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カウンタックからアヴェンタドールまで「ランボルギーニ」が命名した不思議な車名の共通点

スペインの闘牛関連のフレーズから命名

 スーパーカーが速いのは当然として、何よりもデザインが飛び抜けて美しい。そのうえで車名もキラリと光る魅力的なネーミングであることが求められる。車名がカッコいいスーパーカーといえば、なんといっても「ランボルギーニ」ではないだろうか。

納屋に放置されていたランボルギーニ・ミウラ。予想を大きく上回る1億7396万円で落札!

 社名そのものは、創業者の「フェルッチオ・ランボルギーニ」の名前からとったものなので、フェラーリやポルシェ、ベンツなど同じ流れだ。創立初期は、350GTや400GTのように排気量を象徴するようなネーミングだったが、3台目の「イスレロ」からエンブレムの猛牛にちなんで、スペインの闘牛関連のフレーズから命名されるクルマが多くなった。

 前記の「イスレロ」は、1940年代にスペインで英雄視されていた闘牛士を死に追いやった闘牛の名前。のちの名車「ミウラ」は、イスレロを飼育していた牧場の名前であり、牧場主のフェデリコ・ミウラはフェルッチオ・ランボルギーニの友人でもあったのだ。

 ベビー・ランボルギーニ(V12気筒以外)の「ジャルパ」も闘牛の名前からとったもの。また、カウンタックの後継モデルだった「ディアブロ」は“悪魔”という意味を持つが、正しくは19世紀に実在した伝説の闘牛の名前からとったもの。ちなみにチリのプレミアムワインにも「ディアブロ」(カッシェロ・デル・ディアブロ)という有名な銘柄があるものの、のちにワインも製造したランボルギーニ社とは関係がない。

 そして、2001年に登場した「ムルシエラゴ」も闘牛の名前。19世紀、全身に24本も剣を刺されても生き延びた不死身の闘牛といわれている。さらに、2007年に20台限定で販売された「レヴェントン」についても、1943年に闘牛士フェリックス・グスマンを殺めてしまった、ドン・ロドリゲス家が所有していた闘牛の名前だった。

近代ランボルギーニ、ネーミングの由来

 では、ガヤルドやウラカン、アヴェンタドールといったネーミング由来はどうだろうか。まず、2003年に発売した「ガヤルド」は闘牛の名前ではないものの、18世紀スペインの闘牛飼育家フランシスコ・ガヤルドから命名。ジャルパ以降、途絶えていた久々の“ベビー・ランボルギーニ”だった。このガヤルドはランボルギーニ史上、最も生産された(売れた)モデルでもある。

 次にガヤルドの後継車でアウディR8の兄弟車「ウラカン」も、19世紀のスペインの闘牛からのネーミング。スペイン語でハリケーンという意味を持ち、縦方向に走る4本のルーフラインは、日本の折り紙がヒントになったといわれている。

 そして、現代の最高峰「アヴェンタドール」は、スペイン・サラゴサの闘牛場で活躍していた闘牛の名前からとったもの。ネーミングの由来とは関係なく、ボディのデザインは”カメムシ(虫)”から着想を得たといわれている。

 最後に「カウンタック」についても触れておこう。スーパーカー史上、最も知名度が高いこのクルマの名称は珍しく闘牛とは関係がなく、しかもスペイン語でもない。イタリア北西部ピエモンテ地方のピエモンテ語(方言)で「驚いた」を表すcontacc[kʊŋˈtɑtʃ](クンタッチ)から名付けられた。

 カウンタックを開発していた当時。デザイナーのマルチェロ・ガンディー二とテストドライバーだったボブ・ウォレスと一緒に、ピエモンテ州出身のスタッフが働いていて、その彼がよく口にした感嘆詞の1つが「クンタッチ」だった。まさに「驚異のクルマ=カウンタック」にふさわしいネーミングだったといえるのではないだろうか。

 スーパーカー・エイジたちは、子供の頃「ランボルギーニの車名って、カッコいい。イタリア語ってカッコいい」と思って、一所懸命その名前を復唱し、暗記していたものだ。しかし、そのほとんどがイタリア語ではなく、スペイン語の闘牛にまつわる言葉だったのである。

 ボローニャ県サンターガタ・ボロニェーゼに本拠地があり、「サンタアガータの猛牛」といわれるランボルギーニ社。ネーミングのこだわりは、ひとつの魅力にもなっているわけだ。

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