブースの片隅で紹介されていた「AMSAS」に、そんな期待をしてしまいました……。
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(笑)。