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白熱した16号車ARTAと36号車auによるGT500模擬予選のポール争い。新予選方式へのドライバーのリアクション

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白熱した16号車ARTAと36号車auによるGT500模擬予選のポール争い。新予選方式へのドライバーのリアクション

 静岡県の富士スピードウェイで行われている2024スーパーGT富士公式テストでは、新方式を導入した“模擬予選”が1日目午後に実施された。その模擬予選ではGT500クラスの総合トップ争いが白熱し、36号車au TOM’S GR Supraと16号車ARTA MUGEN CIVIC TYPE R-GTが周回を重ねるごとに順位を入れ替えていた。

 GT500クラスの模擬予選Q2では36号車の坪井翔が1分36秒292のトップタイムを記録していたが、今季から導入される“合算方式”のタイムでは16号車が0.140秒上回り模擬ポールポジションを勝ち取った。

16号車ARTAシビックが“模擬ポール”獲得。スーパーGT富士公式テストで二度目の模擬予選を実施

 外からは白熱した展開に見えた二度目の模擬予選。では、実際にアタックを担当したドライバーたちはどうだったのか。セッションを終えた各ドライバーに聞いてみた。

■16号車ARTAはウエットの速さに手応え。ルーキー佐藤蓮も準備万端か
 予選Q2で総合ポールポジション争いを演じた16号車の佐藤蓮。現在のGT500車両は自分のラップタイムなどがコックピット内のモニターに表示されているものの、総合順位などの位置関係は瞬時に分からないという。

「実際どうなっているのかは分からないので、アタック後に無線で聞くという感じです」と佐藤。前回の岡山公式テストで行われた模擬予選ではQ1を担当し、今回の富士公式テストではQ2を経験した。合算タイム方式になったことで、Q1で考えることが多くなったようだ。

「どちらかというとQ1の方がプレッシャーは大きいかなと思います。Q1とQ2で同じタイヤを使うことになるので、アタックも1周でまとめないといけないですし、タイヤをいかに良い状態でQ2に渡せられるかが大事になると思います」と佐藤。

 とはいえ、開幕前に初めてのGT500で実戦想定の予選ができたことで「雨とドライの両方で(模擬予選を)経験できて、開幕に向けての準備としてはすごく良い経験です」と語った。

 一方、Q1で1分37秒028のトップタイムを記録し、Q2ではピットで状況を見守った大津弘樹は、新予選方式について「慣れ……だと思います」と開口一番に語った。

「どうしても今のセッションのトップタイムを集中して見てしまうので、Q2を見ていて『(16号車は)3番手かぁ。36号車が速いなぁ』と(タイミングモニターを)見ていました。でも、公式映像の合算タイムの順位を見たらトップでした。その部分は慣れが必要かなと思います」

 それよりも大津は、Q2もGT500の15台全車が走ることに加え、セッション時間が8分間(Q1は10分間)しかない部分が難しいポイントだと指摘する。

「15台全車がQ2を走りますし時間も短くなっています。サーキットによっては、15台の最後にコースに出ていくと、ウォームアップをしてアタックをすると(時間的に)厳しくなります」と語る。

 今回は雨のコンディションで速さをみせた16号車陣営。

「調子は良いですけど、トヨタ勢が速くて『この差は何だろう?』とチームも悩んでいる部分はあります。(今日は)コンディションに助けられた分があるので、今回の結果がすべてだとは思っていません。ですが、今日は模擬予選トップということで、気持ちよく終われたかなと思います」と大津。

 同じく佐藤も「ドライだとスープラ勢に少し遅れをとっている状況ではありましたが、前回の岡山公式テストでも雨になると少し差が縮まるのかなという印象はあります。その原因が何なのかは分かっていないので、開幕までに詰めていく必要がありますし、やることはたくさんあります」と、ウエットコンディションでの手応えを感じている様子だった。

■「足を引っ張りました」複雑な心境のau TOM’S山下健太
 こう語る16号車陣営に対し、合算タイムで総合2番手となった36号車au TOM’S GR Supraも、ドライバーによっては新予選方式に対する印象はさまざまなようだ。

「午前中(セッション1)の坪井選手の速さをみて『ちょっと足を引っ張るかもしれないな』と思っていたのですけど……。Q2でトップを獲ってくれたのに、僕が遅いせいで模擬ポールポジションを獲れなかったので……足を引っ張りました」

 そう語るのはQ1を担当した山下健太だ。合算タイムでグリッドを決めるのはスーパー耐久シリーズで経験があるものの「(スーパーGTは)スーパー耐久よりも僅差といいますか、1台1台のタイム差が少ないので、少しの差が順位に響いてしまいます。片方が遅いと足を引っ張ってしまう感じが如実に見えてしまうので、遅いドライバーとしてはちょっと嫌ですね」と本音を漏らす。

 先週の岡山公式テストでは合算タイムで36号車がトップだったが「岡山のときも(Q1の)僕が2番手で、(Q2の)坪井選手が最速で総合トップだったので……」と山下。

「速い方は良いんですけど、遅い方は複雑な心境になりますね」と苦笑いをみせていた。

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